<ガロウマルの挑戦 第6ターン結果>
第6ターンの開始状況
●剣狼剣聖ガロウマル:Battle34エンドブレイカー達に大魔女スリーピング・ビューティ打倒を託すべく、大魔女スリーピング・ビューティとの永い戦いに身を投じた六勇者達。
剣狼剣聖ガロウマルはその一人にして、霊峰天舞アマツカグラという都市国家が誕生する礎となった、天津太刀をもたらした山鬼羽大神として伝わる武芸者だ。
その実力は、先の戦いにおいてエンドブレイカー達も十分過ぎるほどに理解している。
「さて、頃合いだな。決着をつける時だ」
剣狼剣聖ガロウマルは、再び『大地の扉』へと攻め寄せたエンドブレイカー達へと手にした太刀『閻魔牙』を向ける。
「──いざ」
ガロウマルの姿が、再び変貌した。
精悍な顔が獣毛に覆われ、狼のそれに変貌すると同時に、強大な剣風がエンドブレイカー達を目掛けて迸る。
同時、配下の『喋る武器』使い達が一斉にエンドブレイカー達を目掛けて走りはじめる。
「ああ、いいだろう。望み通りここで決着だ」
壊し屋・ジョルジュ(c01908)は悪しき棘(ソーン)を破壊するべく、ソーンイーターとしての魔力を高めていく。
『戦神斧』を唯一扱いうるフローレンスの護衛についたエンドブレイカー達は、今なお『大地の扉』の前で耐え続けている。
その奮戦に報いるべく、エンドブレイカー達は武器を振るった。
『大地の扉』前の広間だった場所は、『此華咲夜若津姫』による衝撃の影響で半ばが埋まり、かつての状態から地形も変化している。
破壊をもたらした存在の解放は、さらなる破壊を生むことをエンドブレイカー達は知っていた。
滅びのエンディングを実現させるわけにはいかない。
それを破壊することこそが、彼らの戦う意味だ。
エンドブレイカー達とガロウマルの軍勢がぶつかり合い、広間で揺れ動く影は時間を追うごとに減っていった。
戦いの天秤は、ここに至るまでと同様、エンドブレイカー達の側に傾いていった。『喋る武器』使い達が倒れ、エンドブレイカー達によって『喋る武器』が砕かれる音が響いていく。
だが、それでもなおガロウマルは諦めるということを知らない。
「貪れ、閻魔牙(やまきば)!」
ガロウマルの振るった大太刀を受けたエンドブレイカー達が文字通り命を貪られたかのように倒れ、そして彼は次なる標的を求めるように、狼の仮面の向こうからエンドブレイカー達を見据える。
「正直もう機会はないと思っていたが、この手で再戦出来る時が来るとはな」
ジョルジュと同じ感慨を、小夜啼鳥・ナハティガル(c00797)や紫刻の幻影・クトラ(c16568)をはじめ、この広間でガロウマルと戦う何人かは抱いていた。
かつて、彼らがガロウマルに敗北を喫したのと因縁の地。
そこが、この戦いの決着の場となろうとしている。
剣狼剣聖ガロウマルは総身に傷を負いながらも吠える。
「再び敗北するがいい、エンドブレイカー!!」
ジョルジュの杖から撃ち出された衝撃波を、ガロウマルが太刀で切り払う。
だが、エンドブレイカー達の攻撃に冷静さを欠いていたのはガロウマルの方だっただろう。
以前の戦いで、多勢と同時に戦えば不利だと自ら判断した通り、彼へと突き刺さる攻撃は次第にその俊敏な動きを捉えていく。
「く……!!」
繰り出された太刀を凍翼の騎剣士・ハイド(c01339)に受け切られ、ガロウマルの顔が明確に歪む。
「俺達を殺しそびれたのが、お前にとっての不幸だったな」
ジョルジュの腕が、黒鉄兵団に弾き飛ばされたガロウマルへと向けられる。
「全力だ……持って行け!!」
宣告と共に、何重にも形成された棘(ソーン)の檻が、ガロウマルを包んだ。
次第に降下を始める檻の天井。
ガロウマルは構えた太刀で棘(ソーン)の檻を縦横に斬り裂いていく。
「おおおおおおっ!!」
やがて檻の天井部が四角に斬り飛ばされ、ガロウマルは一瞬その手を止める。
だが、斬り裂かれた檻の先にあったのは、さらに重厚に編み重ねられた棘(ソーン)の塊だ。
「いつぞやの礼だ! しっかりと受け取って貰おうか!!」
ジョルジュの声に、ガロウマルの顔が苦笑に歪む。
そして棘(ソーン)の檻はガロウマルを轟音と共に叩き潰した。
●第三の鍵ガロウマル
もうもうと土煙の上がる中、ガロウマルのいた場所から自分に向けて悪寒を伴う何かが飛んで来るのをジョルジュは感じ取る。
「ギガンティア……!!」
