<遺跡島の冒険 第2ターン結果>
第2ターンの開始状況
●水着ダンスパーティ会場水着コンテスト会場に併設する形で、ダンスパーティの会場は設けられていた。
その中央で踊るのは、2人のエンドブレイカーだ。
夕音遊軌・キアル(c02660)の老ゼペットの紋章がダンスをさらに賑やかなものとし、日紬・ティスタ(c23653)の詠唱がそこに彩りを添えていく。
これ以上は無いというほどに、心からダンスを楽しんでいる2人の様子は、そのダンスを見ている他のエンドブレイカー達にとってみても、心を温かくさせるものだった。
音楽が止まり、2人がダンスを止めた時、周囲のエンドブレイカー達からも拍手が沸き起こる。
「さて、踊りがどういう効果を出すか……」
と、呟いた時、キアルは足元に微かな震動を感じていた。
●遺跡船下層部
踊るエンドブレイカー達から離れ、島中央部ではエンドブレイカー達が、遺跡船の探索を進めながら下層へと至ろうとしていた。
上層部の通路を駆け抜けたエンドブレイカー達は、金属の廊下を下へ、下へと進んでいく。
ここまで来ると、次第にエンドブレイカー達にも遺跡船の内部構造が複雑であることが身にしみて分かって来ていた。
そうした複雑な構造を利用するかたちで、遺跡船を守る役目を帯びているのであろうゴーレムが次々に襲い掛かってくる。遺跡島にいた海賊達はこうしたゴーレムを利用していたのだろう。
「それにしても、この船……」
ニュクスの柩・アルト(c00651)は、金属で作られた船に違和感を覚えていた。
「これだけ大きいのに、人が住むスペースが少な過ぎるね。動力が普通じゃないのか……」
船というのは風を帆に受けて進むか、あるいは海賊達がやっているように奴隷を用いて漕がせるか、というのが主流だ。エンドブレイカー達も、船を動かせる職人を雇って、船での移動を行って貰ったりしている。
「まあ、今は敵を片付けるのが先決かな」
前方、通路を塞ぐように出現した水晶柱状のゴーレムの表面に、赤いレンズ状の物体が浮かび上がる。人間の目のようだ、とアルトは思考。
その表現は、あながち間違ってもいないのだろう。
こちらを捉えた次の瞬間、水晶柱から魔法が撃ち出されて来る。
一際強い輝きを放つ、巨大な水晶柱へとアルトは血の猟犬たちを馳せさせる。
ゴーレムの硬い外皮は猟犬たちの牙に砕かれ、乾いた音を響かせながら、水晶柱は崩壊していく。「さて、あの扉はどうしたものかな……」
と、アルトが見るのはゴーレムの向こうにあった大きな扉だ。
どこかに何か
『……地上部に、正規封印解除手順を確認。ロックを解除します』
不意のアナウンスに、扉が開く。アルト達特に何をしたというわけでもないので、
「もしかして、地上でのダンスの影響……?」
エンドブレイカー達に助け出された人魚王国の人魚の王女アリアスタからの情報が無ければ、まず気付けなかっただろう。アリアスタ自身にとっても、水晶柱ゴーレムに囚われている時に頭の中に流れ込んで来た情報らしく、定かではない様子ではあったが、
「こうなって来ると、信憑性は嫌でも増して来るね……」
この先でもダンスが鍵になることがありそうだ。地上でのダンスパーティに参加しているエンドブレイカー達のことを思いつつ、アルト達は扉の先へと進むのだった。
●円環通路第2層
無数の円盤が、円環通路を飛び交う。
だが今度は先程のものとは異なり、問い掛けの言葉を発することも無い。
回転する円盤は、その体自体を武器とし、エンドブレイカー達へと体当たりを仕掛けて来る。
『その観察力の次は、戦いの力を問おう。汝らが勇者たるに相応しいものであるかを』
「勇者?」
シスター・ジェーン(c03032)の疑問の声には答えず、円盤の群れは一斉に動いた。無数の円盤が、一つの塊となってエンドブレイカー達へと襲い掛かる光景は、波のようだとジェーンは頭の隅で思い、すぐにその思考を消した。
『力を示せ……!!』
声のエコーを伴い、円盤は回転。
金属でできた円盤は、それ自体が凶器ともなり得る存在だ。
高速で横回転をしながら突っ込んで来る円盤。
それぞれに下をくぐり、あるいは円環通路を走るパイプを盾替わりとして回避したエンドブレイカー達は、即座に反撃に転じる。
打ち砕かれる円盤、金属音が通路に満ち、しかしその被害を当然のものとして受け入れながら円盤は空中で反転すると再びジェーン達を襲わんとする。
「ですが……!!」
先頭の一つを蹴り、エンドブレイカーは背にデモンの翼を顕しながら跳躍した。
眼下には床のように連なった一面の円盤。そこに降り立ちざま、エンドブレイカーは、そのまま円盤を蹴って再び跳ぶ。そうして跳躍を繰り返すうち、エンドブレイカーの眼下に無数の円盤は一か所に集められていった。
「今です……!!」
デモンの翼から、光が撃ち下ろされた。円盤を次々と貫き、光は雨の如く降り注ぐ。
