茨城県の北東部。 海に近い広大な敷地に、無人の廃工場が朽ち果てた姿を晒している。 既に顧みられなくなって久しい工場設備は錆つき、門柱に書かれた『北関東セメント工業』の文字を顧みる者も無い。
この工場では、最盛期には毎日何十万トンというセメントが生産され、全国へ出荷されていた。 だがバブル経済の終焉は大規模な工事や公共事業の減少を招き、需要は低迷。 経営難に直面した北関東セメント工業の創業者は、工場を守るべく奔走した。 契約を取り付けるべく自ら企業を回り、従業員の恨みを受けながらも人員削減を行い……時には非合法な手段すら用いて、工場を守らんとした。 しかし、その努力も虚しく北関東セメント工業は倒産。創業者は工場の中で、自ら命を絶った。
異変が起こり始めたのは、工場が人手に渡り、解体工事が開始されてからのことだった。 工事のために持ち込まれた建設機械が、突如として暴走する事故が頻発したのだ。 事故が創業者の怨念によるものと噂され始めるまで、時間はかからなかった。 噂の真偽も分からぬままに事故は続き、死傷者の数だけが積みあがる。 やがて解体工事の中断と共に放置された工場は、不法に入り込んだ若者達によって荒らされ、見る影もなく荒れ果てていく……。
そして、降り注ぐシルバーレインは、廃工場をゴーストタウンへと創り変えていった。 世界結界によって常識から切り離された工場には、無数のゴーストが徘徊する。 奴らを倒すことが出来るのは、能力者達だけなのだ。
シナリオタイプ | :メインシナリオ |
公開日 | :2010年11月04日 |
総制覇数 | :8604 |
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