<アクエリオの戦い 第2ターン結果>
第2ターンの開始状況
●水神の巫女スーパーラミア:Battle11
水路から水が突如として吹き上がったかと思うと、人々の足をすくい、赤く染まった運河へと呑み込んでいく。そこで待ち構えるのは、笑いさざめくピュアリィの群れだ。
ゼルデギロス教団のピュアリィとマスカレイド化した水神アクエリオによって生み出された「意志を持つ水柱」の混成軍は、不幸にも彼女と遭遇した人々を次々と襲い、傷つけ、棘(ソーン)を増やしていく。
「無事だな?」
「は、はい。ありがとうございます」
流されようとした女性の腕を掴みとめた赫赫と赫ける夜が月・スノーサ(c01027)の姿に、ピュアリィ達が目を剣呑に輝かせた。スノーサは女性を逃がしながら、それに向き合う。
「邪魔をするの? じゃあ、あなた達もさっきみたいに倒してあげるわ! 邪魔しなくてもチマツリだけどね!」
水柱が吹き上がり、エンドブレイカー達に向けて次々と突き進んだ。
アビリティを撃ち出し、向かい来る水柱を弾き飛ばしながら、エンドブレイカー達は攻勢を強めていく。
水柱を破り、ラミアの群れを切り裂いて前進するエンドブレイカー達の姿に、ピュアリィ部隊を率いるラミアの顔が憎悪で彩られる。
「貴様ッ!」
「此れぐらいで止まるわけにはいかんな」
スノーサの杖がピュアリィ達を指ししめすと、その先端から紫色の煙が吹き上がる。
「これは……! いけない……」
それが眠りをもたらす雲であると敵が把握した時には、雲は効力を発揮していた。水神の加護を受けたラミアが運河に落ち、昏睡状態のままどこかへと流れていく。
「まぁ、こんなものか」
戦況が優位に進んでいるのを確認し、スノーサは外法衣をひるがえし残る敵の掃討にかかった。
●天上の魅力姫・セントパールレディ:Battle24
「ねぇねぇ、教えて鏡さん! 世界で最も美しいのはだぁれ!?」
『それは君だよ、セントパールレディ』
鏡状のイマージュが映し出す天上の魅力姫・セントパールレディの顔は、この世の全てを超越した『美』に溢れていた。それを目にした男は一目で恋に落ち、棘(ソーン)に囚われマスカレイドと化していく。
だが、翠緑の術士・イシェト(c03660)達の瞳に映るのは、それとは異なる容貌だった。
「妄想で自分を覆って外見だけを取り繕ってそれで満足とは、哀れにも思えますね」
「あ、あなた、何を言っているのよ!」
「……事実をいっているまでです」
イシェト達の目には、セントパールレディの顔は、鼻ペチャでそばかす顔の、普通の少女の顔にしか見えなかった。
指摘を受けたセントパールレディの顔が引きつる。
「あなた達さえいなければ、私の顔は『真実』になるのよ! さあみんな、あいつらをやっつけちゃって!」
セントパールレディの美に魅了され、下僕と化したイマージュマスカレイド達が一斉に飛びかかった。家具や獣の如きイマージュまでが、美貌の少女を傷つける者を倒さんと、次々と襲い来る。しかし、彼女の率いる戦力で、集ったエンドブレイカー達を打ち倒すのは不可能に近いことだった。
「そ、そんな!」
「今ここで倒れてしまいなさいな、後に更に醜い自分を晒すことになる前にね」
イシェトのレギオスブレイドが、その黒い切っ先をセントパールレディへと向けた。イシェトが指で合図をすると共に、虚空を駆け抜けた剣の群れがレディを切り裂いていく。
顔を歪め、血をまき散らして倒れるレディの口から細い声が漏れる。
「私は、誰よりも美しくなるんだ。私は……」
そのまま動きを止めた少女の顔から幻想が失われる。
憐憫の情を浮かべ、イシェトは小さく首を振った。
●うさぎさん:Battle25
夢姫の城からは、ぬいぐるみの如き姿のイマージュマスカレイド達が続々と現れ、歌い騒ぎながら街へと繰り出していく。
それは、いびつな夢の国のパレードに他ならなかった。
「『夢姫』レムの、愉快なカーニバルへようこそ!」
そう呼び声を上げるぬいぐるみ達は、出くわした大人達を刈り取り、被害を増していく。
その中でもエンドブレイカー達が狙うのは、敵群の中にいる一体のマスカレイドだった。
ピンク色をした兎型のぬいぐるみのマスカレイド。
彼こそが天空に浮かんだ『夢姫の城』の管理人である事を知るエンドブレイカー達は、集中攻撃を仕掛けていた。
「おっと、これはいけない! さぁみんな、逃げ支度をはじめよう! 脱兎のごとく逃げ出すんだよ。何せ僕って、うさぎさんだからね!」
兎頭を揺らし、コミカルに首をかしげるうさぎさん。
身軽に跳びはねるたびに可愛らしい音が響かせながら、イマージュマスカレイド達は逃げ出そうとしていた。
その速度に置いていかれたエンドブレイカーの半数ほどが一気に置いていかれる。
