<ラッドシティの戦い 第5ターン結果>
第5ターンの開始状況
●蛇喰らいシェラハ Battle25ロックギター『冒涜の淑女』が、心を湧き立たせるような旋律を響かせる。
シェラハがロックギターを爪弾くたびに、配下のマスカレイドの熱狂は高まり、エンドブレイカー達との熾烈な戦いへと己の命を捧げていく。
エンドブレイカー達の攻勢はシェラハの軍勢のほとんどを撃破し、シェラハ自らが戦場に立つことを余儀なくさせていた。
「ここまでだぜ、蛇喰らいシェラハ!! すぐにブッ潰してやるから待ってるんだな!」
サビク・カイサル(c19821)の声に、シェラハは笑うように息を漏らした。
「面白い、やれるものならやってみな」
「余裕だな……」
「悪党は最後まで余裕を崩さないもんさ。まあ、そろそろ虎の子を投入しようかね。蛇よ、蛇よ!!」
『蛇喰らい』の名を示すように、彼女の体に走っていた蛇の刺青。
それがまるで生きているかのように体の上を這いまわり、実体化してカイサルのオーラセイバーを受け止める。
「何だ!?」
驚きつつも飛び退いたカイサルの眼前で、蛇たちはその巨体を現していった。
蛇喰らいの名の通り、呑み込んでいたとでも言うのだろうか。
巨大な蛇が周囲の建物を崩しながら実体を伴い、その場に出現する光景に、エンドブレイカー達は愕然とした。
「さあ、こいつらと戦いな!!」
ロックギターが響きを生むやいなや、巨大な蛇たちは動き出し、エンドブレイカー達に襲い掛かっていく。
『黒き聖女』のもたらした奇跡に意気上がるマスカレイドとエンドブレイカーとの激突を糧に燃え上がる戦いの熱を『黒き聖女』の調べがさらに高め、この紫煙群塔ラッドシティを巡る戦いの終幕を飾らんとする。
それでも戦いの趨勢は、次第にエンドブレイカー達の側へと傾いていった。巨獣達の力も次第に衰え、その巨体を街に横たわらせていく。
「チッ……これだけやってくれるとはね」
シェラハの口から、苦笑するような言葉が漏れる。
「『紫の兄弟』を利用したカーニバル野郎をぶっ殺したところまでは上手く行ってたんだがね」
道化師ハルパーは、他ならぬ『黒き聖女』の元に潜入していたエンドブレイカー達によって撃破されている。
だが、それがマスカレイドからの解放でなく、利用する者が変わっただけに過ぎなかったというのが、『紫の兄弟』にとっての悲劇であろう。
そしていまや『紫の兄弟』はシェラハの下僕と成り果て、そしてエンドブレイカー達に破れたことで完全に崩壊した。
「『犯罪課』に目をつけたのが運の尽きだったが……だからって、勝利を諦めるわけにはいかないね!! 私が従うのは、私だけだ!!」
ヘレノス監獄という劣悪な環境下で、ゴルバックやサネトモからの干渉を跳ね除けて女性達の領域を作り上げた、それだけのカリスマ性は元から持ち合わせていたのだろう。
シェラハの元に集う者達には、マスカレイドと化してなお、彼女に心酔している者が多い。
「ッたく、厄介な奴だぜ」
流星脚で巨獣を蹴り飛ばしながら、カイサルは思わず吐き捨てた。
『紫の兄弟』の重鎮達とも知り合いであったという情報は、エンドブレイカーも聞いている。
そのことからも、彼女の働いた罪が反逆に類するものであったことは容易に想像がつく。
「だが、宣言した以上は関係ねぇ。テメェのもたらす悪しき終焉、この俺の手でブッ潰す!」
「相手がエンドブレイカーだろうが関係ないね。
あたしの邪魔をしてくれたんだ、死、あるのみだ!」
他のマスカレイド達の死をエネルギーとするかのように、一層高まる旋律。
だが、それを止めたのはエンドブレイカー達の一斉攻撃だった。無数の攻撃を受け、それでも耐えるシェラハへと、カイサルの渾身の気吼弾が撃ち込まれる。
「うおぉぉぉ!!」
連打で叩き込まれる気弾が、黒き聖女に膝をつかせた。
それでもなお立ち上がろうとした瞬間、シェラハの手にしたロックギターが砕け散る。
「……こりゃ駄目か。これで私のステージも、お終いだね……」
『真の革命』の夢破れ、黒き聖女はその場に崩れ落ちる。
●大海賊『鋼熊』ゴルバック Battle:117
エンドブレイカー達は、ゴルバック率いる軍勢と再び対峙していた。
先刻、エンドブレイカー達の前に現れた海賊達は、ゴルバックを「大海賊」と呼んだ。
海賊島から現れた海賊達……。
その指導的な立場にあるのか、鋼熊ゴルバックであることはまちがいない。
