≪路地裏の突き当たり≫Entrap Masochism


<オープニング>


 先ほどまでいたはずの、雪が降り注ぐ廃れた館など、今はもう見る影もなかった。
 甲高い悲鳴と共に、重たい音が響き渡る。
 振り返ったリズ・シュトラウト(蜘蛛剣士・b02866)の目に飛び込んできたのは、透き通る程に白い壁。分厚く重たいそれはすぐそこにいたはずの仲間の声を控えめにさせ、声を張り上げなければ互いの位置さえ確認できなかった。
「無事か!? 無事じゃねぇなら返事しなくて構わないけどな」
「はい、こっちは大丈夫です!」
 リズの問いに、天泉・五月(緋天・b23065)の柔らかい応えが返る。
 その五月はといえば、やや狭まった部屋へ峰尾・麻花(望むゲルダ・b22308)や白夜・紅(翔兎の煌月・b29688)と共に閉じ込められた状態だった。今し方降りた壁によって仲間と分断されたのだ。
 壁や床を覆い尽くす桃色の花。その中にふわりと佇む同じ色の少女は、閉じ込めた少女達を見つめくすりと微笑む。花の香りは神経を狂わせる。少女の放つ芳香により、桃の間の仲間達は強い睡魔と闘わなければならなかった。
 同じ頃、リズのいた白い部屋では、梶浦・暁(焔の刀狼・b06293)が五月たちのいた部屋とは別の方向を指差していて。
「こっちも閉まってる!」
「……完全に分かれちゃったわね」
 月白・蒼衣(喪謠・b00260)が武器を構えたまま、左右の壁を見やる。
 待てども開く気配は無い。あの地縛霊を倒さなければ開かないのだろうかと、白の間にいた能力者達がドレス姿の少女へ視線を移し首を傾いだ刹那、左側から弾むような声が届いた。
「あんなところにスイッチが!」
「あっ、ほんとあんなところにあったの」
 空色の雲で埋め尽くされた部屋にいたのは、近藤・翔太(小姑・b21769)と斉藤・夏輝(月呪・b16003)だ。雲を自由自在に操る地縛霊によって、両足へ雲が絡みついたまま、スイッチスイッチと繰り返す。
 その声を頼りに、他の間にいた仲間達も室内を見回す。
 すると桃の間では、嫌味ったらしくゴーストの足元にあるのを発見した。
「……地縛霊を……どかさないと、いけないのでしょうか」
 紅の不安げな呟きに、麻花が、
「……多分」
 と似たような感情を含め頷く。
 互いの状況を声でしか知ることができない以上、早めに合流するのが吉かもしれない。もしくはバラバラな戦力を承知で、各メンバー毎にゴーストを倒していくのもまた、一つの作戦だろう。
「あーもう! とにかく頑張って倒しますよ! スイッチ押しますよ!」
 翔太の叫びが木霊する中、彼らの死闘が始まった。

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参加者
月白・蒼衣(喪謠・b00260)
リズ・シュトラウト(蜘蛛剣士・b02866)
梶浦・暁(焔の刀狼・b06293)
斉藤・夏輝(月呪・b16003)
近藤・翔太(天然ハイスピード・b21769)
峰尾・麻花(望むゲルダ・b22308)
天泉・五月(緋天・b23065)
白夜・紅(翔兎の煌月・b29688)



