蒼月天狐
お題ショートストーリー(2009/07/01執筆)
  作品の参考として、「お題イラスト」と「プレイング」を元にしたショートストーリーを執筆しています。ログインすれば、人気投票にも参加できます!

【執筆者:蒼月天狐
【得票数:36】

お題イラストを拡大する
プレイング
 りんかい線国際展示場駅で能力者を歓迎したのは3体のゴーストによる洗礼だった。
「甘い」
 1体の奇襲を澤村・鉄平(フリッカークラブ・bn0111)はスラッシュギターで受け止めた。その隙に金森・あかね(天然符術士・bn0003)と揚羽・夏希(代表的ファイアフォックス・bn0001)は散開する。
「ハッ!」
「食らいなっ!」
 あかねは追い掛けて来る1体に導眠符を投げつけ、夏希は残る1体にフレイムキャノンを放つ。
 2体のゴーストはそれぞれ眠り、炎に包まれるも、直ぐに眠りから逃れたゴーストを筆頭に攻勢に出始めた。
「うわっ、もう起きた!?」
「簡単には倒せないか」
 驚くあかね。敵の攻撃を紙一重の所で避けながら鉄平が呟く。
「あかね! そっちへ行った!」
 夏希が叫ぶ。見るとあかねの方にゴーストが迫ってきていた。少女の体と蛾の羽根、蛇らしき尻尾を合わせたキマイラのようなゴーストは見る者に嫌悪感を抱かせるフォルムとなっていた。
「うわわっ、こっち来ないでよっ!」
 逃げ惑うあかね。それを見た鉄平はすかさずショッキングビートを奏で敵を動けなくする。
「ありがと!」
 感謝の意を述べると同時に自分を追っていたゴーストに呪殺符を放つ。呪いはゴーストを滅ぼすには十分な威力だった。
 そんな中、マヒから逃れたゴーストは天井付近から急降下してきた。その下には夏希が。
「真上からの攻撃なら何とかなるとでも?」
 夏希は避ける素振りすら見せない。いや、寧ろその身は迎え撃たんばかりに闘気が満ちていた。
「だから貴様は負けるのだぁっ!」
 ゴーストが肉迫する。その一瞬、体から不死鳥のオーラが発せられ、フェニックスブロウがカウンター気味に叩き込まれた。
「ギャァァァォォォゥ!!」
 悲鳴を上げるゴースト。しかしまだ終わりでは無い。
「忘れ物だ。持っていけ」
 鉄平のヘビィクラッシュがゴーストを捉える。渾身の力で叩きつけられたゴーストは2、3度地面をバウンドし、動かなくなる。
 それを見たゴーストは慌てたように逃走を図ろうとした。
「残り1体っ。気合い入れて行くぜ!」
 夏希が叫ぶ。あかねの治癒符により、傷だらけだった体は癒えて活力に溢れていた。
「何逃げてんだ。逃がすワケねぇだろ!」
 夏希の全力を注いだフレイムキャノンが逃走しようとしていたゴーストに命中する。断末魔を上げる間も無く、ゴーストは跡形もなくこの世から消え去った。
 3体全てのゴーストを倒した後の駅構内はシンと静まり返っていた。
「終わったな」
 使い慣れたギターを肩に担ぎながら鉄平が呟く。それが合図だったかのように、あかねと夏希もふぅ、と一息つく。
「私が愛するお前たちが居るんだ。負ける要素は何処にも無い」
 夏希はどこか誇らしげに言う。その言葉を聞いたあかねはクスリと笑い。
「うん。そうだね!」
 あかねはその屈託の無い笑みを夏希に向ける。
 こうして、りんかい線国際展示場駅での知られざる戦いは幕を閉じた。
※人気投票をする場合は、投票するキャラクターでログインしてください。