<ラッドシティの戦い 第6ターン結果>
第6ターンの開始状況
●革命聖女ゼファー:Battle114
夕刻を迎えたラッドシティ。
遥か昔、このラッドシティが生まれた場所と言われる『はじまりの遺跡』で、革命聖女ゼファーはエンドブレイカー達を待ち受けていた。
焔の如き装束が、夕陽に映えて朱く燃える。
彼女の勢力のマスカレイドのうち、実体を持つのは手にした嗤う剣ダイアモードだけだ。
それ以外のマスカレイドは全て、ゼファーのリビドーを具現化させたイマージュ達。
場所を選ばず出現し、エンドブレイカー達を乱戦の渦中へと放り込んでいた。
「また来たんだ。もう少し耐えきれれば、私がエリクシルを得られるんだけど」
当然来るだろうと思っていたような様子で、ゼファーはエンドブレイカー達を見つめる。
「私はラッドシティの人々の平和な日常を求める。
そこに『世界の瞳』の支配者、エンドブレイカーはいらない。
マスカレイドもエンドブレイカーもいない、平和な日々を作り出す」
声すら発しないイマージュ達との戦いの中、響くのはゼファーの声だ。
「この前、この遺跡で言われた。一歩ずつ進んで行けば良いって。
確かにそうかも知れない。でも、それを選べる余裕があるのなら、元々私は革命なんて道を選ぶことは無かった。
一歩ずつ進む必要が無いのなら、歩む時間を縮める手段があるのなら、そうする理由は無い。
そして、その近道を、エリクシルで私は選ぶことが出来る」
明快な理屈を、ゼファーは告げた。
自分の目標が一瞬で確実に実現できるなら、
「犠牲を伴うとしても、私はそれを求める」
『でなきゃこんな戦い起こすわけないって事っすよ!!』
問うエンドブレイカーに応じて、ゼファーが頷き、ダイアモードが哄笑を上げる。
ゼファーが、もはや完全に踏み外してしまっている事をエンドブレイカー達は悟る。
自分の革命のためならば、いかなる犠牲を払ってでも彼女はそれを実現するだろう。
転がし始めた石のように、彼女は行きつくところまで行かなければ、止まらない。
止める者が、いなければ。
「それであんたは幸せなんか?」
想いを貫く自由・ミユキ(c01656)の問いは、その理想の正しさだとか、正義だとか革命だとかとは、全く別方面からのものであった。
「……何を、言ってるの?」
『エリクシル争奪戦の参戦資格を得る、一番手っ取り早い手段はマスカレイドになることだからって、それだけのためにマスカレイドになるようなイっちゃった奴ですよ? 幸せも何も、この聖女様には、こういう道しかないんやでー、ってな!!』
嗤う剣の言葉が切れると同時、疾風の如く戦場を駆け巡るゼファー。
その前に立ち塞がる者を斬り倒し、革命の時から変わらぬ、彼女の唯一のやり方だった。
革命時代からの無数の戦いの中で育まれた力は、嗤う剣の力も併せ、エンドブレイカー達を断ち切ろうとする。
だが、周囲を固めるイマージュマスカレイドを蹴散らし、エンドブレイカー達もまた追いすがり、確実に攻撃を加えていく。
その中でミユキは仲間達と争うゼファーへと、必死で呼びかけを続けていた。
「もう街も、人もめちゃくちゃや……これであんさんも聖女やない。聖女じゃないなら、ゼファーは…女の子として自分のことを考えてええんや」
「……しつこい……!! 今の私にとっては……」
「今のあんたが幸せなんか? このまま進んで、幸せになれるんか? いくら御託を並べようが! 自分自身の幸せもきちんと出来んのに他人を幸せになんてできるかい!」
止まってくれと願いながら、ミユキの支配の烙印が、ゼファーの体を支配した。
描かれた烙印が、ゼファーの心を支配していく。だが、笑い声は上がった。無論、それを挙げたのは、ゼファーの手にした漆黒の剣だ。
『ヒャヒャヒャヒャ!! それじゃ聖女様の体は俺ちゃんが利用させてもらいますかね。疾風モードとか逃げるのに最善でメッチャ良い感じですしィ?』
直後ゼファーの体は動いた。だが、それは逃亡の動きではなかった。彼女はダイアモードの刃を自分に向けたのだ。焦ったような声が、漆黒の剣から漏れ出てくる。
『ちょ、タンマタンマ! マジかよ!! そりゃないだろ!!』
鮮血が、迸った。支配の烙印により命じられた自死に従ってしまった革命聖女。その体を覆っていた炎のような装飾が、失われていく。
「……ッ」
ミユキの手が十字を描き、ゼファーの体に食い込んだまま、動きを取れずにいたダイアモードが、迸る衝撃に打ち砕かれる。それが、ラッドシティに展開していたマスカレイド勢力、その最後の一つが消えた瞬間だった。
エンドブレイカー達の勝利を祝福するかのように、時計台の鐘が鳴り響く。
そして、薔薇は『妖精』という名の実を結ぶ……。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 棘(ソーン) |
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革命聖女ゼファー | 5723 | 114勝0敗 完勝! | 【疾風のゼファー】【革命】6044⇒0 |
ブレイクゲージ残量(第6ターン終了時点) |
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65905=65905 |