やがて全ての円盤が打ち砕かれた時、ようやく円盤達は動きを止める。そして円環通路の先では、『謎』がエンドブレイカー達を待ち受けていた……。
●バルバ村
遺跡島攻略戦で、遺跡から逃亡したマスカレイド「バルバの女王」は、島内のバルバ村に潜伏していた。
木製の粗末な小屋が、『バルバの女王』を名乗る女マスカレイドの今の拠点だ。
合流した屈強なバルバ達に加え、戦力にはならないだろうと見なしていた弱いバルバ達も加えて、バルバ村の戦力は決して少なくは無い。
「……おそらく、今日ぐらいには来るはずだが……」
彼女が待つのは海賊船団の救援だ。自分の配下はまだおり、そして、
「『群島』の連中も、この島を……いや、あの『船』を見逃すわけにはいかないはずだからね」
独りごちる『バルバの女王』。
連絡が行かなくなったことに他の海賊が気付けば、来ざるを得ない事情がある。
だが、そうした事情を考えている彼女の元に、飛びこんで来るのは彼女の配下たるバルバの1体。
「女王ヨ、敵だ!」
「チッ……見逃しちゃくれないか。こうなりゃ徹底抗戦するしかないようだね」
バルバ村周辺に接近したエンドブレイカー達は、バルバ村を一気に攻め落としにかかっていた。
●バルバ四天王ダイガンド
雑兵とも言うべき雑魚バルバ達に前衛を任せ、ジャングルの木々の間を飛ぶようにして、エンドブレイカー達に迫らんとするトラのバルバ達。それを率いるのは、『バルバ四天王』の生き残りの1体だ。
「我ガ爪ニカカリ、血反吐ヲ撒キ散ラセ!」
そのダイガンドに滑るように近付くのは、竜を纏う黒豹・グラム(c14628)。
「黒豹と虎の戦いといきましょう」
「ホザケ!!」
グラムへと爪を繰り出すダイガンド。爪に宿る血の臭いと獣臭がグラムの鼻をつく。
竜の意匠が施された棍を振るい、グラムはダイガンドの脚を跳ねあげる。だが尻尾を地面に突き立て転倒を防ぐダイガンドに、グラムは思わず瞠目した。
「器用なものですね……」
再びの接近と爪の振るいが襲わんとする。
だが、その突進を遮るようなかたちで、グラムの放った気咬弾がダイガンドの顔面に突き刺さる。
「グッ!?」
「無理をするわけにはいきませんからね……接近戦よりも、こちらでいかせてもらいます」
そのまま気を練り上げ、攻撃を加速させていく。
戦闘の主導権を奪われたダイガンドは、さらに配下のバルバ達を倒した他のエンドブレイカー達が加わるともはや為す術は無かった。
●バルバ四天王サルナク
雑兵たちを指揮するのは、獅子の頭部を持つバルバだった。単純に獅子というだけではなく、魚類めいた特徴を持つ部分もある。過去にアクエリオでの戦いでも同様のバルバが目撃されているが、これもそうしたバルバの一種かも知れない。
「それが今じゃぁ海賊の手下。情けないもんだね!」
人間を上回る、しなやかな筋肉に包まれた腕を突き出して来るバルバ四天王サルナク。
バルバの力に任せた拳術が、エンドブレイカー達を砕かんとする。
その攻撃をトンファーを交差させて受け止めると、パーフは交差させたトンファーの隙間からサルナクを睨み付ける。
「しまった……!!」
傷ついていたサルナクの体は、もはやその呪力に耐え切れず石へと変化していった。
●バルバの女王
「増援が来るまで凌ぎ切れば、あたしらの勝ちだ……」
ハルバードを鋭く振るい、エンドブレイカーを退けんとするバルバの女王。
エンドブレイカー達の囲みを破ろうとする彼女の動きはもはや必死のそれだ。
たとえ海賊船団の戦力を削れる可能性があるといえど、上級マスカレイドである以上、彼女を見逃す理由はエンドブレイカー達には無かった。
力は高いとはいえ、手勢を失ったバルバの女王をエンドブレイカー達の攻撃が次第に追い詰め、そして援護を行う太陽の娘・モモ(c16080)を与しやすしと見たか、そちらから
「まともにぶつかり合うよりも皆の援護が中心だけど……!!」
魔道書をめくり、開かれたページに書かれた呪文を唱える。
「あなたの力を削ぐぐらい、ボクにだって……負けないよ、あなたには!!」
モモの指が女海賊を指し示すと同時に、衝撃が迸った。
徹底的に叩かれ、地面に叩き付けられたバルバの女王の手からハルバードが落ちる。
それが、バルバ村を巡る戦いの終わりだった。
バルバの女王を名乗っていた女海賊が遺跡から持ち出していたらしき財宝が村から回収され、戦いを終えたエンドブレイカー達は仲間達の元へと凱旋を果たすのだった。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 戦力 |
---|---|---|---|
遺跡船下層部 | 1095 | 21勝20敗 勝利! | 1200⇒0 |
円環通路第2層 | 1228 | 16勝26敗 勝利! | 1500⇒0 |
バルバ村 | 1051 | 30勝17敗 勝利! | 1000⇒0 |