<アクスヘイムの戦い 第4ターン結果>
第4ターンの開始状況
●大巨人デスアックス:Battle23この世の者ならぬ存在が、アクスヘイムの都市内に現出していた。
無数の騎士達の屍が融合した姿は、常人の数倍の身長を持つ死せる六本腕の半人半馬だ。
大巨人デスアックス。
ガノッサス・アックスが、その力の粋を結集して生み出した、アックス軍でも最強のマスカレイドである。体中につけられた無数のマスカレイドの仮面が、それを示している。デスアックスが一歩を踏み出すごとにアクスヘイムの地面は腐敗し、近付いた者はことごとく、デスアックスが手にした斧によって血だまりに沈んだ。
両刃の大斧をデスアックスが振り下ろすたび、その斧を受けた生命は砕け散っていく。
「これ以上、あいつを進ませるな!」
エンドブレイカー達の声は、悲劇を防がんとする意志に満ちて響いた。
「まずは動きを止めます!」
街路を駆け抜け、エンドブレイカー達はデスアックスへと迫る。
ガノッサスによって予め指示をあたえられているのだろう、彼らの接近を阻まんと、アンデッドマスカレイド達は襲い来る。それらの全てを退けるのは、今のエンドブレイカー達をもってしても容易なことではない。
だが、前衛の者達が敵の接近を防ぐ間に、射撃攻撃がデスアックスへと集中していく。
炎に包まれ、さらに魔曲によって動きを妨げられて、デスアックスの動きが鈍る。
その隙を逃さず、樹上の強襲者・スピカ(c02429)は屋根へと駆け上った。
動きに気付いたアンデッド達が追おうとするが、
「……遅い」
小振りな斧を軽く手の中で一度回すと共に、スピカはそれを放った。
だが、その軌道はデスアックスから大きく逸れるもの。だが、彼女は
「……獲った」
デスアックスの後頭部を後ろから打ち抜いた。砕け散る巨大な頭蓋骨を、そこに秘められた呪力を打ち破っていく。巨大なる姿は幾つもの動かぬ屍へと分解され、スピカが飛来した斧を受け止めるとともに完全に崩壊していく。
その崩壊の音が、エンドブレイカー達が勝利に近付いていることを確実に示していた。
●狂王ジェイロック:Battle12
狂王の名にふさわしく、信じがたいまでの膂力をジェイロックは発揮していた。
手にした斧を振るうたびに、街が、人が、破壊されていく。返り血にまみれた姿は、まさしく狂王の名にふさわしい。マスカレイドとなり、狂気を得た者が辿り着く最果ての姿であった。
「亞ァ……!!」
もはや人間には理解すらできない絶叫が、ジェイロックの喉から撃ち出される。
いや、声だけではない。
ジェイロックは既に、獣と人の入り混じった奇怪な存在へと変貌していた。しあわせ色の小鳥・ファナ(c09889)は、静かに疑問を口にする。
「何をしているのかも分からずに、ただ戦うしかないのって、どんな感じかな……?」
ファナの指先が、竪琴の弦を爪弾いた。
幾たびもの衝撃に打ちのめされて、ジェイロックの体が
盲目的な破壊の衝動に突き動かされ、剣のような爪で周囲のものを破壊し続ける。
「可哀想です、力が強すぎるって閉じ込められて……」
最後の一はじきと共に、強烈な衝撃が放たれる。
あおむけに倒れたジェイロックの体から、マスカレイドの白い仮面が消えていく。
「わたしは助けてあげられないけど、ゆっくり休んでくださいね、なの……」
ファナは動きを止めたジェイロックに、そっと告げた。
●チャンピオン・バーガス:Battle14
「ッリャァア!!」
雄叫びを上げながら突っ込んでくるチャンピオン・バーガスと、その配下のマスカレイド集団。
一際屈強な肉体を誇るバーガスを筆頭に、手当たり次第に周囲にある物を破壊し、目に映ることごとくの命を奪い尽さんとする。
「闘技場で鍛えた成果を見せてやれ!!」
周囲のマスカレイド達に向け、怒号を上げるバーガス。
だが、エンドブレイカー達も負けてはいない。月光夜・グロリアス(c02182)は静かに、しかし強い意志を秘めた声で告げる。
「全力で、叩き潰すのみ……」
「ハッ! いいぜ、そっちがそのつもりなら……俺達も遠慮はしねぇ!!」
獅子のごときタテガミをはやしたバーガスは、獣の如く地面に手をついて跳ねた。
