≪銀交社≫博士の愛した実験


<オープニング>


『ふあっははははは! よくぞ来た、我が精鋭達よ』
 ギィ、バタン。
「疲れているのかしら、幻覚が」
 狭霧は扉に手を掛けたまま、そんなことをつぶやく。
 そう、部屋の中に居た変な老人はきっと幻……。
『ま、待て、ちゃんと話ぐらいは聞くんじゃよ』
 ………幻聴が。
『こんな身寄りもない老人を見捨てようというのか?!』
 どうやら幻ではないみたいだ。
 とっても残念なことだが、現実みたいだ……。
「あれってたぶん地縛霊っすよねー。退治した方がいいんじゃないっすか?」
「そう、あれはひとり寂しく死んでしまった老人の霊。夜な夜な現れては自慢話を聞かせているというお話です、ね」
「えっ、そんな話があったっすか?」
 環の発言を皮切りに扉の前で雑談が始まる。
 しかも、どんどん横道に逸れているような……。
『……しくしく』
「とうとう泣き出したみたいですね」
 紫織がどうするのと、仲間達に視線を送る。
「見たところ面白そうな爺さんだったし、ここで逃げたら俺じゃないですよね! というか、行くんでしょう?」
 と、宗馬も同じように仲間達の顔を見る。
「まあ、仕方が無いか」
 狭霧がため息混じりに再び扉を開ければ、
『ふあっははははは! 引っかかったなぁ!』
 ギィ、バタン。
『う、うわぁ、嘘なんじゃよ。相手してくれよ〜』
「なんてお茶目な爺さん。……いや、地縛霊なんだ」
 大地がその有様に目を丸くした。
「とはいえ、そろそろ中に入ろう。面倒ではあるが、倒すためには中に入るしかない」
 そう言って、ツカサは扉の上に付いているプレートを見る。
 書かれた文字は短く『実験室』の三文字のみ。
 だが、色々と不安を掻き立てる単語である。
「やっぱり仕方が無いか」
 扉が音を立てて、再び開いた。
『………』
 変なお爺さんも二度の失敗に学んだのか、能力者達が入ってくるのをじっと見守っている。
『じーーーー』
 失礼……擬音は発していた。
 加えて、
『ふあっははははは! 入ったな? 入ったな? もう逃げられんぞ。お前達にはワシのコックとしてその腕を振るってもらう』
「……料理は得意だが、おまえに作る気はないぜ」
 稜牙がゆるりと首を振る。
『なんじゃ、コックではないのか……。ということは! お前達は魔法少女ォ!!』
「な、なんでそうなる?!」
「というか、またピンポイントに狙ってきたっすね」
『そして、つまりは実験体!!』
「どういう繋がりだ?!」
「っていうか、その手の悪の組織がやりそうなことはもうごめんだぜ」
 言って、大空が身構える。
『ふあっははははは! 安心するがいいワシの科学力は世界一ィィィ!!』
「ダメだ、話が通じない」
「地縛霊ですからね」
「まあ、やるしかないよな」
「「イグニッション!!」」

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参加者
ツカサ・カミナギ(アイラブラヴァーズ・b00171)
新城・紫織(黒紫の祓い手・b05154)
大加美・稜牙(真クルースニク・b14619)
山本・大空(明日は明日の風になる・b22443)
鹿島・狭霧(蒼き鋭刃・b34207)
白姫・環(愛のちょお粛清系魔法少女王・b62968)
神山・大地(人狼拳士・b63102)
坂城・宗馬(栄える生を葬る魔・b73465)



