■リヴァイアサン大祭『メリーリヴァイアサンー♪』
恋人同士が熱い日々を過ごすとされるこの時期。とある部屋で一組のカップルが暖炉の火を前にしてパーティを開いていた。
「「それじゃあ……メリーリヴァイアサンー♪」」
からん、と二人が差し出し合ったコップが合わさり祝福の音を奏でる。
その後、目の前の料理にを食べ始める訳だが……。
「あーん」
「あーん。もぐもぐ……うん、レインの食べさせてくれる料理はどれも最高だ」
「ディーさん、今度は飲み物でも……」
「よし、口移しで飲み合うとしようかー」
……暖炉の火なんて必要ないほど部屋は熱い状況であった。誰もが羨むほどのいちゃ付き合いに、そこだけ別世界が広がっている様にも見える。
それほど二人の愛情が強いのだとも言えるのだろうけど。
いちゃいちゃしながらも料理を食べ終えた二人は、続けてプレゼントを交換する事にした。
「それじゃ、俺からはこれだ。君がつけている姿を想像しながら選んでみた」
「ボクからはコレだね。大好きなディーさんが何時までも傍にいてくれる様願いを込めて」
ディーが贈ったのは純白のリボン。彼女の青く透き通る髪には良く似合うだろう。
対してレインが贈ったのは淡く輝く勾玉のようなお守りだ。神秘的な輝きを放つソレはきっと彼をどんな危機からも守ってくれるに違いない。
プレゼント交換が済んだ後も、お互い見つめあう二人。プレゼントに込められた気持ちが二人の間に漂っているのか、彼等の熱量が先程よりも上昇していくのを感じる。
そして、自然と重なり合う唇と唇。
「ねえ、ディーさん。もう一個プレゼントあるんだけど……どうかな?」
「……じゃあ、もう一個のプレゼントもらうなー」
どうやら、彼等の夜は更に熱くなりそうである。
このあと何が起きたのかは当事者以外が知るのは無粋というもの。はっきりと言えるのは、二人にとって忘れられないほど熱い時だったという事だ。
……こうして、二人のリヴァイアサン大祭は情熱に包まれながら過ぎていくのでした。