≪ひなたぼっこ研究会≫山にのんびり遠足へ


<オープニング>


「どこがいいかなー?」
「あっ、それ取って」
「これなんて良さそうですよ」
 ワイワイと賑やかに、観光雑誌や旅行ガイドが行き交う。
 事の発端はもう忘れてしまったが、どこかの山にのんびりと遠足に行こうというのが、その趣旨。
「でも、暑いところはやだよ〜」
「確かにここのところ暑いですからね」
 初瀬部・ひなた(陽だまり仔猫・bn0153)の言葉に、碎花が相槌を打つ。
「なら、これはどうだ!」
 と、ハズレがタウン誌の1ページを開く。
 海。
 そういえば、海水浴シーズンだ!
「って違うのにゃ。山に行くんだにゃ〜」
「おおっと、そういえばそうだったあああ!」
 祢琥魅のツッコミに、一同は再びそれぞれのガイドに目を落とし、

 ――クイクイ。

 そこに、沙羅が祢琥魅の裾を引く。
「何か見つけたのかにゃ?」
 問いかけると、いつものようにコクコクとうなずき、次いで出したのは一枚の写真。
「なんだかふわふわもこもこが沢山見える……」
「どれどれ」
「あっ、確かに」
「何の群れだろう……」
 たぶん、小型の生き物だとは思うが……、
「猫? 犬? ひよこ? ……ペンギン?!」
 そのディティールから、むつみが推類した結果がこれだ。
 他にも違う形のものが見えることを考えると、別の形のふわもこもこが居るのだろう。
「何ともまとまりが無いな。動物との触れ合いコーナーでもあったのか?」
 さて、どうなのだろう?
 原因は分からない。
 案外、焔の言っているような理由なのかもしれないが、ここに残留思念があることは間違いなく、
「撫でると気持ちよさそうだよね!」
 椎名の言ったことも、たぶん間違ってはいない。
「これは是非とも行かないと!」
「ですよね」
「でも、ここはどこだにゃ?」

 ――クイクイ。

 ここで再び、沙羅。
 おもむろに旅行ガイドを開くと、そこには写真と同じ風景が。
「間違いありません。ここですよっ!」
 進がやや興奮気味に声を出した。
 ガイドに目を通していくと、森林浴にも良さそうだ。
 涼みながらのんびりとしたひと時。
「みぃ〜! ここに決めたにゃ! モコモコと戯れる遠足開催だにゃ!」
「「おおっ!!」」
「さて、遠足となればお弁当かな」
「よーし、ハンモック持っていくぞ!」
「ふわもこふわもこ♪」
「ボクはこの真ん丸いのがいいなぁ」

 楽しさ一杯。
 当日の天気もきっと晴れ!
 さあ、思いっきり楽しもう! ……と、ゴーストのことも忘れずにねっ!

マスターからのコメントを見る

参加者
赫蒼・ハズレ(覇戒せし愚者王・b37325)
雪道・碎花(小学生雪女・b62371)
錺霧・焔(静寂な寝床を探す者・b69170)
八雲・椎名(どこにでもいる蒼電使い黒猫・b70646)
碓氷・むつみ(峠の四季彩・b72438)
白木・祢琥魅(ひなたぼっこ道免許皆伝・b73244)
水鏡・沙羅(静かなる氷の微笑・b73246)
山野・進(ぽかぽか陽だまり拳士・b76199)
NPC:初瀬部・ひなた(陽だまり仔猫・bn0153)




<リプレイ>


 山の澄んだ空気が一同を包み込む。
 耳には小鳥のさえずり、川のせせらぎ、草木の揺れる音などが聞こえてくる。
「小川の近くの原っぱ……とっても気持ちよさそうなのにゃ☆ 今日は全力で遊ぶのにゃ〜♪」
 白木・祢琥魅(ひなたぼっこ道免許皆伝・b73244)が大きく伸びをした。
 豊かな自然を前に開放感が広がっていく。
「本当に、いいところですね」
 木陰に入って、雪道・碎花(小学生雪女・b62371)が麦わら帽子を取った。
 白いワンピースが草木の緑に映え、その隣では水鏡・沙羅(静かなる氷の微笑・b73246)が愛らしくコクコクとうなずいている。
「ぽかぽか陽気でハイキング日和だねっ♪ テストに戦争にと色々疲れたし、ふわもこ妖獣さんにお弁当に、いっぱい楽しむよ〜っ!」
 山野・進(ぽかぽか陽だまり拳士・b76199)が声を弾ませる。
 そう、自然だけでなく、ふわもこ妖獣、そしてお弁当。
 ここまで楽しい要素が集まれば浮かれるのも無理はない。

 ――でも、ゴースト退治は?