<リプレイ>


 イグニッションカードより解き放たれる真の力。
 能力者達は瞬く間に武装を終えて、臨戦態勢へと移る。
『ふあっはははは! 見よ、これがワシの科学の成果じゃ!!』
 博士が手で示しているのは……武装した能力者達、だよね?
「待てぇ! 俺たちは博士の成果じゃねぇえええ!」
「照れずとも良いのじゃよ」
「照れてない!」
 早くも、まったく無意味な遣り取り。
 マッドが付きそうな博士なだけに一筋縄では済みそうもなかった。
「また何つーか、紋切り型とゆーか、絵に描いたよなとゆーか、そんなカンジの博士ねぇ」
「出来ればあまり近づきたくない相手ですけど……地縛霊ならしかたないです、ね」
 新城・紫織(黒紫の祓い手・b05154)と、鹿島・狭霧(蒼き鋭刃・b34207)が視線を交わす。
 場に漂う、徒労感。
 いや、グダグダ感かもしれない。
 ともかく、分かることはまともな戦いにならないだろうということだ。
「はぁ、何だってこんなワケわかんねえジジイの霊の相手を……」
 大加美・稜牙(真クルースニク・b14619)のつぶやきも重い。
 悲しいけど、とっても悲しいけど、出会っちゃったものは仕方が無い。
「まあいい、銀交社参謀総長として一丁やりますか」
「ああ、鹿島組保安部隊員、神山大地が相手になるぜ!」
 動き出す、稜牙と、神山・大地(人狼拳士・b63102)。
 そう、相手に合わせることなんてない。こちらにはこちらのやり方がある!
「OK、見せてもらおうか。博士のネタ力……じゃなかった科学力を!!」
「うぃっしゅっすー、ボクの大活躍でさくっと終わらせるっすよー」
 続いて、坂城・宗馬(栄える生を葬る魔・b73465)と、白姫・環(愛のちょお粛清系魔法少女王・b62968)も動き出す。博士との距離を詰めようと足を踏み出した時――、

「ちょっと待った!」

 そこにひと際大きな声。
 振り向けば、山本・大空(明日は明日の風になる・b22443)がいつになく真剣な顔をしている。
「一言、敵を見て思ったことがある!」
 ……ごくり……勢いに釣られて敵も味方も注意を向ける。
 一体、何だ?

「この戦い……キャラが濃い方が勝つ!」

「……はぁ?」
 敵も味方も呆然とした。
 呆然としていないのは、かっこいいポーズを決めながら得意げにしている大空だけであった。
「散々溜めといて何わけの分からんことを!」
「ボクのカッコいいセリフを返すっすよー!」
 ついでに非難囂々(ひなんごうごう)だ。
「なーんで私の周りにはこーゆー濃い面々ばかり集まるのかなぁ……」
 一部の団員と博士達を交互に見ながら、狭霧が頭を抱える。
「なんというか、敵も敵だが味方も味方でカオスになりそうな予感がひしひしとするなあ」
「言わないで……」
 ツカサ・カミナギ(アイラブラヴァーズ・b00171)のつぶやきに、狭霧は更に苦悩を大きくした。
 何というか、団長って大変ですねぇ〜。


 とはいえ、このままでは戦闘が始まらない。
 加えて言うならば、このまま放っておいたってグダグダは続くのである。
「こうなれば自棄よ! 我が銀交社の誇る愛と勇気と技術の結晶……粛清魔法少女、改造人間ジャージメン、参謀総長、えーっとあとその他、やーっておしまいっ!」
「とうとう狭霧も染まったか。どう見てもどこぞのボンテージ着たやられ役だぞ」
「………」
 あっ、ツカサのツッコミに、狭霧がまた頭を抱えた。
「イエス・マイロード! 全軍突撃ーっ!!」
「はーいっす、速攻で決めるっすー!!」
「ジャージ!」
 でも、他の仲間達には通じたようである。
 割とノリノリに突っ込んでいく能力者達。
「ちょ、みんなそれでいいのか? それ十分程で倒されるよな!?」
 失礼、大地はノリノリじゃなかった。
 しかし、それでも突っ込んでいく辺り、律儀なのか、実はノリノリなのか。
『ともかく、飛んで火にいる夏の虫。我が実験のモルモットにしてくれるわ!』
 くわっ! と、博士もメスを片手に躍り掛かる。
 白刃一閃。
 メスと、環の電光剣が交差した。
「やるっすね。……あ、ひとつ言い忘れるところだったっす」
 そこで拍手をひとつ。
「いくっすよ、子分であえであえーっす」
「イーッ!」
 戦闘員の声帯模写をした、宗馬が博士に襲い掛かった。
「何やら博士の方がまともに見えてきた……いや、言うまい」
 ツカサがつぶやきながら炎の魔弾。
 というか、言ってる言ってる。
『猪口才な、ワシの邪魔をするなぁあああ!』
「世間様に、ご迷惑をおかけするような、発明をしては、ダメに決まっているでしょう!」
『そんな、ワシはただ世間に迷惑を掛けたいだけなんじゃよ』
「って、世間に迷惑をかけるために、発明をしているのですか?!」
「おお、新城までツッコミを!」
「なかなかやるな博士」
 だがなと、宗馬がギンギンパワーZを自分に振りかけ、手を掲げて気合いをためる。
 まだ、ためる。
 まだまだ、ためる。
「あっ、あれはまさか?!」
「イィィィィィィィィ!!」
 吼えた?!
「俺の拳が光って唸る! 敵を呪えと轟き叫ぶ! 今、必殺の! バナナンミサイルゥ!」
 ためにためたその一撃。
 必殺バナナンミサイルと命名された退魔呪言(頭)突きを、宗馬が繰り出す。
『なっなっなんじゃと?!』
 博士が慌てて、

