<ラッドシティの戦い 第7ターン結果>
第7ターンの開始状況
「エリクシルの発芽を促した革命聖女ゼファーは滅ビ、エンドブレイカーさん達が勝ちマシタカ。
嗤う剣ダイアモードさんも滅びてしまったようデスネェ。
彼はカーニバルにスカウトしたいような逸材でしたが。
モスキートさんやダルクレイジーさんもやられてしまいましたし、大損でスネ」
あまり残念で無さそうな様子で、ジェスターは辺境の荒野からラッドシティを見上げる。
カーニバルがエリクシル争奪戦で敗北した事など、彼にとって大した痛手では無いのだろう。
この、『無敵』のマスカレイドにとって、全ては遊戯の一環だった。
ラッドシティの戦いから既に脱出したジェスターは、マスカレイド達を杖に戻しながら、時計台上空に出現した『妖精』を見つめる。
「もーすぐ、戦いは完全にオシマイですね。
エンドブレイカーの皆さんは、一体全体どんなステキな『願い』を叶えるンでショウ? でも、気をつけないとイケナイですよ。
万能宝石エリクシルは棘(ソーン)を糧に育つモノ!! 一筋縄じゃイキマセン!!」
それは例えば『世界の瞳』が、エンドブレイカー以外の者を排除する危険な遺跡となった様に。
ジェスターはどこまでも楽しげに、愉しげに……ラッドシティに浮かぶ妖精を見上げるのだった。
●エリクシル:Battle113
紫煙群塔エリクシル争奪戦。
勝利者たるエンドブレイカー達の元に現れたのは、巨大にして美しき、『妖精』だった。
エリクシルの妖精は告げる。
『世界』に『瞳』を『与えた者』は『言い』ました。
『いつか』この地に『終焉を終焉させる者』が『現れる』と。
『終焉を終焉させる者』にして『有資格者』よ。
『わたし』を『殺し』、
『エリクシル』に『至る』『道』を『開き』なさい。
『わたし』は『自動なる者』。
『それゆえ』に、『わたし』は『あなた』の『望み』を『歓迎』しましょう。
戦いの発端であり、戦いに参戦した全ての勢力が望んだ者達が望んだ万能宝石エリクシル。それを強く求める者として、貧困ギャンブラー・ノノカ(c26463)はエリクシルの妖精に立ち向かう。
小妖精ドッペルゲンガーがこの戦いに参戦した者達の姿を真似る。
その中にゼファーのリビドーの姿を取ったドッペルゲンガーを認め、ノノカは奥歯を噛んだ。
「今更悔いたところで失ったものは何も戻らない。ならば、せめて、この都市のために一生を捧げた小さな少女の願いを……」
呟き、術を発動させるための印を結ぶ。
「木の葉竜巻の術……!!」
瞬間、木の葉を巻き上げ竜巻が唸った。
刃のごとき木の葉を伴って渦を巻く暴風は、エリクシルの妖精を遥か彼方の空へと吹き飛ばす。
遥か彼方の空で、青い光が起こった。
輝く蝶が群れを為し、再びノノカを取り巻くように飛ぶ。
その蝶たちが示すのは、小さく煌めく赤い宝石への道……。
蝶の羽からふりまかれる鱗粉で輝く道を進み、ノノカはその宝石の前へと進み出た。
『有資格者』よ。『エリクシル』への『道』は『開かれ』ました。
さあ、『エリクシル』に『代償』を『捧げ』、汝の『望み』を『言う』が『よい』でしょう。
(「エリクシル……頼むよ。
少しだけでも良い。ゼファーの最後の望みを叶えてやってくれ」)
ノノカは万能宝石に願いをかける。
「『この街に蔓延る棘の残滓』を代償に、『人々が望む本当の平和』を!」
その『望み』と『代償』を聞き届け、万能宝石エリクシルは妖しく煌めいた。
●実りある平和
エリクシルの妖精の声が、ドッペルゲンガーたちを倒したエンドブレイカー達の耳に届く。
『有資格者』よ、『望み』を『実行』します。
『この街に蔓延る棘の残滓』の力を停止し、『人々が望む本当の平和』を実現します。
『この街に蔓延る棘の残滓』なので、棘(ソーン)を意味しません。
『この街に蔓延る棘の残滓』、すなわち『世界の瞳より供給される紫煙』を停止します。
紫煙を用い、『人々が望む本当の平和』を実現する手段として、
平和をもたらす『紫煙の樹』をラッドシティ内の各住宅に、一本ずつ具現化させます。
『紫煙の樹』に実る『紫の果実』は、食した者の怒りや不満の心を消し去ります。
食した者は、争うことも、犯罪を犯すことも、故意に人を傷つけることもありません。
『紫の果実』はラッドシティ市民にとって、至高の美味となります。
『紫の果実』は、人間の成長、健康、生存に必要な栄養素を全て満たします。
『紫の果実』はもがれた分だけ、常に即座に実り、尽きることは、永遠にありません。
『紫の果実』を食べ続ける限り。ラッドシティの人々は永遠に平和を保てるでしょう。
ですが、資格者候補たる『エンドブレイカー』には効果はありません。
どうか、ご注意ください。
「……えっ? ちょ、ちょっと待て!!」
ノノカは、妖精の言葉に慌てた。
ラッドシティを漂う紫煙は、紫煙銃やガンナイフを使うために必要不可欠なもの。定期的に紫煙を補充できなければ、それらの武器は「ただの筒」やナイフ未満の代物になり下がる。
だがノノカの制止も虚しく、妖精の言葉が終わると共に、エリクシルは消滅する。
それと同時に、エンドブレイカーは空気の流れが変わるのを感じ取った。立ち昇っていた紫煙のエネルギーが、地面へと流れ込んでいくのだ。
そして紫煙が流れ込んだラッドシティの街の各所に、紫色の果実をつけた樹木が生えていく。
「これが、本当に平和をもたらすっていうのか……?」
手を伸ばし、果実をもぎ取ったノノカは一口かじり、そのあまりのマズさに顔をしかめる。
だが、戦いの間、避難していたラッドシティの人々が避難場所から出てきたラッドシティの人達の顔は、とても穏やかだった。
紫の果実を手にした人々は、その香りに導かれるように果実を手に取り、口にし、穏やかな表情で、これぞまさに天上の美味、と『紫の果実』を、それをもたらしたエンドブレイカー達を褒め称える。
「エンドブレイカー様、素晴らしい贈り物をありがとうございます。
この素晴らしい樹があれば、ラッドシティは永久の平和を保てるに違いありません」
穏やかにエンドブレイカーへの感謝を口にする街の人々……。
それは、確かに平和の一つのかたちなのかも知れなかった。
あなたの戦闘結果(FLASH版/HTML版)
戦場(リンク) | 参加者 | 結果 | 棘(ソーン) |
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エリクシル | 5445 | 108勝0敗 完勝! | 9440⇒0 |
ブレイクゲージ残量(第7ターン終了時点) |
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65915=65915 |