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2人でクロノス大祭

やあこしか愛せま・センロ
星鍵・ヤコ

■クロノス大祭『繊』

 クロノスメイズの探索を終えて、やあこしか愛せま・センロ(c05314)と星鍵・ヤコ(c04819)の二人は、クロノス大祭の会場を廻っていた。
 最初に訪れたのは、歯車酒場。
「うお、これ全部食べていいのか!?」
 たくさんの美味しいものがいっぱい並べられている。
「ただではないぞ。ちゃんと金を払うんだ」
「なんだーちえーっ」
 ヤコに窘められてしまったが、それでも勢いは止まらず。
 頼んだ食事、8皿分をセンロはぺろっと食べきった。ちなみにヤコは4皿分をぺろっと食べたことを記しておく。

 次に来たのは、革命記念ホール。革命記念として作られたホールだが、今日はクロノス大祭を楽しむ人達のために、ダンスホールとして開放されていた。
 楽しい歌や演奏が彼らを迎えてくれている。
「やあこ! 踊ろうっ!!」
「だ、だが……おいっ!」
 聞く耳持たず。そのまま、ヤコの手を引いて、ダンスホールに入っていってしまった。
 どちらかというと、こういう賑やかな所に入ることは少ない。
 人も多く訪れる中、ヤコは少々、居づらそうにしていた。
「ほら、右、左!」
「おっ、こうか?」
 そんな様子を見かねたのか、それとも自然な振舞いか。
 センロはそんなヤコの手を取り、ダンスを始める。
 センロの踊りがかなりめちゃくちゃだったが、とても楽しげに笑っていた。それにつられるかのようにヤコも一緒に踊っている。
「たまにはこういうのもいいな」
 ホールを出るころには、ほんの少しだけ、名残惜しかったのは、気のせいだろうか?

 と、時計塔広場に辿り着いた時だった。
「ほら、見てみろ、センロ」
「おっ……」
 ふわふわと舞い降りる雪と、機械から降り注ぐ金色の砂。
 その二つが重なり、目の前の美しき光景を生み出していた。
「綺麗だな!」
「ああ。綺麗だな、やあこ!」
 ヤコは、その一つを手に取り、そして、すぐに消えてゆく様を眺めている。
 儚い雪と砂に、思わず何かを思い出させるが……。
「やあこ、あっちの店、美味そうなもんがあるっ!」
 思いにふける暇もなく呼ばれてしまったヤコは思わず、苦笑を浮かべた。
「ああ、今いく」
 こうして二人の夜は、ゆっくりと更けていくのであった。
イラストレーター名:弥生不味