数年前、パシフィック・クイーン号は漂流しているところを発見された。 発見者である漁船の乗組員達がパシフィック・クイーン号に乗り込んだ時、内部に荒れた様子はなく、食料や水も豊富に残されていたという。 だが、船の中にいたはずの乗客や船員達は、誰一人姿を見せることは無かったのだ。
果たして、彼らはどこに行ったのか? 事件直後、船と闇の組織との繋がりが明るみに出ると共に、様々な噂や流言が乱れ飛んだ。 他の組織との抗争や政府の陰謀という説、はては海底人による誘拐などという妄言までが誠しやかに語られる中、船内から一冊の航海日誌が発見される。 日誌の最後のページには、震える文字でこう記されていた。
『みんな、消えてしまった。この船に残っているのは、もう私しかいない。 おそらくは、私も次の夜が明けるまで無事ではいられまい。 この船は、完全なる幽霊船と化すのだ。 ああ、あの気配が近付いて来る……』
だが、一時は注目を集めた航海日誌も、事件の究明の役に立つことは無かった。 日誌の意味も、真実も、そして行方をくらませた人々の行方も明らかとならぬままに事件は風化し、パシフィック・クイーン号の存在と共に忘れ去られていったのだ。
だが……事件の元凶は、今もなお船内に潜んでいるのかも知れない。 船内を探索していた能力者達を招き寄せるかのように、上層への道は開かれた。 その先に待つのは、果たして何か。能力者達は闇の奥へと足を踏み出していく……。
シナリオタイプ | :サブシナリオ |
公開日 | :2010年05月11日 |
総制覇数 | :15682 |
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