<リプレイ>

●ドMの境地
 崩壊のロンドが流れる。
 ガラガラと音を立てて崩れゆくは世界を、彼らの間を繋いでいたもの。今し方見えていたはずの互いの姿も、巨大な壁に阻まれそれを成せない。
 いつの間にこのようなことになったのか、彼らが把握するよりも早く事態は動いていた。
 天へ舞いあがるほど一面に広がる美しい桃色の花畑。三人の少女がその香りに追いやられ、まぶたを閉ざしていた。強い眠りに侵された中、一人の少女が自力で意識を取り戻す。
 そして嗚呼、と嘆くように息を吸い、白夜・紅(翔兎の煌月・b29688)が両手で口を覆う。
「暁、さま……!」
 眩く目の前で輝いていた存在が――いない。紅と彼をと分断した壁に、思わず瞳が濡れる。けれど落としかけた雫は焦燥もろとも堪え、前を向き直った。
 ――わたしはわたしにできることを。
 緋色の光にも似た白銀の刃をかざし、紅は天泉・五月(緋天・b23065)をつつく。つつくと言っても立派に武器なため痛いが。
 ハッ、と我に返ったように五月が周りを見回し、念動剣を構えたままの紅と目が合う。
「っ、優しく起こしてくださってありがとうございます……っ」
 声が震えている。もっと恐ろしい方法で起こされるのではないかと考えていたのかもしれない。
 すぐさま五月も結晶輪の神秘さをまとわせ、今にも前へ倒れこんでしまいそうな峰尾・麻花(望むゲルダ・b22308)を叩いた。後頭部をぽこんといった麻花は、数回まばたきをしてから思い出したように武器を構える。
「外見が可愛らしいからって油断はしませんよ」
 広がる花畑と同じ色のワンピースをまとった幼女を見据え、麻花は不敵さを唇へ刷く。そして休まずこう叫んだ。
「それに一緒に閉じ込められたお二人の方が可愛いんですから!」
「「えっ!?」」
 堂々宣言した彼女に、紅と五月が目を見開く。けれど麻花は構うことなく幼女の姿をした地縛霊へと、凍える息を吹きかけた。
 一方、分断された部屋のうち中央に位置する白の間では――。
「さ、私と遊びましょ? ……飽きさせないでね」
 月白・蒼衣(喪謠・b00260)が漆黒のトウシューズで床を踏み鳴らし、蹴ると同時にドレス姿の少女へ攻撃をしかけていた。二体佇む純白ドレスの少女は、そんな彼女へくすくすと笑いかける。
 しかし蒼衣も負けじと笑みを僅かに刷いて返した。
「よく言うわよね、追い詰められた方が燃えるって」
 突き刺すような声にさえ、地縛霊が怯むことはない。
 白の間にたった一人立つ地縛霊から視線を外さずに、リズ・シュトラウト(蜘蛛剣士・b02866)が両手の剣を高々と掲げる。踏ん張る位置は前衛だ。
 同じく梶浦・暁(焔の刀狼・b06293)も盾となるべく前へ突き出し地縛霊のドレスを裂きにかかった。しかし重たそうな裾を掴み、地縛霊の少女はその一太刀をあっさり避けてしまう。
 ――な、なんともこれはピンチな状態っ!
 引き抜いた刀を握りなおした手を、暁がぶるぶると震わせる。
 窮地に戦慄いているのかと思いきや、
「けれど僕の不屈の魂はこんな時こそ燃え上がる!」
「このドM!」
「え、そんな馬鹿な!」
 別の部屋からそんな言葉が返って来た。誰のものかは不明だが、届いた声へ暁が弁明する間、リズはふと自らの置かれた立場を思い返していて。
「前衛って、要するに後ろに攻撃流さないための肉壁だよな」
「肉壁……と聞くと、ギネス級の、あの姿が」
 蒼衣がおぞましそうに眉根を寄せ、体重ウン百キロとかでベッドに横たわっている人物を想像した。
「……そんな役を進んで引き受ける俺も、まぞいんだろうか」
「真実は一つ! マゾいよ!」
「いや違う。違うと信じたい」
「というかさっきからハイスピードの人がサドいっ」
 断じて認めんとでも言いたげにリズがかぶりを振れば、堪えかねたらしい暁が空の間めがけ叫んだ。
 絶賛ハイスピード中だった近藤・翔太(天然ハイスピード・b21769)が、「てへっ」と『☆』でも散りばめそうな笑顔を浮かべてみせたが、壁に阻まれその表情は届かない。おのれ。
「そーらーくーもらららーふわふわーるるるー」
 翔太たちのやり取りを遮るかのように、頬を上気させた斉藤・夏輝(月呪・b16003)が歌を紡ぎ始める。分断による動揺など、今の彼女にはない。あるのは仲間への祈りと響き渡る歌声。それだけだ。