 ――回避した。

「あれ……?」
 な、何ということでしょう。
 あれだけためた必殺の一撃は、虚しくも回避された。嗚呼……無常。
「せめて改にしとかないから」
『まったくまったく』
「あんたが同意するな!」
 もう泥沼のようにグダグダだ。
「嫌な予感が的中だぜ……。しかし、助手はどっから集めてきたんだ?」
 そこで、大地がふと疑問を口にした。
『アルバイト情報誌じゃよ』
「そうか……って、アルバイト情報誌かよ!」
『……時給高かったんです』
 恥ずかしそうに助手Aが実情を吐露する。
 旨い話には裏がある。一時の不注意が彼をこんな姿にしてしまったのか、そう思うと哀れであった。
「今まで大変でした、ね」
「色々苦労してそうね……何か、他人事とは思えないわ」
 紫織と、狭霧が肩に手を掛けた。
『うっううう、分かってくれますか』
「だが、貴様の苦悩も今日で最後だ!」
 今度は、宗馬が明後日の方向を指さす。
『えっええと……?』
「悪い、これが能力者の仕事なんだ☆」
 快活に、大地が言う。
 後でしっかり葬ってやるからな、と。
「と言うことで最後の全力突っ込」
『ええい、何をしておるか! 早くそいつらを捕まえるんじゃ!』
 宗馬の言葉に被せて、博士が怒りを露わにした。
『すいません、博士は自分が一番目立っていないと気がすまない性質なんです』
「ああ、そんな感じだよな」
『うるさいぞ! ワシの研究の成果を食らうがいいぃ!』
 周囲に虹色の液体が飛び散った。
 比喩とかじゃなくて、本当に虹色だ。加えるならば、更に色を変えながら能力者達に付着する。
「「うわぁああああ」」
 毒やアンチヒールはまだ分かる。
 武器封じや魔炎はどうなっているのだろうか?
 ツカサは後ろで、そんなことを思い浮かべながら仲間の様子を見守る。
「攻撃力あああああああっぷ!」
「おっ、大空は運が良かったようだな」
『博士愛してます!』
「……可哀相に助手Aまで」
 瞬く間に戦場は混沌と化した。
「科学とは、そういうものでは、ないでしょう!」
「どうやら、新城は怒りを受けたようだな……むっ!」
 感想を述べていたところに視界に入ったもの、それは、
「中途半端に残ってるのはみっともないっす。全部なくすっす」
 博士の側頭部の僅かに残った髪を引っ張っては呪殺符を貼り付ける、環であった。
 ぐいーー、ぴったーん!
 ぐいぐい、ぴったーん!
『ぬぁあああ、や、やめてくれ。ワシの髪が、ワシの髪が!?』
 形振り構わず逃げる博士。
「待つっすよー」
 追いかける、環+その他大勢。
「世は事も無く……平和な光景だ」
 温かく見守る、稜牙。
『そんなわけがあるか! ワシの髪に酷いことをしおって、かくなる上は――ポチっと、な』
 博士がスイッチを押すと部屋のあちらこちらに散らばったがらくたが動き始めた。
 そして急加速。
「……ふごっ」
 運悪く、大地がぶち当たった。
『ふあっはははは! ワシの力を見るがいいわ!』
 手にしたスイッチを連打して、博士は部屋の隅に散らばった発明品らしき物を次々と突撃させる。
「うわっ、わっわっわ!」
 縦横無尽に駆け巡るそれらに慌てて逃げる能力者達。
「閃いたぜ!」
 そこに、大空が部屋の隅に駆け出した。
 両手のナイフをひらめかせ、発明品を目にも留まらぬスピードで解体していく。
「全部潰したら使えなくなるはずだ!」
「おおっ」
「なるほどっすー」
 環が震脚でがらくたを粉砕。
「我慢だ我慢……ヒャア抑え切れねーぜ!」
 更に、大地も加わった。
 何か異常に興奮しているような気もするが……まあいいか。
 ガシャンガシャンと部屋中に響く破砕音。
『ああっやめてくれ、ワシの子供達が……』
「どうでもいいが科学力が高くてもうまく使えてないんなら宝の持ち腐れだよな」

