<希望の星防衛戦 第3ターン結果>
第3ターンの開始状況
●第一虚空艦隊旗艦『レッドヴェイダー』:Battle9
希望の星を守護せんとする戦艦群と、これまでに滅ぼした全ての星と同様に、希望の星をも破壊しようとする、次元移動存在『ムシュマフ』率いる大艦隊。
虚空の戦場の一角では、第一虚空艦隊の主力である、虚空に生息する巨獣を改装した巨獣型虚空戦艦と、希望の星の戦艦群が一進一退の攻防を続けている。
「大きな獣は浪漫でね。対峙せずにはいられない」
華帯月・ガルデニア(c11349)は、手にした白刃を閃かせ、その戦場をうっとりと見やる。
だが、前衛の巨獣達は、希望の星の艦隊に任せるべきだろう。
なぜならば、それよりも強力な、旗艦直援の艦隊群が侵攻を始めようとしていたのだから。
第一虚空艦隊旗艦『レッドヴェイダー』と、ワイヴァーン級虚空戦艦である。
「大きな獣は浪漫だけど、巨大な飛竜は更に浪漫だね」
ガルデニアは、そう嘯くと、その進路を敵旗艦に向ける。
相手にとって不足は無い。ならば、後は戦うのみだ。
虚空は冷たく、生存には到底適さない。だが、その中でも生きられる生物はこちらの世界で多数見て来たし、人間がただちに死ぬ環境というわけでもないことは、『ギルタブリル』との戦いで虚空に投げ出された者達の経験から判明している。
旗艦直援艦隊を強襲したエンドブレイカー達は、対虚空防衛システムをかいくぐり、ワイヴァーン級虚空戦艦を次々に沈めていく。
虚空を飛ぶ飛竜を改造して戦艦にしたてあげている事から、戦艦の弱点である艦橋部分が、外付けされている鑑も多く、それは、エンドブレイカーからは、狙ってくださいと弱点をさらけ出しているように見えただろう。
戦艦としての弱点だけでは無い。
改造したといっても、飛竜としての弱点もまた、残されている。
いや、改造により、生体部分を無理矢理削られている箇所は、生物として大きく耐久力を落としている。
つまり、野生の虚空飛竜に比べて、格闘戦闘力は大きく劣っていたのだ。
「よっしゃ、戦艦撃破っ!」
自らの戦功を誇るようなエンドブレイカーの声が、虚空のあちこちで上がっていく。
その言葉の通り、旗艦直援艦隊は、エンドブレイカーによって次々と撃ち減らされ、予想外の打撃に、虚空艦隊側は声も出ないようだ。
その戦場で、原初の獣の姿となったガルデニアが、その牙をワイヴァーン級戦艦に食い込ませていた。
「どうやら、俺の牙は届くようだねぇ……なら、爪はどうかねぇ」
更に、獣の姿を解除したガルデニアは、腕を魔獣化しワイヴァーン級戦艦を切り裂いた。
「最後は、行くよ。ドラゴンの息」
ガルデニアの吐き出す火炎は、次々と敵艦を焦がし尽くす。
自分の全ての攻撃が有効である事を確信したガルデニアは、満足気に吐息を吐く。
あとは、敵の旗艦を落とすのみだ。
「色々試させてもらったからね、最後はきっちり沈めさせてもらうよ」
第一虚空艦隊旗艦『レッドヴェイダー』は、他のワイヴァーン級虚空戦艦とは格が違った。
だが、それでも、大勢のエンドブレイカーに囲まれては、多勢に無勢にすぎない。
エンドブレイカー達の繰り出すアビリティの前に、自慢の赤き鱗もボロボロに崩され尽くし、その威容は見る影もなくなっていく……。
「できれば、戦艦になる前のあんたと戦いたかったねぇ」
ガルデニアは、獣爪でレッドヴェイダーの逆鱗を穿つ。
さらに、そこから体を錐揉み回転させるようにして、死の乱舞を踊り続けた。
それは、虚空を舞台とした死の舞踏であっただろう。
(「モシ、オマ、ワガキ、シダ、タラ」)
レッドヴェイダーは、最後に、ガルデニアを意志ある瞳で見つめると、ガルデニアにだけ伝わる意志を投げかけ、そして、エンドブレイカー達から距離を取るように移動し、そこで爆散した。
戦場の向こうでは、巨獣艦隊を希望の星の艦隊が撃破に成功しており、ここに、第一虚空艦隊は潰え去ったのだった。
●第二虚空艦隊旗艦『セイバーアーク』:Battle9
「なんともまぁ悪趣味な。美しさの欠片もない」
既望の星の餓狼・リュウ(c15878)は、第二虚空艦隊の様相を見て眉を顰めた。