「るーるるるー」
「そこだけ繰り返すと、キタキツネを呼びそうです」
 夏輝の歌声へ耳を傾け、桃の間の五月が緩い調子で感心するように頷いた。しかし悠長に聞き入っている――わけではないのかもしれないが――場合ではない。
 うごぉとか、べはぁとか謎の呻き声を、空色の雲をまとった男性地縛霊が発する。技ではないため特別な効果は無いが、別の意味で効果抜群のようだ。
 何せ夏輝の歌声は神の領域。降臨した神を追い返す術など、地縛霊はもたない。
「動けない、殴れない、でも歌は世界を救うのです」
 夏輝が胸を張って告げるのとほぼ同時に、部屋の状況を伝え終えたらしい翔太が絶えなき無限の風を味方につける。
 すると、まるで反撃だとでも言わんばかりに、地縛霊がまとった雲を飛ばし、夏輝と翔太の足へと絡みついた。得体の知れぬ感触に包まれ、二人とも不快さを表情へ僅かながら寄せる。
 姿こそ互いには見えぬものの、時折響く掛け声や音、漏れてくる会話は確かに仲間達の背を後押しした。これが、絆という名の彼らの結束なのかもしれない。
「あしどめたのしーやあしどめたのしー」
 と雰囲気を真面目な方向へ変えることも侭ならず、夏輝の歌は流れ続ける。
 そこから動かない限り歌い続けるぞと脅しに近い念を込めるものの、空気読めない地縛霊には夏輝の意図も伝わらない。空気を読むゴーストも嫌だが。
「近藤様も存分に楽しんでくださいませ。くもーまぞいーらる〜」
「マゾい夏輝ちゃんが輝いて見える!」
 大きく見開いた瞳を輝かせて、翔太が彼女へ憧憬に似た眼差しを向けた。微かながらふわりと髪が煽られ、足に絡みつく雲がもやのような演出効果にもなっている。惜しむらくは観客が一人もいないことか。
 翔太はそこで地縛霊の許へとにじり寄り、羽織った風の威力を見せ付けた。心なしか、雲を着た地縛霊がたじろいだように映る。
「雲飛ばしちゃうぞ〜? ええのんか〜」
「よいではないかーよいではないかー」
 歌詞がお代官様仕様になった。
 ごうっと空気をかき混ぜる音とともに、桃の間にいる五月が幼女地縛霊へ冷たい息を吹きかける。春を思わせる暖かくも柔らかい色の花が揺れ、幼女も嫌々をするように首を振った。
 そんな幼女の姿を見て、五月はくるりと視線を彷徨わせる。
「……これが、皆様のよく仰っていたどえむ的状況というものですか」
 納得したように一度だけ頷き、目の前でビクビクと寒さにか震える幼女へ、微笑を手向けた。
「新境地をありがとうございます、お嬢さん」
 表情からは窺えぬ低さが、声音に含まれる。
「お礼に花畑で踊りましょう。熊さんはいないけれど」
 発言者自身が熊のポジショ――なんでもありません。
 幼女の放つ芳香が舞う前にと、紅が細い両腕を天へ捧げ、指先に光を集わせる。
「彼の影に……祈りと光の、制裁を!」
 宣言は確かな力となり、紅の元を離れ舞った閃光は、槍を模して地縛霊を射抜いた。それまで黙っていた幼女が、再び花の芳香を桃の間に充満させる。
 開かずの壁の向こうから届く花吹雪の衝撃は、他の間にいる仲間達へ心配を与えた。
「……大丈夫?」
「はい、まだいけます起きてますっ」
 思わず蒼衣が尋ねれば、壁越しに、やや息切れしてはいるものの麻花のしっかりした返事が届く。胸を撫で下ろした蒼衣はすぐに気持ちを切り替え、白きドレスを蹴り上げた。三日月の軌跡を描いた残光に、ドレス姿の地縛霊が苛立つような素振りを見せる。
 おろおろとやはり動揺を隠しきれていない暁が、頻りに桃の間へ意識を寄せていく。
 ――返事あったからいいけど、それでも怖い……っ!
 隔てる境界を早く振り払いたい。今すぐにでも壁を壊したい衝動を胸に、暁は地縛霊のそばまで踏み込んだ。結い上げるは漆黒の影。武器から伝う闇が純白を掻っ捌き、その命を断たせる。
 一体倒れたとリズが確認するように告げた。その直後、鈍い音と共にそれまで壁だったはずの場所がぽっかりと口を開ける。
 白の間にいる仲間達が振り返ると、空色の世界が視界に飛び込んできた。そこに佇む二人の仲間と、何故か部屋の隅で丸まりこちらを見つめる地縛霊。
「……何があったんだ」
 口角をひきつらせてリズが尋ねれば、翔太と夏輝が照れを頬へ乗せた。