「青い空に緑の森の遠足は楽しいですし、ふわもこのゴーストはさぞやもふりがいが……こほん」
 碓氷・むつみ(峠の四季彩・b72438)が咳払いしたとおりだ。
 浮かれている。
 ゴースト退治を忘れてしまいそうなほどに。
「夏だー! 海じゃなくて山だったー! もふもふだー!」
 赫蒼・ハズレ(覇戒せし愚者王・b37325)を代表に……色々と心配だ!
「世界のもふもふな妖獣たち……倒すのがもったいないとかそんな声が聞こえるけど悲しいけど僕たちって銀誓館能力者なんだよね」
 おおっと、ここで八雲・椎名(どこにでもいる蒼電使い黒猫・b70646)が能力者の本分を!
「でも、そんなことはどうだっていいんだ。もふることが重要なんだよ」
 ……って、フェイントかよ! 何か倒す気が無さそうだ。
 もしかして、ゴースト退治を忘れて楽しんで終わりとか……ないよね、ないよね?
「あん? 夏場にもふもふなんざあちくねえのかって?」
 いや、そんなこと聞いてないよ、ハズレさん。
「ノープロッブレエエム! こまけえことは気にすんな! ほれ、もふもふは別腹ってそういうだろい?」
 いや、だから聞いてないって!
 というか、ゴースト退治を!
「誰と話をしているのかにゃ?」
「あん? ああ、何となく説明しないといけない気になってなあ!」
「変なハズレさんなのにゃ。さあ荷物を置いたらまずはお仕事から済ますのにゃ!」
「「おおっ!」」
 祢琥魅の号令に一同が荷物を下ろす。
 そして、初瀬部・ひなた(陽だまり仔猫・bn0153)が取り出したのは詠唱銀の入った袋だ。
「じゃあ、まくよー!」
「いつでもいいのにゃ!」
 さらさら〜。
 袋から零れ落ちていく詠唱銀。
 十分に撒き、ひなたが仲間達の元へと駆け寄った。
 そして、振り返れば――、
「おおっ!」
「……これは壮観ですね」
「みぃ! モフモフなものがたくさんいるにゃ〜☆ 逃がさないよう気をつけるにゃ!」
「分かりました」
「これは楽しめそうだなあ! と、おっお!」
 ハズレがセオリーどおり前衛に立って、ふと気づく。
「もふるためにみんな前衛か!? なんか珍しい光景だなあ、ひゃっはっは!」
 みんな、視線は真っ直ぐに目の前のふわもこへ。
「本当に、いいのでしょうか、触れあっても」
 碎花が目を輝せる。
 飛び跳ねるふわもこ、転げまわるふわもこ、ごろりとお腹を見せるふわもこ――まさにパラダイス!
 そこに、くぃくぃと手が引かれる。
 引いているのは、沙羅だ。
 何も言わないが、一緒に行こうと目が語っている。
「はい、行きましょう」
 二人が手を繋いで、一緒に前へ。