凄まじい高速の動き、思いも寄らない方向から放たれて来る爪牙が、エンドブレイカー達を死へ導かんとする。
だが、その動きをグロリアスは一瞬のうちに見切ると、
「ハッ!!」
声と共に暗殺シューズのつま先から放たれたナイフは、飛びかかろうとしたバーガスの喉笛に突き刺さっていた。
「蹴り倒してやりたいところだったが……」
「ち、っくしょう、もっと、強く、強く……」
強さへの渇望を口にするバーガスの肉体から仮面が消え、それと共に動きは止まる。
一瞬だけ瞑目すると、グロリアスの視線はすぐに次の敵へと向けられていた。
●ジャグランツの怨霊:Battle27
青白い姿をしたジャグランツの怨霊は、遠吠えの響きを上げながらエンドブレイカー達へと襲い掛かる。応戦しようとするエンドブレイカー達だが、
「武器は通じるのか……!?」
疑問に対する答えは、即座にもたらされた。
素早く引き抜いたナイフを構えると、エンドブレイカーは怨霊を切りつける。
切り付けられた痕跡は緩やかな勢いながらも塞がってしまうが、
「大丈夫だ、何度も攻撃すれば、倒せる!!」
仲間の言葉に勇気づけられながら、エンドブレイカー達は怨霊を蹴散らしていく。
そうするうち、エンドブレイカー達は一つの巨大な気配を感じ取るようになっていた。
≪星霊亭≫星援の食と星霊の探求者・ミメイ(c02516)は、瞳を閉じ、精神を集中させる。
「戦場に現れている怨霊達の、中核となっている存在……おそらくは、これが……」
言葉を区切り、一瞬の沈黙ののち、ミメイは目を見開くと戦場の一点を指さした。
「あそこです!!」
エンドブレイカー達が、そこへと目を凝らす。
そして、その場所から放たれた怨念の勢いに、圧倒されるように数歩を後ずさった。
その肉で出来た球体を、エンドブレイカー達が見紛うはずもない。
「ギルバニア……!!」
白婦人の腹の下部分、羊水の詰まった球体に収まったままの姿で、ジャグランツ王・ギルバニアの怨霊は姿を表していた。
完全なる姿で生まれることが出来なかった無念が、この姿を作り出したのか。
羊水の中から放たれるのは、エンドブレイカー達に対する恨みの一念だ。
身じろぎと共に、ギルバニアの恨みの心がエンドブレイカーを打ちのめす。だが、エンドブレイカー達は今度こそジャグランツ達との戦いを終わらせんと、ひるまず攻撃を繰り返していく。
「恨まれるのも、恨み続けるのも、悲しいことですね……」
怨霊に傷つけられる仲間達、仲間達の攻撃に消えゆく怨霊達の双方を見たミメイは、きっ、と視線を上げた。
「絶望をもたらす怨霊の相手は、希望の星霊がつとめます!」
彼女の意志に応じるように、現れた星霊バルカンの尾の炎が赤々と燃え盛る。
「あなた達との戦いは、ここでおしまいです!! オブシディアン!」
ミメイの命令と共に、バルカンの炎が怨霊を焼き滅ぼしていく。
炎の中へと怨霊の姿が消えると共に、戦場を覆った重い念が晴れるのを、エンドブレイカー達は感じていた。
●決戦の時
そしてついに、エンドブレイカー達の前に二人のマスカレイドへの道は拓かれた。
一つはガノッサス・アックス。
もう一人は盗賊王ゴエティア。
都市国家「戦神海峡アクスヘイム」を舞台に暗躍してきたマスカレイドの首魁との決着の時は、間もなく訪れようとしていた。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 棘(ソーン) |
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大巨人デスアックス | 1189 | 23勝0敗 完勝! | 【ガード】700⇒0 |
狂王ジェイロック | 620 | 12勝0敗 完勝! | 115⇒0 |
チャンピオン・バーガス | 719 | 14勝0敗 完勝! | 276⇒0 |
大剣獣ゾダン | 350 | 3勝15敗 敗北 | 【鈍重】700⇒346 |
ジャグランツの怨霊 | 1066 | 27勝0敗 完勝! | 600⇒0 |
ブレイクゲージ残量(第4ターン終了時点) |
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22323=22323 |