●SとM
 浪漫で雲も吹き飛びました。
 夏輝は開口一番にそう話した。どうやら彼女と翔太の纏った無限なる風に怯え、地縛霊が逃げ回ったらしい。激しく流されるのを拒んだのだろうか。
 片隅で体育座り状態な地縛霊を見れば、なんとなくその光景も想像に難くない。
 空と白が出会いを果たした頃、花が散り行く桃の間では睡魔に打ち克つ三人娘の強運が勝っていて。
「もう少し、みたい、です」
 少しばかり肩を上下させ、紅がふらつく幼女を捉え伝える。紡いだ光で槍を模り放てば、二体いたワンピース姿の幼女が片割れを失い嘆く。
「これもまあどえむなのですね」
「五月さん、ガンガンいこうぜ、です」
 五月へ麻花が顔を向ければ、頷きとほぼ同時に五月の両腕が戦場を抱き込むように広げられる。彼女の背を後押しするように、麻花が古よりの祖霊を招き、タイミングが揃った。
 ――焦って動いてくれるかな?
 首を傾げ、五月が氷雪の竜巻を吹雪かせる。刹那、ひとりぽつんと残された幼女の地縛霊が、しくしくと悲しみを溢れさせていく。
 涙は出ていないものの、地縛霊にとって氷雪だらけの竜巻は脅威らしく、雪女である彼女たちから逃げ惑うかのように駆け回る。一定の場から離れた足が、踏んでいたスイッチをオフへ切り替えた。
 空の間に続き、桃と白の交流を断ち切っていた壁もまた、彼らが紡ぐ絆を手繰るように失せていく。
 沸き起こる安堵感を暁は覚え、紅と視線を合わせ優しげに微笑んだ。
「……まぁ、確かに……楽しいわよねぇ、こういう状況」
 くすっと吐息だけで笑い、蒼衣が豪遊したメンバーの無事に瞳を眇める。もう遠慮はいらないわね、と呟き地縛霊を鋭く蹴り上げ、不敵さを示す。
「さ……今度は此方の番、よ?」
 蒼衣の震え上がるほどの声音とまとう雰囲気に、リズと翔太が思わず唸った。
 直後、各部屋に残された地縛霊が群れを成すように、能力者達へと襲い掛かる。空色の地縛霊へ向け腕を広げた翔太は、そこでこんな願いを託した。
「もっと縛って!」
「どえむ!」
「翔太くんのMっぷり、半端ないですね……っ」
 五月と麻花が次々Mっぽい単語を浴びせても、肝心の当人の顔つきは至って真剣だ。
「愛は束縛にあると思うの!」
「JC出たらどうするんですか」
「それは危ないですね」
 一瞬で五月と麻花がが冷静さを取り戻す。それでも正直に生きると宣言し続ける翔太へと、地縛霊の猛攻が重なった。
 地縛霊の群れから這い出るかのようにボロボロで現れた翔太は、立ち上がるとサムズアップを仲間達へ掲げる。
「SとMは……表裏一体なんだぜ?」
「つーか、速攻撃破の上に死なない程度に苛めるってマゾじゃなくて、サドくね?」
 翔太とリズの発言に、それはこっちの台詞だと言わんばかりに地縛霊たちが呻いた。ゴースト側からしたら、この能力者達はドSに映っているのかもしれない。
 ここからが面白くなる、と沈んだ笑みを唇へ刷いたのはリズだ。
「さーあ、楽しい楽しいおしおきターイム」
 静かに地を蹴り、漆黒の刃を斜めへ垂らした。刀身に這うは赤き紅蓮の炎。しぶとく花の芳香を撒き散らそうとした幼女を焦がし、炎の餌食と化す。
 強力な一撃の変わりに失ったのは、技を振るう術(すべ)で。
「封術? なにそれマゾいの?」
 マゾいマゾいと仲間達からコールがかかった。
 消滅した桃色の幼女に続き、蒼衣が飛び込んだのは少女のもと。純白のドレスを翻した少女をかわし、脇から抉るように蹴りを入れる。
 そして遠慮しない方が性に合うと咥内でのみ想いを馳せ、蒼衣は仰臥する少女を見送る。
「おやすみなさい? ……ああもう、聞こえないのよね」
 彼女が吐き捨てた言葉は、溶けるように消えゆく少女を追いもせず床へ落ちた。
「暁君、いくよ!」
「ここまで来たらもう畳みかけるしかないだろっ」
 翔太と暁が顔を見合わせ、雲を象徴したかのような地縛霊へと向かう。闇を打ち砕く二つの光が重なり、最後の地縛霊へ狙いを定めた。
 駆け込んだのは殆ど同時。得物を流したのも。
「「鷹狼双撃ッ!!」」
 頭をかち割る勢いを乗せ、連携した二人の一太刀が特殊空間を完全に消滅させた。

