<アクエリオ水神戦 第1ターン結果>
第1ターンの開始状況
かつて、海賊諸島に存在したマスカレイド海賊団の本拠地ニニギア島で、エンドブレイカー達はアクスヘイムへ攻撃を仕掛けていた海賊たちを打倒した。それと時を同じくして蘇った『邇邇藝天地我尊(ニニギアメツチノミコト)』は、『海上封印』たる『終焉に抗う勇士号』による封印によって浮上を阻止され、海底へと姿を消した。
この巨大なる異形の存在が、大魔女スリーピング・ビューティの五将軍の一体であったことをエンドブレイカー達が知ったのは、それからしばらく後のことだ。
滅びの大地において塩の柱にされていた勇者の最長老、ルーマ・セルシウスが、勇者達を塩の柱に変えた存在として、その名を挙げたのである。
そして今、教主槍ウルカンダールの儀式に応じ、ニニギアメツチは水神祭都アクエリオの深海に姿を現していた。
星霊ディオス達に導かれ、水神祭都アクエリオの地下に広がる『深海』へと辿り着いたエンドブレイカー達の目に、浮上せんとする巨大な白い物体が映る。
ニ、ニギ……ニニ、ギ……ニニギアメツチ……
「邇邇藝天地我尊(ニニギアメツチノミコト)……」
我知らず、エンドブレイカー達は息を呑んだ。
『深海』は、遥か底では海と繋がっているとはいえ、いわば超巨大な『湖』だ。
『終焉に抗う勇士号』が近付くこともできなければ、海上封印の効力も及ばない。
半ば妄信的に水神祭都アクエリオ破壊による魔王ゼルデギロス復活を目指した教主槍ウルカンダールがそこまで理解していたかは不明だが、いずれにしても今、水神祭都アクエリオが壊滅の危機に瀕していることは事実だった。
「来てくれたか、エンドブレイカー達! 私はニニギアメツチを抑えにかかる。ディオス達を通じ、私の加護を届けさせるよ。……後のことは、頼む!」
水神アクエリオの声が届くと共に、清浄なる大瀑布がニニギアメツチの浮上を阻止するように降り注いだ。
ニニギアメツチの浮上が止まり、替わって無数の物体が、水中から水神アクエリオを排せんと飛び出して来る。ニニギアメツチに比べれば遥かに小さい物体だが、接近するにつれてエンドブレイカー達にもその巨大さが分かるようになってくる。
「巨獣だ!」
ニニギアメツチ配下の巨獣達は、水神アクエリオを排除せんと迫りくる。
対抗するように星霊ディオスが水面を凍らせ、エンドブレイカー達を戦いの場へと導いた。
さらに清浄なる大瀑布からの水はエンドブレイカー達に降り注ぎ、加護を与えていく。
アクエリオ水神祭によって高まった水神アクエリオの力の賜物だった。
「よし、これなら……!!」
清浄なる水の輝きを身にまとい、エンドブレイカー達は戦いの場へと踏み出した。
●彷徨える海藻王:Battle18
巨獣軍団の先鋒として浮上して来た海坊主たちの前方を、まるで巨獣達の前衛であるかのように、狂乱した様子でこちらへ走って来る集団がある。
棍の魔獣戦士・パール(c31302)は、思わず首を傾げた。
「……バルバか、あれは?」
おそらくは、深海に残っていたシーバルバだ。
数はそれほど多くないようだが、ニニギアメツチ配下の巨獣達に追い立てられるようにしてエンドブレイカー達のいる側へと走って来る。
「まあ、あのままでいたら巨獣に潰されるだけだろうけどな」
潮の臭いを放つ海坊主たちの群れを切り拓くようにしてパールは棍を構えると走り出した。
フシュルルルルル!!