 プチッ。

 ツカサの失笑交じりのひと言に、博士がわなわなと震える。
『おっ、おのれぇ』
「な、なんかまずくない?」
「私もそう思うわ」
「なら――早く博士を!」
『おっとそうはさせない』
 そこに立ち塞がったのは助手B。
『博士とは三日の付き合いでね。邪魔をさせるわけにはいかない』
「お前はキャラが薄い!」
 言った途端に大空の一撃が突き刺さった。
「まぁ、マッチョなだけじゃ今日び自己主張が弱いわよねぇ」
「コイツが何の実験の役に立つんだ……」
「というか三日だと助手じゃないだろう。ただのモブとでも言うべきか」
 突き刺さる毒舌と攻撃。
「ボケはもう足りてるからお前は即排除☆」
『……ぐぁあ』
 宗馬の放った退魔呪言突きを最後にあっさりと消えていく。
『ぬぁあああ! ワシの助手まで!』 
「一つだけ言っておくぜ! ……ちょっとスルーされたくらいで挫けるお前じゃあ、基本的に話聞かない銀交社には勝てねえ!」
『何を! ワシは負けんぞ! 何故ならワシの科学力は世界一ィィィ!!』
 大空の声に抗うように、再び顕現する混沌の渦。
 博士の白衣から薄っすらと白いガスが噴き出すと、凄い勢いで部屋中に充満していく。
「な、なんだこれは!」
「うっ……」
 部屋の中は真っ白に。
 咄嗟に部屋から出て難を逃れた、ツカサは興味津々に次の展開を待つ。
 そして、ガスが薄れると、
「俺のかっこよさは世界一ィィィ!!」
「俺の家族愛は世界一ィィィィィィ!!」
「博士の科学力、じゃなかったネタ力は世界一ィィィィィ!」
 大空が、稜牙が、宗馬が雄叫びを上げていた。
 しかも狂気の笑みを浮かべて、だ。
「ブァカ者がァァァァ、我が銀交社の科学力はァァァァ、世界一ィィィィイイ!」
 それに、狭霧が怒鳴り返す。
 軍靴でも聞こえてきそうな敬礼をしているのは、まあお約束ってヤツだろう。
 ともかく、戦場はひと際異常な混沌に包まれた。
「ついでにハゲの光り具合も世界一ィィィィィ! うを! まぶし!」
 宗馬が光明呪言で博士の頭を照らした――どうやって収拾するんだろう、これ。
 まあ、残った三人。紫織と、環と、大地がどうにか、
「……むっ」
 その中で、紫織が構えを取った。
「科学力5ですか、ゴミですね」
 指で眼鏡の形を作って博士を見ている……まあ、どう見ても混乱していた。
「私の科学力は57万、すなわち世界一です!」
 試験管とフラスコを掴むとそれを得物にして、身近な相手に襲い掛かる。
「お前の科学力よりもなあ……、環姉さんの方が世界一なんだよぉ! あだ名のセンスも抜群だしすげぇ魔法少女なんだからなぁ!」
 そこに真っ向から立ち向かう、大地。
「神山もか!」
「ふふん、当然っす。そして、大地はちょお世界一の妹っす。だって、ボクの妹っすもん!! こんなにダンボール箱の似合う子なんていないっす!」
「白姫まで……」
 簡単に言うと、博士の攻撃が前衛全員を狂わせたっぽい。
「ふぅ……」
 ツカサは小さくため息をつくと、ボイスレコーダーのスイッチを入れる。
「さて、どうなるかな」

