スズキング
お題ショートストーリー(2009/11/17執筆)
  作品の参考として、「お題イラスト」と「プレイング」を元にしたショートストーリーを執筆しています。ログインすれば、人気投票にも参加できます!

【執筆者:スズキング
【得票数:11】

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プレイング
 夜の街を駆け巡る。緋月・涼と凍条・直哉と志筑・涼子の三人は、ゴーストを追いながら闇に包まれた街のそこここで、激しい戦闘を夜通し繰り広げていた。
「これでとどめだ!」
 涼は直哉の生み出した魔蝕の霧の中に踏み込んで、闇のオーラを纏った剣を振りかぶる。黒影剣だ。
「ぎえぇぇ!」
 黒影剣がゴーストを斬り裂くと耳をつんざく悲鳴が響いた。しかしその悲鳴も長くは続けられない。霧を蹴散らすようなスライディングをした涼子がグラインドアッパーでゴーストを殴り飛ばしたからだ。
「さあ、おしまいよ!」
 ゴーストは頭上高く舞い上がり、再び地面に落下した時には虫の息だった。
 後方でミストファインダーを発令していた直哉は、その機会を逃すことなく瞬断撃で最後の一撃を食らわせた。
「消え失せろ!」
 その一瞬のち、ゴーストは粉々に砕けて消えていった。
 霧が煙る街角に荒い息を吐く三人の勇姿が浮かび上がった。夜の闇に支配されていた街にもようやく輝かしい明るい朝が訪れようとしていた。たった今までの激しい戦闘が嘘みたいだった。辺りには静寂が訪れていた。
 日本刀を肩に乗せた涼は、消えゆくゴーストを静かに眺めて立っていた。その横顔に煌めく朝日が差し込んで涼の横顔が眩しく輝いて見える。
「やれやれ、終りましたねぇ」
 隣りで一息ついた涼子がバットを下ろすと、振り返って朝日を眺めた。その眩しさに思わず目を細める。涼子の顔も朝日に照らされ明るく輝く。
 二人の後ろからは、ゆっくりと歩いてきた直哉が、そんな二人を眩しそうに眺めながら少しずれた眼鏡を押しあげていた。
「朝か」
 直哉が呟く。もうすぐ世界に日常が戻ってくる。街では気の早い鳥たちが朝の歌をさえずり始めていた。
「さあ、帰るぞ」
 直哉は鳥のさえずりに耳を傾けていた涼と涼子を促して、歩き始める。涼と涼子もゆっくりと直哉のあとに続いて歩き出した。いつもと変わらない朝を迎えた街に、正面から朝日を浴びた三人の姿が、ひときわ輝いて見えた。
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