<戦神海峡の冒険 第1ターン結果>
第1ターンの開始状況
●「人魚の入江」解放戦下半身が魚、上半身が女性となった姿を持つ人魚は、温厚な性格で争いを好まない性質を持つピュアリィだ。
彼女達の住む「人魚の入り江」に訪れたエンドブレイカー達が見たものは、巨大な軟体動物の群れが、入り江を埋め尽くしている光景だった。
「ううむ、巨獣とは本当に大きいのだな……」
初めて巨獣を目にする城隍の鉾槍・エルンスト(c07227)は、その姿に感嘆の息をついた。
「されど、仮面付と聞いては、見捨ててはおけぬな」
本来ならクラーリンの方が好みなのだろう。だが、人魚の入り江に押し寄せた今、あの巨獣達が何人魚を獲物にせんとしているのは明白だった。
ハルバードを構えたエルンストは、槍衾の構えを取ると、確実に巨獣との距離を詰めていく。
また別の方角からも、エンドブレイカー達は巨獣の群れに迫っていた。
「行くぜ、これが、あたいのお祭り魂だ……!」
ジャイアントオクトパスとの戦闘の最中に水着を剥ぎ取られながらも、鍛冶屋の娘・ティーエヘカトル(c11159)は力強く斧を振るう。
「よう、タコ助。人の物を取るのは泥棒って言うんだぜ? 悪い子にはお仕置きしねぇといけねえなぁ!」
ティーエヘカトルの振り下ろした斧が、ジャイアントオクトパスの触手を切り落とした。
エンドブレイカー達は、着実に巨大な蛸を駆逐していく。
人魚の入り江が解放されるまで、そう時間はかからなかった。
●サーペント退治
一方、人魚の入り江から少し離れた海岸でも、戦いは始まっていた。
こちらで戦っているのは、海をテリトリーとする巨獣、サーペントだ。
そのサーペントの群れの中心らしき1体にマスカレイドの仮面がついているのを認め、斧野小町・ヤママヤー(c13150)は軽く眉をしかめた。
「海にもマスカレイドがいるんですね……」
長く細長い体をくねらせながら海中を往くサーペント。陸地に上がって来る様子は無いが、あれでは人魚達の逃げ場は無い。
「ジャイアントオクトパスもそうだけど、海底都市に行く途中で出て来られるよりはマシだね」
「今のうちに倒すとしますか」
相手は巨獣だ。本来、決して油断できるような相手ではない。
だが、エンドブレイカー達には、アクスヘイムの戦いやその後の掃討戦で、何匹もの巨獣を葬って来た経験があった。
「来い!」
首をもたげたサーペントが、その首を伸ばしてエンドブレイカー達を食わんとする。
その頭部に向けて、アオトラメ・ニニル(c12516)は身軽な動きで飛び乗った。
「そのまま行って!」
チーム≪無銘≫下層の一画に集う者達の仲間達からの声援を受け、ニニルはするするとサーペントの首をよじ登り、頭まで辿り着いた。
「よいしょ……っと」
彼女はそのまま、魔獣化させた腕をサーペントの頭に叩き付ける。
悲鳴を上げて首を振るサーペントを逃がさじと、ニニルは腕をねじ込むようにして再び叩き付けた。やがて、長い首が海面に力なく崩れ落ちる。
同時にヤママヤーは、口を開いて向かって来るサーペントへと、真っ向から斧を叩き付けた。
彼女の斧を中心に、顎が真っ二つに割れるようにして千切れていく。
「うみへび、とったどー!」
「とったどー、なのよ」
ヤママヤーとニニル、2人の少女達は自らの釣果を誇るようにそう叫びをあげた。
ちなみにその後、倒された巨獣達は一部のエンドブレイカー達の朝食になったという。
●人魚を避難させる
「こっちだ、早く!」
瀬間の渡を結ぶ流れ橋・ミナト(c11391)の声に、人魚は空を舞う影から逃れ、エンドブレイカー達の方へと移動して来る。
「巨獣がいるから、海へは逃げられないのか……」
靡く千の藁・ヨゼフ(c04167)は、入り江の方を見てそう呟いた。
巨獣達がいるせいで水中に逃れられない人魚達は、上空を舞うハーピーにとって良い的となってしまっていた。
人魚を狙うハーピー達の頭部には、見紛うはずもないマスカレイドの仮面が付いている。
「全く、ピュアリィにも色々な奴がいるんだな!」
「人間ガ、こんなトコロまで来たノ?」
エンドブレイカー達をいぶかしげに見るハーピー達だが、その視線には、やがてギラギラとした欲望が混じり始める。