もし、この艦隊が自分達の世界に攻めてきて、その時、エンドブレイカーがいなければ、おそらく、創生神イヴ・ザ・プリマビスタが、このような扱いをされていた事だろう。
間をおかず、リュウを先頭にするように、エンドブレイカー達は、第二虚空艦隊旗艦『セイバーアーク』へと殺到した。
セイバーアークを撃破すれば、艦隊は頭を失う。そして、頭を失った艦隊を潰す事など、エンドブレイカーにとって、さほど困難なことでは無いのだ。
だが、セイバーアーク側もそのエンドブレイカーの動きを察したか、最精鋭のワイヴァーン型虚空戦艦群を差し向けてくる。
それは、滅ぼした世界で鹵獲した使い捨ての戦力では無い、まさに、セイバーアークの親衛隊ともいえる戦艦達であった。
「少しは楽しめそうだな。では参る!」
だが、その戦艦群を見て、リュウは口の端をあげて軽く微笑んでみせた。
群竜士である彼にとって、ワイヴァーン型虚空戦艦は、戦ってみたい相手であったのかもしれない。
そして数秒後、エンドブレイカー達とワイヴァーン型虚空戦艦群は、虚空の一点で接敵するとすぐさま戦闘が開始された。
戦闘開始直後は艦列を揃え、整然とエンドブレイカーを迎え撃ったワイヴァーン型虚空戦艦群であったが、艦列の間に入り込み暴れまわるエンドブレイカーの攻撃に、すぐに艦列が乱れ乱戦に持ち込まれてしまう。
そして、乱戦となれば、エンドブレイカーに勝るものは、この戦場にはいなかった。
卓越した個人技で、ワイヴァーン型虚空戦艦を一刀両断にするエンドブレイカー。
或いはチームで組んで、アビリティの飽和攻撃を行い一瞬で爆散させてしまうエンドブレイカー達。
戦場は、エンドブレイカーによるワイヴァーン狩りの様相を示し始めたのだ。
そして、遂に、エンドブレイカー達は、第二虚空艦隊旗艦『セイバーアーク』を、その射程に収めたのだった。
多くの世界を滅ぼしてきた自分が、まさか、滅ぼされる側にまわるとは、セイバーアーク自身、信じることができなかったろう。
また、セイバーアークに乗船した乗員達も、やはり信じられなかっただろう。
当初の予想では、艦隊決戦を行うまでも無く、滅ぼすことができると見込まれていた、この世界に、まさか、これほどの戦力が突如現れるとは、神ならぬ彼らが知る事はできなかったのだから。
「今度はアンタが滅ぼされる番だ。覚悟しな」
リュウは、静かに宣告する。
敵を滅ぼすものは、自らも滅ぼされる覚悟を決めなくてはいけない。
敵を滅ぼす事が許されるのは、自らが滅ぼされる覚悟をもつものだけなのだから。
リュウは醜悪な精神を持つ、セイバーアークとその乗員に対して、厳かに竜の構えを取ってみせる。
そして、その構えを解くと、自らを竜そのものに変じるとその拳と共にセイバーアークの心臓を目指して、飛び込んだ。
周囲にいたエンドブレイカーは、リュウの体全てが拳となり、その拳が虚空を飛び、セイバーアークを貫いたように感じられた。
「これで終わりだ。あばよ」
その彼が放った拳。
終焉撃破拳は、その名の通り、世界に多くの終焉をもたらしたセイバーアークの命脈を立つ拳となったのだった。
●第三虚空艦隊旗艦『ヴィドナラク』:Battle9
エンドブレイカー達が現れたのは『希望の星』を守る防衛艦隊の一隻の内部だった。
緒戦の防衛戦で破壊されたであろう虚空船の中には、エンドブレイカー達以外には誰一人いない。
死体が残っていないのは、乗組員が脱出した証拠であろうと願いながら、エンドブレイカー達は艦の窓から外を見る。
彼方に浮かぶのは、『ムシュマフ』を守る第三の虚空艦隊。
それは、滅ぼした世界の人間達の怨念を集積した、怨霊艦隊だ。
次第に大きくなる艦影は、竜を模したような姿をしていた。
「ああいう生物の屍を加工したのか……?」
『ホロベ、ホロベ、ホロベ……スベテホロビテシマエ、ワタシタチノヨウニ!!』
冷たい虚空を貫いて、怨みの声が響いて来る。
『ギルタブリル』戦の際、虚空に投げ出されたエンドブレイカー達の経験から、虚空であっても、直ちに命に係わるわけではないことが分かっている。