彷徨える海藻王が奇妙な音をあげると、大量の海水を含んだ体を縮めるようにして、巨獣達は一斉に水流を放って来た。
直撃を受けたエンドブレイカー達から被害が続出するが、それを突破してエンドブレイカー達は敵の群れの中へと突入していく。
巨獣達がのしかかってくるだけでも、こちらにとっては脅威の一語だ。
一気に乱戦が繰り広げられる中、
棍を氷上に突き立て、吹き飛ばされるのを耐えたパールは、棍を支点に身を回すようにしながら魔獣の腕と化した右腕を、エンドブレイカー達の攻撃を受けて体積を減らした海藻王へと突き立てた。
切り裂いた海坊主の体から、どろりとした緑の液体が迸ると共に、潮の香りが一層濃さを増す。
ぶよぶよとした感触を斬り裂きながら腕は進み、やがて堅い部分に突き当たる。
「これは!!」
一気に握り潰し、そして引き抜く。
おそらくは核のようなものであったのだろう。
大量の海水を吹き出しながら海藻王は縮みゆき、やがて消滅していった。
●アメツチの鉾
エンドブレイカー達の前方からは、多数の海蛇型巨獣が接近しつつあった。
水神アクエリオへの進路を阻むエンドブレイカー達の陣を貫こうとする巨獣の群れは、ひときわ巨大な蛇型の巨獣に率いられている。
「アメツチの鉾、ですか……」
沈丁花・ステルラ(c35778)は、背中のエンジェリックウィングを羽ばたかせた。巨獣に向けて放たれる虹色の羽が、幻惑するように乱れ舞う。
かつて古の勇者達と戦ったニニギアメツチには、幾つかの形態があったという。
倒すたびに力を増して復活したというが、現在のニニギアメツチが幾つ目の形態なのかは判然としなかった。
「ですが、今のニニギアメツチは、あまり武器を扱うような形態には見えませんね」
最終形態相手では終焉に抗う勇士号があったからといってどうなるものでもなかっただろうから、海賊群島に封じるに当たって、エリクシル辺りで何らかの対策を施されているのかも知れない。
自分の数倍はある巨獣よりも遥かに巨大なニニギアメツチを見ていると遠近感が狂いそうになり、ステルラは意識を前衛のエンドブレイカー達を蹂躙する巨獣、アメツチの鉾との戦いに集中させる。
ミラージュフェザーによって幻惑された巨獣は、それでも長大な体を振り回し、エンドブレイカー達を薙ぎ払う。
「ここから先は持久戦ですね。エルメラさん、シュトレンさん、行きましょう!」
≪繭のカケラ≫の仲間達に、そう声を掛けると、ステルラは共に攻撃を仕掛けていく。
氷上を血の猟犬の群れが疾走、恐怖を知らぬ赤き群れは、幾度となく潰され、血となって氷上を赤く染めていく。
そして戦いの果て、持久戦を制したのはステルラ達エンドブレイカーの側だ。
水神アクエリオへと首を向けたまま巨獣が息絶え、崩れ落ちると共に、氷上に震動が走る。
ほっと安堵の息をつき、ステルラは仲間達の無事を確かめるのだった。
●ニニギの盾
巨大な盾状の頭部を持つ巨獣に率いられ、タコ型巨獣の群れが次々と押し寄せて来る。
怒涛のように押し寄せて来る巨獣達を待ち受けるのは、エンドブレイカー達によるアビリティの猛攻だ。
爆発音や魔曲が戦場を満たしていく中、飛び出した天華の欠片・キリィ(c01934)の突き刺したアイスレイピアから冷気が巨獣の巨体へと染み渡り、巨大な氷像へと変ぜしめる。
「次っ!!」
氷像へと変じた仲間をお構いなしに踏み砕きながら接近して来る巨獣達へと、後方の仲間達からの遠距離攻撃が次々と突き刺さる。
氷を蹴って身を翻したキリィは、そのまま前方へと突入した。
その目標とするのは、がむしゃらに突進を続けるニニギの盾だ。
巨大な建物が迫って来るような威圧感を覚えながらも、アイスレイピアを堅固な楯状頭蓋骨へと突き立てていく。
「少しの傷ぐらい、恐れることは無い……!」
キリィ達の身を覆う清浄なる水の輝き。
それはアクエリオ水神祭によって高められた水神アクエリオの加護によるものだ。
ニニギアメツチの襲来を知りつつも、水神祭都アクエリオの人々の大多数は、水神祭を滞りなく行うことで、エンドブレイカー達を応援する道を選んでいる。
都市国家の力を受けた今のエンドブレイカー達の力は、巨獣達さえも容易に突破することの出来ないものとなっている。
「行かせるものか。止まれ!!」
アイスレイピアから解放された冷気が、距離を開けようとしたニニギの盾を包んでいく。
そして氷上を滑りながらの一撃が、巨獣を完全に凍結させた。
「さて、次は誰……?」
勝利に油断することなく、ニニギアメツチの方角を見るキリィ。
その視界の中で、泡立つ水面から悪夢めいた姿の巨獣達が次々と現れ始めていた。
「『部位所有者』の怨念を受けた巨獣達……」
戦いはまだ始まったばかりだと、エンドブレイカーの誰もが理解していた。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 棘(ソーン) |
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彷徨える海藻王 | 918 | 18勝0敗 完勝! | 1440⇒0 |
アメツチの鉾 | 926 | 24勝1敗 勝利! | 1872⇒0 |
ニニギの盾 | 905 | 17勝2敗 勝利! | 1728⇒0 |
ブレイクゲージ残量(第1ターン終了時点) |
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25075=25075 |