だが、その前方に回り込みながら、エンドブレイカー達は次々とイマージュマスカレイドを消滅させていった。周囲にいた仲間のマスカレイド達が脱落するにつれて、うさぎさんの歩調も次第に焦りを帯びたものとなる。
「ちょ、ちょっとこの戦力は予想外だったかなっ!?」
ニルチッイ・ハナセ(c15351)の投げつけた手裏剣が街路に突き立ち、マスカレイド達の足が止まる。
「こんにちは、エンドブレイカーのお届けだよっ!」
ハナセの声と共に、待ち構えていたエンドブレイカー達が一斉にうさぎさん達へと飛び掛かった。戦闘はエンドブレイカー達の優位に進み、抵抗の手段を封じられたうさぎさんにハナセの手裏剣が突き立つ。
「さ、ここまでなんだよっ!!」
「うーん、この間は逃げられたのに、僕ってやっぱり不幸……レムちゃんの『カーニバル』、みたかったなぁ」
ぽん、と音を立てて消滅するうさぎさん。
後には不思議な色をした鍵が遺されていた。
「……あの城の鍵?」
遥かな頭上、マスカレイド達の出て来た城を見上げるハナセ。
既に地上に侵出した『夢姫』配下のマスカレイドの軍勢は、そのほとんどが倒されつつある。この先の戦いが、あの城でのものになるであろうことを、エンドブレイカー達は予感していた。
●『深海大領主』罪深きヒットグレン:Battle4
「ファルケインめ、騙したな!」
なんとかエンドブレイカー達の第一波を凌いだ『深海大領主』罪深きヒットグレンは、四肢をくねくねさせて身もだえながら吐き捨てた。
深海から連れてきた精鋭達の戦力もほぼ半減。
108人の夫人達にもかなりの死傷者がでてしまったようだ。
「なにが『ヒットグレン殿と奥方様の力があれば、向かうところ敵無し。とても簡単なお仕事です』だ!」
ヒットグレンは、怒り心頭というように、頭から湯気を出しながらカッカする。
「あなた、もう、腹をくくりなさいでゲソっぴ」
そんなヒットグレンを、第54夫人の、真ん中が丁度いいバッチバッチが叱りつけ、
「そうだよーヒっちゃん。もしかしたら、さっきのが一番強い主力部隊だったかもしれないしね」
第102夫人の、ふにゃんふにゃんフェンレナンが、縮みあがったヒットグレンを奮い立たせる。
「おぉ、滾ってきたぁ。さぁ、戦いの最中のこの一時、子孫を残すために使おうでは無いか」
「いやーん。そんな場合じゃないでいかーね」
「ヒトやん、ヒトやん。次の順番はわたしだいかいか」
その声を聞いて、ヒットグレンはグインと首を回す。
「おぉ、第37夫人の奥が気持ちいいザイザイジーでは無いか。よーし、戦いの前の景気づけにいっ……」
とまで言った所で、エンドブレイカーが攻めてきた。
エンドブレイカーの大攻勢の前に、次々倒れる、奥方達。
その惨状に、ヒットグレンは血の涙を流して抗議する。
「おまえら、この奥さん達を集めるのに、この俺がどれだけ苦労したと思っているのだ!」
それは、まさに、ヒットグレンの魂の叫びであった。
だが、
「たくさんの奥さんを作るとか、そういうの、私はだめだと思います!」
廃墟と楽園・ティナ(c06803)のレギオスブレイドが、ヒットグレンと奥方をまとめて串刺しにした。
「不義密通は成敗です」
だが、ヒットグレンは死んでいなかった。
「全滅、全滅だと。深海最強の奥さん軍団と言われた我が軍勢が全滅だとぉ。だが、まぁ良い。奥さんなど、また作ればよいのだ。このまま死んだふりをして、生き延びよう。命さえ助かれば、いくらでも再起が……」
と、そんな計算をしていたヒットグレンは、一人の少女と目があった。
その少女は、風に揺れる鈴の音のような可愛らしい声で、こう言ったのだ。
「ヒットグレンちゃん、覚悟です」
こうして、舞風の巫・レラ(c11456)の飛翔演舞が、ヒットグレンの再起の野望を打ち砕いたのだった。
「女の敵は、逃がさないのですよ」
こうして、一つの悪が戦場に滅びたのだった。
●『深海大領主』吠え猛るグレンフィード:Battle11
シーヴォルフルの唸り声が戦場に響き渡る。
狼の唸り声と、エラがブルブルする共鳴音とが響き合い、恐ろしいハーモニーを奏でる。
それは、グレンフィードの一族に伝わる戦勝の儀式であった。
歴戦のエンドブレイカーであっても、この唸り声の前には不気味な恐怖を感じざるを得ない。
対応策は、腹に力を込めて、えいやと気合いを入れることだろう。
「グレンフィードは何処だ? この私が止めを刺してやろう」
九槍のウテナ・ヴェロニカ(c02508)は、恐ろしい唸り声が木霊する戦場を気合いを込めて疾駆する。
一時は、水神の軍勢と小競り合いを繰り返すグレンフィードを利用するべきかとも考えたが、エリクシルの発芽を防ぐ為にも、ここは確実に勝利しなければならない。
エンドブレイカーは、今度は、充分な戦力を用意して、『深海大領主』吠え猛るグレンフィードの戦場へと駆けつけたのだ。
各地の戦場で勝利の歓呼をあげる、エンドブレイカー達。