「怨霊達の核となっているのは……あれか!」
無数の怨念を纏い、艦隊後方を飛翔する巨大な竜型。
それこそは、第三虚空艦隊旗艦『ヴィドナラク』であった。
ヴィドナラクへ向け、エンドブレイカー達は甲板を蹴って虚空へと跳んだ。
『サムイ、ツメタイ、クルシイ……』
『オマエタチモ、オレタチをイッショニクルシメバイイ……』
怖気を振るうような怨霊達の声が、エンドブレイカー達に聞こえて来る。
理不尽に滅ぼされ、その運命を怨み、あるいはまだ生きている者を妬む。
『ムシュマフ』というあまりにも理不尽な滅びを前に、滅ぼされた世界の人々が、そうした感情を残してしまうことは、避けられないものであったのだろう。
そうしたものを束ね、利用しているのが、『ヴィドナラク』なのだ。
『ウシナワレルコトナキオンシュウ……ソレコソガ、モットモニンゲンヲホロボシタモノ……!!』
誇るようなヴィドナラクからの思念が、戦場に響いた。だが。
「それが、何だ」
艦の表面に降り立った宵駆・ヤハ(c18808)は、その声に対し、黙れと言わんばかりにバトルガントレットに包まれた拳を叩き付けた。そのまま無数の拳撃が、
「滅ぼせるならば、滅ぼすが良い。俺は群竜士にして、戦士……いくさばで死ぬ、これ以上の誉れはあるまい?」
攻撃を止めぬまま、ヤハは言った。
「なれど、その前に。俺の拳が──お前を貫く」
爆砕された艦を蹴り、さらに次の艦へと向かう。
同様の光景は、艦のあちこちで目にすることが出来ていた。
「死んだ者は、死んだ者らしく大人しくしていろ!!」
ヴィドナラクの船体に取り付いた魔曲使いの・ユピテル(c35134)は、振り落されないようにゴツゴツとした体表に手を掛け、一気によじ登った。
「死んだ者よりも、生きている者の方が強いってことを……教えてやる!!」
狙うは一点。
「──頭だ!!」
華麗なるポーズを決めると同時に、大爆発がヴィドナラクの頭部を消し飛ばした。
「そのエンディングは破壊したよ」
不滅の棘(ソーン)にすらエンディングをもたらすエンドブレイカー達の前に、再生の可能性など許されはしない。
「どうか、安らかに……」
霧散していく怨霊達の姿に、ユピテルは黙祷を捧げるのだった。
●第四虚空艦隊旗艦『ガルエイス』:Battle9
第四虚空艦隊を構成する戦艦に搭載されているのは、
迎撃用の虚空機械獣が出撃し、防衛プログラムが往く手を阻む。
それらが武器としているのは、壊される世界の者達が遺した、最後の願いだ。
叶えられなかった『願い』達が放たれ、泥のようにエンドブレイカー達へと絡みついて来る。
「願いを兵器に変えるって、エリクシルに似ているわね」
黒将・リルベルト(c34612)は、メイガスを操り、敵の射線から身を逸らす。
『ギルタブリル』が知的生命体を探す手段として『願い』を叶えるエリクシルをばら撒いていたように、希望を持つことこそが、知的生命体である由縁なのかも知れない。
『死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない死にたくない』
艦隊から放たれる光線を避けた瞬間、そんな思念がエンドブレイカー達に伝わって来る。
滅びに瀕した世界で、残された願い。
それらは、エンドブレイカー達ならばいざ知らず、意志の弱い者ならば、容易く発狂させるような悲痛さと、必死さに満ちていた。
世界が遺した思念は、どれだけのエネルギーになるか。
それらを兵器に纏わせることで、第四艦隊の武装は現実世界への破壊力を増しているのだ。
『どうかお願い、誰か、誰でもいい、どうかこの子だけでも!』
悲痛な願いを纏った『赤ん坊のような形の武器』を持つ虚空機械獣の攻撃を、雨音・ココ(c30874)はその身で受け止めた。
「……クラビウス」
暴虐の使徒クラビウスがその身を巨大化させ、最後の願いごと眼前の敵を貪り尽くす。
「その願い、もう叶えることはできないけれど……」
敵の元へと持っていくことはできる。
ココの視線の先には、艦隊を指揮するドラゴン型戦艦『ガルエイス』の姿がある。