「さあ、モッフモフを心ゆくまで堪能だぜぇー!」
 と、ここで錺霧・焔(静寂な寝床を探す者・b69170)が飛び出した。
「やっほーー!」
「もふもふだー♪」
 遅れまいと他の者達も続き、
「ひさあああっつ! ゴッドウインドもふもふー!」
 突如巻き起こった暴風にもふわもこがひとつ消えた。
「ああっ! ふわもこが!」
「ハズレさん……?!」
「うぉおおおお! もふもふ気持ちいいい!」
 爆走するハズレ。
 もふっては投げ! もふっては投げ! まさに無双状態……まあ、敵はもふもふだけど。
「うわ〜こうしちゃいられない。さあ、み〜んなもっふもふにしちゃうよ〜っ♪」
 このままではもふもふに埋もれることが叶わないと、進が群れに飛び込んだ。
 ぽふっと入り込めば、ふわふわの蹂躙が全身を覆う。
「うわ〜うわ〜」
 もう息をつく暇も無い。
 そう、桃源郷はここにあった。
「なるほど……」
 おもむろに、椎名がつぶやく。
「ふふふ、僕はものすごく重要な事に気がついてしまったのだよ」
 一体、何に気づいた?!
「結論から言おう、もふることで戦闘は始まっているんだ!! 気が付いていないだろうけど既にやるかやられるかの戦いが始まっているんだ〜、ああ癒される〜」
 って、ただの言い訳かよ!
 しかも、もふってるし!
「だからこうやって尻尾にまたがったりして遊んでいるように見えてもこれはれっきとした攻撃なんだよ。ほら、インフィニティエアとかも使ってるじゃない」
 本当だ!
「でも、外したら大変なのでは?」
「大丈夫、触ってるだけだから」
 やっぱり攻撃して無いじゃん!
 まあ、今まとも(?)に攻撃しているのはハズレぐらいのもので……みんな、もふることに手一杯。
 むつみの前にも、
「まるで雪原のようですね」
 ひよこ、子アンゴラうさぎ、そして子リスっぽいもふもふが密集中!
「ああ、ふわふわの手触りがたまりませんわ♪」
 撫でて、撫でて、心地よい感触にむつみもご満悦。
「ほらほらこの兎さん甘噛み可愛いにゃ〜♪」
 祢琥魅もアンゴラうさぎを捕まえて仲間達に持ってきた。
 かじかじ……かじかじ。
 頑張って噛んでいるように見えるが、努力も虚しくダメージはゼロ。
 やっぱり、ふわもこはふわもこだ。
「沙羅ちゃんも甘噛みしてもらうのにゃ〜♪」
 近づいてきた沙羅にアンゴラうさぎを持っていく。
 じーっと見つめながら差し出される手。
 かぷっ、と噛まれた。
 かゆいような、こそばゆいような。
 沙羅が空いた手で頭を優しく撫でるとアンゴラうさぎは噛み付いたままで目を細める。
 隣でも、碎花がよしよしと。
 そうしている内に、

