泉青藍
お題ショートストーリー(2009/04/16執筆)
  作品の参考として、「お題イラスト」と「プレイング」を元にしたショートストーリーを執筆しています。ログインすれば、人気投票にも参加できます!

【執筆者:泉青藍
【得票数:2】

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プレイング
 雲は澄み切り、太陽は眩いばかりの光を放っている。遺跡に入ると、すぐさまグドンの群れが襲ってきた。アルカナは華麗に攻撃を叩き込み、グドンを倒す。グドンが守っていた場所には宝箱があり、開けてみると輝くばかりの宝石。そうしてアルカナ達はグドン退治、財宝獲得を果たし自信に満ちた表情で遺跡を去り……。
「おい。もう遺跡内だ、警戒を怠るな」
「もうっ! 今せっかくいい所だったのに!」
 ヒトの武人・イオシスが何処か違う所に意識があったエルフの紋章術士・アルカナに声をかける。
「シュミレーションだよ」
 アルカナは少し剥れた顔でそっけなく返事をする。それはイオシスにしてみれば注意散漫だ。二人は駆け出しの冒険者。一つの油断も命取りになる。今回はグドンに荒らされている遺跡の探索だが、どうもアルカナの落ち着きなさ……いや、元気さは心強いが先が心配だ。
「お宝がボクらを待ってるよっ! 早く行こうよ!」
「待て、周囲に罠が仕掛けられてるかもしれない」
 イオシスの心配を他所にアルカナは意気込みを十分で自信満々に進んでいこうとする。そんなアルカナの肩を掴んで制止し、周囲を丹念に見渡す。先ほどからこれの繰り返し。うんざりだ。ワクワクが時間が経つごとに苛立ちに変わり、ついにアルカナは決心した。
「ここら辺は罠がないようだな。よし、先に進もう」
「それじゃ、ボク先を見てくる!」
 言うや否や、返事を待たずアルカナは軽い身のこなしで進んでいき、姿はすぐに見えなくなった。イオシスは心配で追いかけようとする気持ちをぐっと抑えながら彼女の帰りを待つ。下手に動くより待つほうがいいときもある。それに、彼女を信じているから。

 しばらくするとアルカナが帰ってきた。眉間にしわがよったイオシスを見つけると気まずそうに頭を掻きながら近寄る。アルカナは気づいてないようだが、イオシスの目には映っていた。所々に戦闘をしたかのような防具の傷が。
「えへへ、ごめん」
「自分が何をしたのかわかっているのか?」
 珍しく怒りを露にしているイオシスの態度に気づいたが、遅し。
「この遺跡は罠が多く、それで命を落としている冒険者もいるんだ。いいか、アルカナが取った行動は軽率以外の何ものでもなく……」
「そそ、罠! トラップをね、この先の行った所で発見したよ!」
 イオシスは説教を止め、アルカナの話に耳を傾ける。アルカナは偵察で見た情報を話し始めた。目標であるグドンが何処に居て何匹居たかなどを。
「そうか……数が多いな」
「でもね、この先に落とし穴のトラップがある所があるんだよ。だから、それを利用すれば……」
 ぱっと顔を上げ、アルカナのことを見つめるイオシス。口に少しの笑みを浮かべ、作戦を話し始めた。

「作戦は頭に入ったか?」
「もちろんだよっ! さあお宝ゲットに行くよ!」
「グドン退治も忘れずにな」
 二人は顔を合わせると、歩を進める。自分達の目的を達成させるために……。
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