ステータス画面

ふたりのリヴァイアサン大祭

硝子の祈り星・ミーチェ
正義の少女・カレン

■リヴァイアサン大祭『Sweet time 〜*Chocolate + star*〜』

 リヴァイアサン大祭は1年に1度の特別な日で、その日はそれぞれが大切な時間を過ごしている。カレンとミーチェもまた、大切な相手と穏やかな時間過ごしていた。
 ミーチェが住む洋館の一室で2人きりのパーティ。大切な親友と過ごす、甘く幸せなひと時だ。
 テーブルの上には甘いお菓子がたくさん並んでいる。クッキーにマカロン、そして大きなチョコレートケーキ。甘いものがたくさんなのは、やっぱり女の子だから。
 そして、そのお菓子の数々はミーチェの手作り。料理を覚え始めてから1年で、その腕は信じられないくらい上達していた。今日は大切な親友に喜んで欲しいから、その腕を存分に振るったのだ。
「どうですか、カレンちゃん……?」
 おそるおそるカレンへと感想を聞くミーチェ。自分の作ったのは口に合うだろうかと少しだけ不安そう。
「美味しいですっ!! ミチェちゃんは良いお嫁さんに……いえ、私のお嫁さんに!」
 テーブルをバンバンと叩いてミーチェのお菓子を絶賛する。とても美味しくて、カレンはもとよりハイテンションだった笑顔が、更に幸せそうな笑顔になる。
 カレンは甘い物好きだけど作るのは苦手。だからお菓子を美味しく作れる親友は凄いと思う。
 その様子にミーチェは嬉しくて微笑みを浮かべる。けれど、その褒め言葉にはちょっと照れてしまって。
「ええっ、そ、それは、えーと……っ」
 真っ赤になってついつい俯いてしまう。大好きな親友の言葉はいつも自分を嬉しくさせてくれる。
 そんな照れるミーチェがまた可愛いと、カレンもまた嬉しくなってくる。
「はい、ミチェちゃん、幸せのお裾分けです〜。……あーんっ」
「うゆ…! ……あ、あ〜ん」
 ケーキをフォークで掬いミーチェへと差し出すカレン。
 ミーチェは驚いたけれど、少しだけ照れたような笑みを浮かべて小さく口を開ける。
「ん……おいしいです」
 ケーキを食べると程良い甘さが口の中に広がった。カレンを想って焼いたケーキは確かに想いに応える味をしていた。
 カレンは笑顔でミーチェの事を見ている。その笑顔がとても嬉しくて、ミーチェもつられるように笑みを深くした。
 親友同士の密やかな甘いパーティ。2人は仲良く大祭の夜を過ごすのだった。
イラストレーター名:翠葉