 そして、三分後。

 いつの間にか戦いは終わっていた。
 正気に返った能力者達の足元には、ぴくぴくしながら薄くなっていく博士の姿があった。
 どうやら、混乱させたはいいが巻き添えを食らったっぽい。
「最後までワケのわからないジジイだったぜ……」
「ひどい目に遭ったっす」
「思い出したくないわ」
『まったくですね』
 どんよりと沈む混乱させられちゃった人々。
「というか、まだいたっす!?」
 環が指摘する。
 そこには、無事に生きのびていた助手Aがいた。
「何でさっさと成仏しないの? 馬鹿なの? 死ぬの?」
『えっええ、いや、僕もせっかく生き残れたし、もう少しここに居たいなぁと思って』
「いや、もう死んでるし」
「アンタ、博士に振り回されて大変だったろ? その健闘を称え……しっかり葬ってやるから腹括れよ?」 
 大地が長剣を構える。
「今こそ必殺のアンチェインエア!」
 大空も必殺の態勢へ。
 もう殺る気満々だった。どこにも救いは無かった。
『ぎゃあああ!!』
 そして、今度こそ本当に終わった。


「ふう、スッキリした。良いストレス解消になったな♪ ……何かどエライ代償を払った気もするけどな」
 大地の声はいくぶん鈍い。
 戦いの熱がひいて、羞恥心が戻ってきたようだ。
「何か妙に疲れたわ……さっさと帰って一息入れるとしましょうか」
 その辺は、狭霧も同様。
 表情には出していないが、ともすればまた頭を抱えてしまいそうである。
「大丈夫だ、きちんとメモリに」
「えい」
「……なっ!」
 紫織の手刀が、ツカサのボイスレコーダーを破壊した。
「そんな事はなかった」
 無表情かつ棒読みな紫織の声。だが、何というか威圧感はたっぷり。
「ああ……何も無かった」
 で、ツカサはあっさり圧力に屈した。
 人間退く時が大事です。
「科学は人類を進歩させたが、同時に悪魔の力にもなる……。それを使う人間が……俺たちがしっかりしなくちゃな……」
 そして、そのままいい話にしてしまおうと、稜牙が続ける。
 このまま忘れてしまおう。
 きっとそれが一番に違いない。
「ここも浄化されて銀交社の領地だ!」
 と、そこに大空が旗を立てた。
 いつも通りに。
 周囲の空気も読まずに。
「あれ? 何で構えてるんだ環? そう言えば前も……くそおおおお、こい!!」
「それじゃ、いつもどおりぜつめー拳っす♪」
 大空が夜空に消えた。
 確か実験室の中だった気もするけれど、まあ細かいこと気にするな。
「……しかし、世界一とかいってる時点でレベルが知れてるな。宇宙一でこそだろう……おっと油が」
 それをスルーしながら、ツカサがつぶやく。
 懐から零れ落ちそうになった油さしは何に使ったか秘密。
 まあすべては闇の中だ。
 そう、彼らはここに来なかった! ……ということになっているのだから。


マスター:てぃーつー 紹介ページ
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楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2011/03/03
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