 ――きゅきゅ、くーぅくーぅ、わぅわぅ。

 いつの間にか、周りをふわもこ達に取り囲まれた!
「しまったのにゃ!」
「というか、数が減った気がしませんね」
「まあ、ゴッドウインドファントムは単体攻撃だからね」
 つまりはそういうこと。
 ふわもこの数はほとんど減らず、かなりの数を持って能力者達を飲み込んでいく!
「うわぁああああ!」
「……きゃふ」
「やっぱりもふもふです」
「あっ……ペンギン見つけました」
 と、碎花がほとんどもふわもこに埋もれた状態でペンギンを抱き上げる。
 当のペンギンは首を20度ほど傾げた。
 その仕草が伝染したのか、沙羅の前をひょこひょこと歩いていたペンギンも首を斜めにする。
 ついでに言うなら沙羅の手のひらにいたハムスターも、だ。
「皆、癒されてるな。確かにあの仕草はいい。……それに後で面白そうだ。フッフッフ」
 ここでシャッター音。
 カメラを手にした、焔が仲間達の様子を次々と撮影していく。
 だが、
「あれ? 確か、妖獣さんは倒されると写真から消えちゃうよ」
「な、なんだって! ……ということは、心のメモリーに収めるしかないのか」
 まあ、そういうこと。
「なら、こうしちゃあいられないー」
 自分も楽しまなければと、焔も突撃。
 のどかでメルヘンな雰囲気の中、熱くも、激しいもふもふが繰り広げられていく。
「ひなたさんこの子、凄くモフモフで気持ちいいのにゃ〜♪」
「おおっ、アルパカさんだ♪  ボクも首にぶら下がるぅ」
 己が本能のおもむくまま……。
「きゃん、きゃんっ♪」
 狼変身した、進がちっちゃな子狼の群にダーイブ!
 じゃれあい、そしてもみくちゃに。
 ついでにかぷかぷ。
「痛くないの〜っ♪」
 激しい……みんな、激しすぎるぞ?!
「みぃ……暑さでちょっとくじけそうだけどこのもふもふの気持ちよさのためにゃらボクは負けないのにゃ!」
 加えていうなら熱いではなく、暑いだった!
「ひゃっほー!」
 いや、やっぱり熱いのか?
「そんな皆さんに、冷たいブレスのおすそ分けです」
 碎花の抱えあげたペンギンが口から冷気を吐き出した。
 温度にして18℃くらい。
「……気持ちいいのにゃ♪」
「こっちにも〜」
「はい」
 と、周りがそんなことをやっているうちに、焔は大物に狙いをつけた。
 一見するとクジラ。
 それも白い、シロナガスクジラのような姿の白い巨大なふわもこだ。
 というか、こんなのまで混じっていたのか?!
「この大きさの感触は全身で味わうべきだろー!」
 言って、木からダイブ。
 着地と同時に、もふ、もふ。
 そこはまさにもふもふの草原。
「って、ひゃは?」
 あまりの大物に、ハズレも興味を向ける。
「ちっちぇえ奴らばっか狙ってねえで、焔見習ってでっけえのももふれってか?」
「面白そうだよ♪」
「い、いやあ、なんだ、べ、別にでっけえ熊や狼やライオンがこええわけじゃねえからな! 本当だぞ!」
 どうやら、そんなのまで居るらしい……。
 本当に凄い有様だ……。
「ほれ、証拠に、あそこんでっけええペンギンにでもとつげ……でけえ!? っつうかペンギンってもふもふだったのか!?」
「いい感じですよ」
 既に、碎花と、沙羅がもふっている。
「勝手にイルカみてえなさわり心地イメージしてたー! けど、なんか碎花は満喫してっし、ならあたしも! ゴッドウインド以下略!」
 というわけで、ハズレも突撃。

 ――だが、断る。

「……って、ガードされちまったああ!?」
 止められたところを、今度は子ペンギンと子狼が取り囲む。
 集まって、もっふもっふ、もっふもっふ。
「ぎゃああああっっす! ヘルプ、沙羅、椎名、ヘルプミー!」
「ペンギンさん、もう一度冷たいブレスを」

 ――ぶあっ。

 今度は勢いよく、氷点下に近い空気が流れ出した。
「うわっ、カチカチ〜。折角のふわもこが……」
「す、すいません」
 もう事態は混沌としていくばかり……。
 つまりは、グダグダー!


 こんな終わりそうになかった戦い(?)も、やっと最終局面を迎えようとしていた。
 ……ほんと、かなり時間が掛かったけどね。
「んじゃ十分モフったし、そろそろシメにかかりますか!」
「可哀そうだけど退治しなきゃだよね……」
 焔と、進が準備を始める。
「その前に少しだけ」
 言って、碎花がヒーリングファンガスを飛ばした。
 残念ながらマインドトークでも会話は成り立たない。だが、彼らが何やら満足げであることは分かった。
 そのことを説明すると、
「そうですか。ではなおさら、青空の白いふわふわの雲へと帰して差し上げればいけませんね」
 むつみが応え、
「みんにゃこの可愛い子達が苦しむ前に天に返してあげようにゃ……楽しかった時間は絶対忘れないのにゃ!」
 そして、祢琥魅が呼びかける。
「はい」
 さあ、始めよう――今日の出会いに感謝しながら。

