スズキング
お題ショートストーリー(2009/12/31執筆)
  作品の参考として、「お題イラスト」と「プレイング」を元にしたショートストーリーを執筆しています。ログインすれば、人気投票にも参加できます!

【執筆者:スズキング
【得票数:2】

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プレイング
 夕暮れから空を覆い始めた雲から、いよいよ雪が降り始めました。色とりどりのイルミネーションで飾り付けられたクリスマスツリーはライトアップされ、スピーカーからはクリスマスソングが途切れることなく流れています。
「まるで、おとぎの国にいるみたいですね」
 ツリーを眺める峰月・あかり(bn0188)の横顔もライトに照らされて、明るく輝いて見えました。空から舞う雪の欠片が、差し伸べたあかりの手のひらでほわんと溶けて消えていきます。
「こんばんは。あなたもパーティにいらしたんですか? 奇遇ですね。ほらほら、あっちは賑やかですよ。一緒に行ってみましょう?」
 あかりは眺めていたツリーからくるりと身体をひるがえしました。雪のような白銀の長い髪が、ふわりと踊るように夕闇の中になびいて舞いました。
 広場ではたくさんの人が思い思いにおしゃべりしたり、ショーを眺めたり、食事を楽しんだりしています。あかりはテーブルにずらりと並べられた美味しそうなオードブルに目を奪われながら、手品や寸劇を立ち止まって眺めました。
「まあ、シルクハットからうさぎさんが!」
 マジシャンが高々と持ち上げた白うさぎに、周りから温かな拍手が沸き起こります。あかりも目をまん丸くして、夢中になって拍手しました。思わず手にしていたオードブルを落っことしそうになったほどです。
「お見事でしたわね」
 あかりはオードブルをほおばりながらマジックショーの人の輪から抜け出ると、美しく雪化粧されたフラワーガーデンへと足を踏み入れました。トナカイの形に刈り込まれた植えこみにも雪がうっすら積もっています。
「ちょっと積もってきましたね。昔は、よく雪のうさぎさんを作ったりしたんですよ。ほらほら、こんな風に♪」
 あかりは積もった雪を両手で丸めて器用に雪うさぎを作ります。そして、手のひらの上に上手に出来た雪うさぎをちょこんと乗せました。あかりは雪が少し強く降り出した空を見上げます。
「このぶんですと、明日には一面銀世界になりますわね♪」 
 どこからかハンドベルの演奏が聞こえてきました。サンタクロースの格好をしたたくさんの人たちが合わせて歌い出しました。パーティーはまだ始まったばかりです。あかりはウキウキした様子で、盛り上がっている人たちの輪を目指して駆け出しました。
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