それを弾き飛ばすと共に、『鍵』たるギガンティアは広間の天井を突き抜けて、遥か彼方へと飛んでいく。
「皆さん!!」
『戦神斧』を引きずって、フローレンスがエンドブレイカー達の元へと駆けて来る。
ジョルジュはそれを目の端で捉えながら、ガロウマルの元へと歩みよった。
「負けたな……まあ、最後の一戦としては悪くは無い」
その命の火が尽きかけていることは、もはや一目瞭然だった。
「何か言い残す事はあるか」
「『此華咲夜若津姫』を、悪しき棘(ソーン)から解放しろ」
淡々と問うジョルジュに、ガロウマルは一言で告げた。
「何……?」
微かに眉を寄せるジョルジュに、自身も悪しき棘(ソーン)から解放されたガロウマルは、続けた。
「『ニニギアメツチ』と『大空を覆うもの』は、必ずやお前達の障害となる。
それを阻止するには、『此華咲夜若津姫』の助力が必要だろう。エンドブレイカーならざる俺には、できなかったことだが、お前達ならば……」
「だが、解放された『此華咲夜若津姫』が私達の味方をしてくれるとは限らないだろう」
ジョルジュはそう疑問を口にする。
かつて海賊の本拠地があったニニギア島を破壊したニニギアメツチなどは、たとえ棘(ソーン)から解放されたところで味方をしてくれるとは限らない。
かつて『大地の扉』に大きな崩落をもたらした『此華咲夜若津姫』の力が敵となれば、脅威に他ならないだろう。
「その心配はない」
ガロウマルは言いながら、刀を杖代わりに立ち上がった。
その身体から、砂のようなものが零れ落ちる。長き時を戦い続けた勇者の肉体は、もはやその存在を保てず、かたちを崩しつつあるのだ。
死を間近とした剣聖は、『此華咲夜若津姫』の正体を告げる。
『此華咲夜若津姫』こそは『人類の魔女』。人類全ての遥か遠き母。
『大魔女』を僭称する、スリーピング・ビューティなどとは違う……真の『魔女』の一人だ」
「……!?」
「ジュウゾウを倒せ。地獄に未だ兵力を保持している奴さえいなければ……お前達ならば必ずや『此華咲夜若津姫』を棘(ソーン)の呪縛より解放できるだろう」
「だが、ジュウゾウは……」
既に戦場から逃亡し、その行方は杳として知れない。そういうエンドブレイカーに、ガロウマルは言う。
「案ずるな。俺はもう消えるが、俺の武器が、お前達をジュウゾウの元へ導くだろう。倒していなければ、奴の元には『喋る武器』が居るだろうが……それぐらいは何とかしろ」
愛刀を地面に突き立てたガロウマルは、その刀に向けて最期を発する。
「閻魔牙(やまきば)よ、永い間ご苦労だったな。最期の役目だ。エンドブレイカー達を、ジュウゾウの元へ導け」
ガロウマルの刀が一瞬光り輝いたかと思うと、刀がいた場所には巨大な老いた狼の姿があった。
その顔に、先程自分が潰した狼と同じものを見て取り、少女蒼騎・アリーセ(c34080)は僅かに目を見開いた。
「これ、あの刀の……? さっきまでのガロウマルの姿は、これと混じっていたの?」
「往け、エンドブレイカー。俺達が為せなかったことを為し遂げ、その先へ進め」
最後の言葉と共に、剣狼剣聖ガロウマルの姿は砂のように微塵に散る。
戦いは終わり、エンドブレイカー達は新たな戦いへと挑んでいくのだった。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 棘(ソーン) |
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ジェスター・ザ・カーニバル | 459 | 0勝18敗 敗北 | 【逃走】2183⇒1672 |
疾風槍ゼファー | 49 | 0勝14敗 敗北 | 1720⇒1720 |
剣狼剣聖ガロウマル | 1743 | 34勝0敗 完勝! | 【捕虜】2804⇒0 |
軋む剣ガルヴァルド&踊る盾槍ザングルム | 14 | 0勝13敗 敗北 | 1766⇒1766 |
王虎爪アルギオス | 18 | 0勝12敗 敗北 | 1447⇒1447 |
名将盾カレルヴォ | 36 | 0勝18敗 敗北 | 【ガード】2249⇒2249 |
ブレイクゲージ残量(第6ターン終了時点) |
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19907−1672−1720−1766−1447−2249=11053 |