緒方智
お題ショートストーリー(2014/12/16執筆)
  作品の参考として、「お題イラスト」と「プレイング」を元にしたショートストーリーを執筆しています。ログインすれば、人気投票にも参加できます!

【執筆者:緒方智
【得票数:3】

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プレイング
 華やかなイルミネーションに、心が弾む。
 会場に運び込まれた、大きなクリスマスケーキを見たら、もう無理だ。我慢なんてできない。
 カラフルなボールがくるくると踊る大道芸に煌びやかな紙吹雪が舞い踊る。
 燕尾服をまとったクラウンがシルクハットを叩けば、真っ白な鳩やウサギが色とりどりの紙テープと一緒に飛び出す。
 テーブルに並べられたおいしそうなオードブルを片手に、それらを見て回ると、ちょっと奇抜な着物を着た−同い年くらいの女の子が嬉しそうにツリーを眺めていたに気付いた。
「あら、こんばんわ。あなたもパーティに?」
「ううううん、そうなの。だって楽しそうだから」
「そうね。だって、ホワイトクリスマスだものね」
 こっちに気づいて、話しかけてくれた女の子−あかりに、ちょこっとどぎまぎして、答えると、笑って返してくれた。
 なんだか嬉しくて、気づけば、自然と手を差し出していた。
「よかったら、一緒に会場を回ろうよ!いろんな大道芸とか手品とかいーっぱいだよ!すっごく楽しいよ」
「いいですね。あ、あっちが賑やかですよ!行きましょう!」
 ふんわりと嬉しそうに笑ったあかりが手を握って、大歓声の上がった人だかりへと引っ張ってくれる。
 それに応えて、一緒に駆け出せば、クリスマスパーティはもっと楽しくなってきた。
 パントマイムを組み合わせたお笑い寸劇にアコーディオンが奏でるクリスマスソングが気分を華やかにしていく。
 難しそうなジャグリングが決まって、拍手を送る。
 夢中になってパーティを楽しむと、たっぷりの野菜とチキンが入ったポットパイにフライドチキン。揚げたてポテトがテーブルを彩って、ついつい手を伸ばしてしまう。
 その中で手にしたのは、片手で持てるカルツォーネ。一口かじれば、とろりとしたアツアツのチーズとソースが飛び出して、ハフハフと何度も息を吸い込むと、隣であかりがおかしそうに笑っていた。
「急いで食べすぎですよ」
「あははは、おいしそうだったから……つい」
「気を付けないとやけどになりますよ」
 ごめんと肩をすくめると、真っ暗な空から、ふわりふわりと白い花びら−雪が舞い落ちる。
 真っ白な雪がクリスマスツリーに飾られたイルミネーションの光を受けて、きらきらと輝いて、とってもきれいだ。
 楽しい楽しいクリスマスはまだ、これからだ。
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