『打ち砕かれたお前達の希望を叶える手段。それは、『ムシュマフ』の敵を滅ぼすことだ。
『ムシュマフ』こそが希望。願いそのものなのだ』
「ふざけた真似を……!!」
滅ぼされた人々の叶えられなかった希望を、さらに多くの希望を潰す手段として用いる『ガルエイス』。その姿に、九つ頭の毒蛇・クライト(c17033)は奥歯を噛んだ。
「希望は希望。たとえ一度は消えてもまた誰からとも無く浮かび上がるもの……打ち砕いたとか言って良い気になってるんじゃねぇよ!」
未来を強制的に断ち切られた人々の遺した願いが、希望の星を守らんとするエンドブレイカー達の前に立ちはだかる。
既に潰えた希望を踏み越えて、エンドブレイカー達はガルエイスへと迫った。
『理解、出来ぬ……。何故、希望を』
「教えてやらぁ!!」
ぜったい長女・ケグ(c21774)は、大鎌を喰い込ませて艦の外壁に取り付くと、次々とパンプキンボムを投擲した。
ガルエイスの周囲で、それらは次々と弾け、虚空に爆炎の花が咲く。
「大地がどんだけ砕けようとなぁ、命が残ってりゃまた芽吹くものなんだよ!!
そうさ――希望の苗ってヤツがな!!」
だからこそ、『希望の星』は破壊させはしない。
決意と共に放たれたパンプキンボムが、竜の頭部に当たるガルエイスの艦橋で大爆発を生じさせた。爆発は連鎖し、やがて幾多の希望を踏みにじった巨大戦艦は、虚空の藻屑と消えていった。
●『ムシュマフ』:Battle60
虚空を貫き飛翔する巨大な『槍』のような何か。
それこそが、次元移動存在『ムシュマフ』の姿であった。
幾つもの穴が開いた槍は、その存在のいびつさを示すようであった。
「出ましたわね、マシュマロ!! 柔らかそうな名前と違って随分と尖って固そうだけど、この私が真っ二つにぶち折って差し上げますわ!!」
螺旋機槍を握り締めるドリルの魔獣戦士・ルエリィ(c34403)に、≪闘神邸≫の仲間達がきちんと名前を教えたものかと顔を見合わせ、面白いから放っておこうという結論で一致した。
赤黒い、血液を思わせる『ムシュマフ』の肉体が、希望の星を目指して一直線に飛翔して来る。
その巨大な矛先は、触れたものをたちどころに打ち砕く。
破壊と移動を繰り返す存在、ムシュマフ。
だが、その真に秘めた悪辣さは、ムシュマフから響く『声』が示していた。
『従属せよ』
『従属せよ』
『従属せよ』
「これまで理不尽なことをなぜ繰り返されてきたのか……問う意味は、無いようですね」
青空に響く歌声・カイジュ(c03908)は、響く声に顔をしかめながら言った。
他を支配し、そして従えようとする。
それが、あの次元移動存在の本質なのだ。
ムシュマフの前方に漂う破壊された虚空船の扉から、戦場に現れたエンドブレイカー達は、ムシュマフへと一直線に向かわんとする。
彼方では四艦隊と戦うエンドブレイカー達が戦いを繰り広げている。
だが、ムシュマフが一斉に「増えた」のは、その瞬間だった。
「何ッ!?」
人間を倒すため、人間サイズになったというのだろうか。
無数の人間サイズの『ムシュマフ』は、エンドブレイカー達を迎撃にかかる。
さらに『ギルタブリル』と同様に、破壊された世界の欠片が『ムシュマフ』の前方に無数に現れ、敵としてエンドブレイカー達へと力を振るう。
「何!?」
「重騎士の本分は守りにあり! 攻撃は最大の防御なり!! 突破するまでだ!!」
黒影の重騎士・ジョルディ(c00919)は韻律の継承詩・ルセラ(c02718)と共に、片っ端から小さなムシュマフを撃ち落としていく。
その間に、ムシュマフ本体へと肉薄したエンドブレイカー達は、果敢に攻撃を仕掛けていった。
星を貫く巨大な槍は、聖剣ディアボロスブレイドの与える加護を容易に貫いて、エンドブレイカー達へとその力を叩きつけて来る。
攻撃を仕掛けた
『従属せよ……強き者よ』
その意思と共に、『ムシュマフ』に従うことへの多幸感が体を支配する。
虚空最強の存在たる『ムシュマフ』、その配下として共に虚空を駆け巡る。
それは他の何にも換えがたい、素晴らしいことではないか?