一方で、謎は残っていた。
ラッドシティで何年にも渡って雌伏していた理由、そして彼が何を狙っているのか……。
いずれにしても、事実を解き明かすためにはゴルバックを倒さねばならないだろう。
だが、そのゴルバックと、そして『鋼熊海賊団』との戦いは、熾烈を極めるものとなっていた。
「実力を出せないまま倒れて貰うのが、一番都合が良いのだが」
旅団≪フロラシオン≫の仲間と共に参戦した陰りを断つ剣・アレクシア(c00376)は、取り囲む海賊達をレイドバスターで薙ぎ倒しながら呟く。
カトラスを手にし、金属板で体を覆った男達の姿は、あたかも金属の兵士を思わせる。
戦いが続く中で、エンドブレイカーの側からも戦闘不能に陥ったり、武器を弾き飛ばされたりする者が増えて来ていた。
「いよいよ大詰めが近付いてきているな。先に行かせてもらうぞ!!」
既に負傷した仲間達の方へ、あの怪物を向かわせるわけにはいかない。
アレクシアはこちらへと近付こうとしていたゴルバックの姿に気付き、そちらへと駆け出した。
両手を広げたゴルバックが力任せに腕を振るう、ただそれだけの単純な攻撃で、エンドブレイカー達が次々と倒れていく。
だが、序盤戦を乗り切ったエンドブレイカー達はゴルバックの動きを封じにかかっていた。
動きを封じられたゴルバックの隙を見逃さず、エンドブレイカー達は確実にその膨大な体力を削り落としていく。
「これで、最後だ……!!」
アレクシアの大剣が、炎を伴い振り上げられた。
鋼熊ゴルバックの鋼鉄の装甲を断ち切りながら振り抜かれた大剣を彼女が下ろすと同時に、巨漢は崩れ落ちる。朦々と土煙が舞いあがり、それが晴れた時、エンドブレイカー達は仰向けに倒れたゴルバックの姿を目にしていた。
「やった……」
安堵の息をつくアレクシア。だが、ふとゴルバックに近付こうとして、彼女はゴルバックの口から言葉が発されるのを耳にした。
「……最終、コード……確認。自爆……」
「……!! 来るな、下がれ!!」
アレクシアは叫ぶと同時に、自らも飛び退き物陰に隠れる。直後、凄まじい爆風が街路に吹き荒れた。ゴルバックの倒れていた場所を見れば、巨大な爆発跡だけがそこには残されている。
「大海賊『鋼熊』ゴルバック……一体なんだったんだ……?」
呟くアレクシアの前に、ゴルバック達の付けていた金属板の残骸がパラパラと降って来ていた。
●大海賊は帰還せず
ゴルバックを撃破したアレクシアたちは、巨大な歯車を発見していた。
ギアーズトゥームにあるものとまでは行かずとも、人間の身長を越えるような巨大なものだ。
「これを運びだそうとしていたのか?」
「これが何なのか、『世界の瞳』に聞いてみるのが良さそうですね」
いずれにしても、それは戦いの後となるのだろうと判断し、エンドブレイカー達は最後に残ったマスカレイド勢力……革命聖女ゼファーの元へと向かっていく。
一方、ラッドシティの路地裏。
ゴルバックを失った鋼熊海賊団の海賊達は、撤退を開始せんとしていた。
だが、エンドブレイカー達と戦う革命聖女ゼファー本人に代わって現れた革命聖女軍のイマージュマスカレイドが彼らを悉く殺害していく。
「おのれ……だが……先行部隊がいる……最低限の目的は、彼らが……」
後に残るのは沈黙ばかり。
海賊達の目的が判明するまでは、少しの時間を要することになる……。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 棘(ソーン) |
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蛇喰らいシェラハ | 1296 | 25勝0敗 完勝! | 3360⇒0 |
大海賊『鋼熊』ゴルバック | 3139 | 114勝3敗 勝利! | 【大海賊の帰還】9230⇒0 |
革命聖女ゼファー | 1633 | 4勝88敗 敗北 | 【疾風のゼファー】【革命】9230⇒6044 |
ブレイクゲージ残量(第5ターン終了時点) |
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72519−6044−590=65885 |
ターン終了時能力 |
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革命聖女ゼファーの【革命】! ブレイクダメージ590 |