患者を救うべく、あらゆる手を尽くし続けた南十字病院の医師達。 彼らの救いの手は、力及ばず命を失った患者であっても例外ではなかった。 警察の調べに対し、南十字病院で死体洗いのアルバイトをしたという学生はこう語っている。
『……はい。病院の人達は、真剣に患者さんの事を考えていました。南十字病院で亡くなった患者の遺体は、まず中央病院の地下へと運ばれたんです』
遺体は病棟の地下で学生アルバイト達による洗浄を受けた後、体の各部を補修された。 そして、腐敗を免れる特殊な薬液で満たされたプールに漬けられ、保存されたのだ。 薬品臭で満ちた病院の地下で、整然と並んだ死体達は復活の日を待ち続ける……。 無論、それらの行為は違法なものだ。 だが、医師達には、そうしたことを本気で行う理由があったのだと、学生は証言していた。
『病院の人達は、未来に患者さん達を蘇らせる手段が見つかった時に備えて死体を修繕したり、保存しているんだと、本気で言っていました。どんな手を使っても、患者を救うんだ、と……』
だが、こうした証言にも関わらず、問題の薬液プールは発見されることはなかった。 無数の遺体も発見されることは無く、全てはアルバイト達の妄想として片付けられる……。
噂に語られる薬液のプールは、果たして実在するのだろうか? 真相を確かめるべく、能力者達は中央病棟に足を踏み入れるのだった。
シナリオタイプ | :サブシナリオ |
公開日 | :2008年07月15日 |
総制覇数 | :15741 |
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