歴戦のエンドブレイカー達ですら、ムシュマフの思念がもたらす呪縛に抗い切ることはできなかった。
だが、何人ものエンドブレイカー『ムシュマフ』の呪縛を打ち破り、エンドブレイカー達はその戦意を示す。
『従属せよ』
「私達の世界にも、そういう忌々しいぐらいに支配欲の強い方がいた……」
「ですが、そういう存在と戦ってこその、エンドブレイカー!!
支配
多幸感に支配され、あるいは槍の切っ先に貫かれ……時を追うにつれ、戦闘を継続できているエンドブレイカーの数は減っていく。
しかし圧倒的な数と思えたムシュマフの周辺を飛んでいた分裂体も、その数を激減させていた。
振り払われぬようムシュマフの巨体に取り付き、追随しながら、エンドブレイカー達はなおも、攻撃を繰り出していく。
『従属せよ……』
「お断りですわ!」
虚空を流れてきた金属板を蹴りつけて、ルエリィはムシュマフの矛先に当たる部分の中央に立った。接近を妨げていた分身体も既にいない。
回転するドリルに変形した槍を構え、足元へと叩き付けるように振り下ろす。
「螺旋の力に、不可能はないんですのよ!!」
甲高い音と共に、ムシュマフの体がついにひび割れた。
巨大な『槍』は、粉々に砕け散りなら希望の星を逸れていく。
「やりましたわ! やっぱりドリルが一番ですわね!!」
そう快哉をあげたルエリィだが、ふとある事に気付いて目を瞬かせた。
「……そういえば、どうやって戻れば良いのでしょう?」
エンドブレイカー達を乗せ、希望の星を逸れた軌道を取り、なお離れていく『ムシュマフ』の残骸。
その時、エンドブレイカー達は自分達の足元が輝くのを感じた。
『世界の瞳』が、自分達を元の世界へと帰還させようとしているのだ。
「別れを告げる暇もありませんのね。希望の魔女に、一度御挨拶したかったのですけれど」
ルエリィは、遠く浮かぶ『希望の星』を見つめた。
いつの日か、『希望の星』の人々に再び出会うことがあるかも知れない。
「その時には……」
きっと、友して出会うことができるだろう。
そして戦いを終えたエンドブレイカー達は、元の世界へと帰還するのであった。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 戦力 |
---|---|---|---|
第一虚空艦隊旗艦『レッドヴェイダー』 | 408 | 8勝1敗 勝利! | 【ムシュマフ再生装置】1500⇒71 |
第二虚空艦隊旗艦『セイバーアーク』 | 473 | 9勝0敗 完勝! | 【ムシュマフ再生装置】1500⇒0 |
第三虚空艦隊旗艦『ヴィドナラク』 | 437 | 9勝0敗 完勝! | 【ムシュマフ再生装置】1500⇒0 |
第四虚空艦隊旗艦『ガルエイス』 | 432 | 9勝0敗 完勝! | 【ムシュマフ再生装置】1500⇒0 |
『ムシュマフ』 | 1021 | 48勝12敗 勝利! | 【希望両断】6000⇒460 |