星海蟹依
お題ショートストーリー(2009/05/12執筆)
  作品の参考として、「お題イラスト」と「プレイング」を元にしたショートストーリーを執筆しています。ログインすれば、人気投票にも参加できます!

【執筆者:星海蟹依
【得票数:0】

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プレイング
 鉄骨の森を抜け、瓦礫の山を越えた先に、その巨大な影は居た。
 人の気配に気づいた影は、その紅の眼光を侵入者に向ける。
 そして、生あるものを憎悪するかのように、裂けた腹部から凄まじい咆哮を轟かせた!

 体にビリビリと響く咆哮を受けながら、毒島・修二(bn0013)はリボルバーガントレットを強く握りこんだ。
「いよいよだな……前は俺に任せとけ」
 そう言うやいなや、巨大なゴースト――慙愧王に向かって駆け出し、接近するなり体重を乗せた鉄拳を繰り出した。
 しかし、その一撃は慙愧王の巨腕が割り込み受け止められた。巨腕から生えた長い黒髪の女が、毒島に向かって嘲笑うかのように口をゆがめる。そして、邪魔だと言わんばかりに巨腕が振るわれると、毒島は弾き飛ばされ壁に激突した。
「ぐっ……!?」
「毒島先輩、1人で飛び出したら危ないです……!」
 そこに、御鏡・更紗(bn0014)が慌てて駆けつける。
 御鏡が毒島に向けて手をかざすと、白い光が毒島の詠唱兵器に流れ込んでいく。それと同時に、毒島の受けた傷も癒されていった。
 その二人に、突然影が落ちた。気づいた二人が振り仰ぐと、そこには巨大な腕。
「!」
「危ねぇ!」
 毒島がとっさに左腕で御鏡を抱え込み飛びのく。直後に巨腕の鉤爪が地面に突き刺さった。
 獲物を逃がすまいと、巨腕が地面を削り取りながら再び毒島と御鏡に迫る。
「うらぁあっ!!」
 毒島はその巨腕に拳を叩き付けた。御鏡により強化されたリボルバーガントレットは回転力を上げ、火花を散らしながら巨腕を弾き返した。
 だが、あまりの衝撃に毒島も体制を崩し膝をつく。それを好機と見て取ったか、慙愧王がもう片方の巨腕を持ち上げた。
「させないわよ!」
 無数の弾丸が慙愧王の体に撃ち込まれ、その衝撃に慙愧王がひるむ。そして、弾丸の射手に視線を走らせた。
「まったく、世話が焼けるんだから」
 そう言いながら、神凪・刹菜(bn0010)が手にしたギターマシンガンを再び連射するが、今度は巨腕に防御された。それでもに構わず撃ちまくる神凪。それに対し、慙愧王はその無数の足で地面を蹴り、神凪に向かって駆け出した。
 しかし、その慙愧王の進行に立ち塞がるように、赤いマフラーをなびかせて癒月・マヒロ(bn0015)が間に割り込んだ。
「二天一流モード! くの一忍法、お見せします!」
 癒月が正面から突撃したその時、慙愧王の腹部が裂け、目の前にいた癒月に齧り付いた。無数の鋭い牙が癒月の体に突き刺ささる。
 ……そして、癒月の体は霧のように霧散した。
 次の瞬間、本物の癒月は慙愧王の背に、深々と忍者刀を突き立てていた。
 絶叫を上げ、仰け反る慙愧王。
 そこに、毒島が一直線に駆け込んだ。
「てめぇなんざに俺の『道』は邪魔させねぇ。受けてみやがれ!」
 裂帛の気合とともに、白い燐光をまとったガントレットを叩き込む。その強烈な衝撃に慙愧王の体躯はひしゃげ、巨腕とともに地面に倒れ付した。
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