 かくして、ふわもこは無事に撃退されたのである。
 良かった良かった。


「さあ、次は」
「お弁当タ〜イム♪」
 眺めのよいところに陣取ると、身体が空腹を訴えた。
 先程のもふもふでかなり動き回ったせいだろう。
「ちょっと待ってくださいね」
 むつみが取り出したのは、お重。
 趣向を凝らした跡があちらこちらに見え――椎茸と鶏肉、筍、牛蒡をかつおと昆布だしで炊き込んだ五目御飯、栗の甘露煮とうずら卵、それに杏子が添えてある。
「これは美味しそう!」
「本来でしたらお釜に入れて『釜飯』にしたかったのですけど」
 もう、そこまで行くとキャンプである。
「僕はフルーツ持ってきたの。小川で冷やしてたから、キンキンだよっ♪」
 次いで、進がスイカと桃を。
「基本的なのはボクにお任せなのにゃ」
 祢琥魅が並べていくのは、こんぶ、梅干し、かつお、鮭、ツナマヨ、たらこの各種三角海苔巻きおにぎり。玉子焼き、タコさんウィンナー、からあげ、ミートボールなど定番中の定番だ。
 並んでいくバラエティ豊かな料理の数々。
「というか、これ何?!」
「それは爆弾おにぎりだ!」
 焔が自信満々に言ったのはソフトボール大のおにぎりで、
「中には色々な食材が入れてあるんだ」
「それ何てロシアン?!」
「……って、こっちはお弁当一杯に卵焼きだよ」
「まだあるわよ」
 言葉どおり別のお弁当箱を、椎名が取り出す。
「……なぜ、こんなにも玉子焼き?」
「さて、何でかな?」
「まあまあ」
「そうにゃ、運動したからお腹すいたにゃ☆ さあ食べようにゃ〜」
「「いただきます!」」
 みんな、お腹がすいていたようで思い思いに箸が動く。
「唐揚げうめえ! さんくす、祢琥魅い!」
「やっぱり白木先輩のお弁当っておいし〜っ。それに他の人のもおいし〜のっ♪」
 そして、自ずと声も弾む。
「どうして作ってきてるのさこんなピンポイントで」
 椎名がタラコおにぎり箸で掴んだ。
「みんなの好みは把握ずみなのにゃ♪」
「おおっ!」
「さすが」
「あっ、そこの取って」
「これですか?」
「沙羅ちゃんも美味しいかにゃ」
 祢琥魅の問いに、沙羅が笑顔でコクコクとうなずく。
「あら、ごはんが付いてますよ」
 碎花がほっぺに指を伸ばせば、沙羅も同じように指を伸ばしてくる。
 互いに触れ。
 そして、にっこりと沙羅が笑う。その指の先にはご飯粒があった。
「あっ、ありがとうございます」
 碎花も笑い返す。
「ほんとに仲がいいよね」
「ひなたさんのはボクが取ってあげるのにゃ♪」
「ひゃっはっは、みんな仲がいいぜ」


 むろん、食後も遊び尽くした。
 小川ではしゃいで、沙羅と、碎花はもう目がしょぼしょぼとしている。
 眠いのを堪えているが、聞こえてくる川のせせらぎが更に眠気を誘う。
 そして、二人並んで仲良く――お休みなさい。
「おや、気持ちよく寝ちゃってるんだよー」
「そっとしておきましょう……ふわぁ」
 もっとも、それを見た一同にもあくびが漏れ出した。
「あっ、昔使ってたハンモックを持ってきたの〜」
 進が指差した先には既に準備されたハンモックが。
「木陰で風に吹かれながらのんびりって最高だよねっ♪ 折角だから初瀬部先輩もど〜ぞっ♪」
「わーい、いいのいいのっ?」
「どうぞどうぞ〜♪」
 ひなたが乗ると、進は狼変身してハンモックを揺らし始める。
「おおっ、これはいいや」
 木漏れ日と涼を含んだ風。
 のどかに時間は流れ、
「川からの風がそよそよ気持ちいいにゃ……お友達とみんにゃで遠足……また来たいにゃ……今日のひなたぼっこも星三つだにゃ……」
 祢琥魅の目蓋がだんだん重くなる。
 見れば、他の仲間達も。
 思うことはそれぞれ、だが今はこのまどろみの中で――お休みなさい。


マスター:てぃーつー 紹介ページ
この作品に投票する(ログインが必要です)
楽しい 笑える 泣ける カッコいい 怖すぎ
知的 ハートフル ロマンティック せつない えっち
いまいち
参加者:8人
作成日:2011/07/15
得票数:楽しい9  ハートフル3 
冒険結果:成功!
重傷者:なし
死亡者:なし
   あなたが購入した「2、3、4人ピンナップ」あるいは「2、3、4バトルピンナップ」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 マスターより許可を得たピンナップ作品は、このページのトップに展示されます。
   シナリオの参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。