山形県米沢市。県内最大級の工業団地の近くに、山に食い込んだ広大な工事現場があった。 だが、そこに人の気配はない。 錆び付いた鉄骨や足場が、現場を覆うシートと共に放置されているのみだ。
『米沢市のマンション工事現場で事故多発!』 『山神の祟り!? 事故現場に巨大な獣の足跡!』 当時の地方新聞を見れば、そんな記事が紙面を飾る。 そう、ここは工事開始当初から原因不明の事故が連続し、放棄された場所だったのだ。
工事車両が炎上する、突如として地面が陥没する……その程度の事故はまだ生易しい。 病に冒される工事関係者、止まっていた工事機械が突然作動し、腕を切断される作業員。 不運の一言で片付けられない事件が頻発する中、祟りの噂が次第に広まっていく。 山を切り崩したせいで、この現場は山神に祟られているというのだ。
だが、工事責任者はその噂を一言の元に笑い飛ばした。 「バカバカしい! この現代に、祟りなどあるものか!」 整列した作業員達の前で、彼は堂々と声を張り上げる。 「いいか! 最近の事故が祟りだなどという風聞もあるようだが、そんなものはデタラメだ!」 そう言い切った瞬間、組み立て中の足場が崩落。直撃を受けた彼は、一瞬にして絶命した。 足場の建材に潰されたその屍は、まるで巨大な獣に喰い荒らされたかのようだったという。
こうして、この工事現場は、祟られた場所として放棄されるに至った。 そして現代に蘇った祟りの現場は、いまや無数のゴーストが集うゴーストタウンと化している。 奴等を討ち果たせるのは、能力者しかいないのだ。
シナリオタイプ | :メインシナリオ |
公開日 | :2008年01月29日 |
総制覇数 | :32340 |
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