だが、その戦場の趨勢も、吠え猛るグレンフィードの戦意を封じる事はできなかった。
グレンフィードは、小競り合いまでの戦いでならば深海一とも言われた戦上手だったが、目の前の戦争が始まると、その他の事は一切目に入らなくなるという習性がある為、大軍の指揮には全く向いていなかった。だが、それは、戦況がいかに悪化しようと、戦意を失わない凶戦士の条件であったかもしれない。
「見つけたよ、グレンフィード。さぁ、私の、マザーズウィスパーの餌食になるんだな」
「小娘め、お前なぞ俺の敵では無いわ! それに、マザーズウィスパーだと、そんな女子供の攻撃で、このグレンフィード、倒される筈がない!」
そううそぶくグレンフィードを、ヴェロニカは、優しい微笑みで見つめ返した。
そして、ゆったりとした優しい歌声の子守歌が、微かに聞こえ、グレンフィードを包み込んでいく。
そして、ゆっくりと眠りにおちようとするグレンフィードの耳元に、ベルベットのような上質の囁きをプレゼントした。
「マザーズウィスパーをなめると、こうなるんだよ」
それは、必殺の子守歌でグレンフィードを撃破した、ヴェロニカの勝利宣言であった。
●鉄神の将ボーリーガード:Battle11
地底湖の遺跡のさらに奥。魔王軍の機動城塞となるはずだった数kmにも及ぼうかという長大な地下城壁へと、エンドブレイカー達は侵攻していた。
この城壁がアイゼンガープという名を持つ魔王の鎧そのものであったことを、エンドブレイカー達は知っている。
「昔の魔王ってのは、どんだけデカかったんだ?」
答えの帰らぬ問いを心に抱きつつ、エンドブレイカー達はアイゼンガープの内部へと侵入を果たそうとしていた。だが、その前進を阻まんとするゴーレムの軍勢もまた、戦力を城門周辺に集中し、敵軍の侵入を阻止せんとする。
『侵入者を排除せよ!』
配下のゴーレム達に指示を下すボーリーガードは、城門を守る筆頭たる巨大ゴーレムだった。
自身も鉄神の将としてエンドブレイカー達を一度は退けた事で、その強さは裏付けられている。
だが、ボーリーガードの動きに遅滞が生じている事を、見習い衛犬・エキュー(c10551)は見逃さなかった。
「前に闘ったエンドブレイカーが与えた損傷が、直り切ってない?」
剣を振り下ろす時に生じる一瞬の隙、そこが攻撃のチャンスだ。
エキューはハンマーを振り回しながら、ボーリーガードの動きに注視する。
「よし、今だっ!」
ボーリーガードが剣を繰り出そうとした瞬間、渾身の力を込めたハンマーが、連打で地面を打ち据えた。迸る衝撃が巨体のゴーレムの足元から吹き上がり、態勢を崩したところに次々と衝撃を加えていく。
轟音を立てながら転倒した巨大ゴーレムは、そのまま立ち上がることは無かった。
拳を握るエキュー。城壁を突破し、エンドブレイカー達はさらに奥へと到ろうとしていた。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 棘(ソーン) |
---|---|---|---|
水神の巫女スーパーラミア | 557 | 11勝0敗 完勝! | 787⇒0 |
近衛海馬サンバイン | 273 | 0勝21敗 敗北 | 【拒絶体】【勢力争い】1450⇒1091 |
人魚姫アウラルール | 350 | 0勝23敗 敗北 | 【拒絶体】1628⇒1073 |
天上の魅力姫・セントパールレディ | 1086 | 24勝0敗 完勝! | 【虐殺】1777⇒0 |
うさぎさん | 1675 | 24勝1敗 勝利! | 【隠密】【ウォール】【逃亡】1999⇒0 |
『深海大領主』罪深きヒットグレン | 246 | 4勝0敗 完勝! | 【勢力争い】93⇒0 |
『深海大領主』吠え猛るグレンフィード | 239 | 11勝0敗 完勝! | 【勢力争い】491⇒0 |
『深海大領主』雷鳴のディオスレオ | 274 | 4勝6敗 敗北 | 【勢力争い】942⇒312 |
鋼鎧紅将フランメ | 334 | 8勝1敗 勝利! | 886⇒0 |
鉄神の将ボーリーガード | 593 | 11勝0敗 完勝! | 【ウォール】1024⇒0 |
ブレイクゲージ残量(第2ターン終了時点) |
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63929−1091−1073−312=61453 |
ターン終了時能力 |
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近衛海馬サンバインの【勢力争い】! 『深海大領主』雷鳴のディオスレオ 312⇒203 『深海大領主』雷鳴のディオスレオの【勢力争い】! 近衛海馬サンバイン 1091⇒1060 |