マスカレイド化している今のハーピー達にとって、人間は棘(ソーン)を増やすための餌でしかないのだろう。
「もっとも、相手の実力を見切れなかったら意味は無いけどね」
ミナトは不用意に近付いて来たハーピーを棍を旋回させながら突き上げると、腕を捻り、脳天から地面へと叩き付ける。
「敵とはいえいい動きだったよ。けど悪いな、棍は回して使うものなんだよ」
「へえ……やるな」
ミナトと同じく棍を使うヨゼフは、棍を用いてハーピーを払いのけながら目を細めた。
「こっちも、負けてはいられないか!」
力強く言うヨゼフに続いて、エンドブレイカー達はハーピーを退治にかかる。
やがて人魚の集落を襲っていたハーピー達は、一匹残らず退治されたのであった。
●人魚の祝福
救出された人魚達は、輝くような笑みを見せた後、不思議なイントネーションの訛りで話しかけてきた。
「アナタタチツヨイネー。ワタシタチオレイスル。ナンデモイッテネー」
「……見た目と喋り方のギャップが……。まあいいか。なあ、『人魚の祝福』があれば海に潜れるって聞いたんだ。よければ、俺達のことを祝福してくれないか?」
エンドブレイカー達の言葉に、人魚は頷いた。
「ニンギョノシュクフク、ホシイカ? オヤスイゴヨウヨー」
そう言うと、人魚達は海の中へと潜っていく。しばらくして戻って来た人魚達の手には太陽のように鮮やかな色をした、見慣れない果物があった。
「コレガ『ニンギョノシュクフク』。タベルトシバラクイキガデキルネー。オハナシモオッケーネ」
「こ、これは……希少植物じゃないか!!」
『人魚の祝福』と呼ばれた、その草を目にして声をあげたのは、自由農夫達だった。
希少植物とは、ライブソイルにのみ生える特殊な能力を持つ植物のことを差す。また、ライブソイルから最初に採れた希少植物は、非常な高値で取引されることもあるという……。
蒼空奏想・パルティナ(c03293)は、自分の聞いた噂を思い出していた。
「なるほど……この辺りに生える『太陽の様な鮮やかな色で、お菓子の様に甘い果物』が『遠くの街で物凄い高額で取引される』があるという噂は、これのことだったんですね」
「ニンギョノシュクフクハ、モグトスグワルクナッチャウカラ、コノヘンニシカハエテナイネー」
つまり、この『人魚の祝福』を収穫して使いこなすとはいかず、今すぐに使ってしまわなければならないようだ。
「よし、それじゃ行くか、海へ!!」
『人魚の祝福』を口に入れると、強い甘味と共に不思議な力が身に宿る。
希少植物の力によって海中でも呼吸を出来るようになったエンドブレイカー達は、意気揚々と海底都市を目指すのであった。
●海底都市へ
『人魚の祝福』の力で水中での呼吸を可能としたエンドブレイカー達は、海を潜っていった。
時折すれ違う魚達が、エンドブレイカー達を見て驚いたように向きを変える。
透き通った海を潜るにつれて、次第に水温は下がっていく。
やがて、彼らの眼下に現れたの、広大な都市の廃墟だった。
「これが、海底都市……」
かつて栄えていたであろう都市国家の廃墟。
それが何故、このような海底に存在しているのか……。
泳ぎを進めるエンドブレイカー達は、やがて奇妙なものを目にすることになる。
「なんだあれ、泡か?」
輝く不思議な泡のようなものの内側には、城らしきものをはじめ、街や施設があるようのが見えた。この都市の中心部なのだろう。
ゆっくりと泡の方へと降りていくエンドブレイカー達。
だが、彼らは既に、この都市に住み着いた者達によって見咎められていたのだ。
「侵入者イカー! 迎撃するイカー! 人間の襲撃だイカー!!」
「何をやっている、早く女王様に報告しなイカー!!」
泡を食って慌てふためくイカのようなバルバ……クラーリン達。
エンドブレイカー達の侵入を防ぐために、彼らは大挙して迎撃態勢を整えつつあった……。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 戦力 |
---|---|---|---|
「人魚の入江」解放戦 | 1595 | 32勝0敗 完勝! | 500⇒0 |
サーペント退治 | 1604 | 33勝0敗 完勝! | 600⇒0 |
人魚を避難させる | 972 | 20勝0敗 完勝! | 250⇒0 |