●解放
 軽い靴音を響かせ振り向いた紅が、迷いも躊躇いもせず暁の胸へと飛び込んだ。翔太とのハイタッチを交えたばかりの暁も、そんな彼女の身体をぎゅっと抱きとめる。
「っ、怖かった……」
 零れる音に全ての感情が込められていた。そんな紅から緊張や恐怖が拭えるよう、暁は彼女の頭を撫で、
「もう大丈夫……!」
 と力強く言い切る。
 そんな青い春に満ち溢れた雪をも溶かす温もりに、周りで仲間達が微笑ましく互いを見合う。
 ――気持ちの洗濯、ですね。
 五月も幾度か頷き、眼福眼福と拝まんばかりに笑みを浮かべる。見守る眼差しをやや逸らし、蒼衣は戦いの最中を思い出していた。状況が状況ゆえに楽しく感じ、くすぐったそうに肩を竦める。
「いやー、しかしいいね。メンドクセェ状況だが、マゾくて楽しい」
 声を弾ませ胸の内を明かしたのはリズだ。同じことを考えていた面々が、同意を示すようにリズを見やる。
 思い思いに戦いの余韻へ浸る仲間達が寒さを思い出す頃、夏輝は明日の筋肉痛が楽しみです、と一人ほくそ笑んでいて。
 麻花は仲間との共闘がいかに心強いかをしかと噛み締め、まぶたを伏せ祈る。打たれ強くなりたいものだと。
 ――や、打たれるような出来事がないのが一番なんですけど!
 しかし咄嗟にかぶりを振って苦笑した。
 それは、痛いのも苦手で戦いも好まない少女が見せる、等身大の姿。
「ハッピーエンドに仕立て上げるには全力で足掻かねば、ですね」
 たとえ窮地に迫られた戦場であろうと。
 たとえ、この戦いで目覚めてしまった者が現れようと。

 マゾヒストたちの戦いは、ハッピーエンド目指してこれからも続くのだから。


マスター:鏑木凛 紹介ページ
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いまいち
参加者:8人
作成日:2009/03/25
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冒険結果:成功!
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