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2人でクロノス大祭

大丈夫だ問題ない・ヘンリー
景の宵・クローディア

■クロノス大祭『Promise』

 祭りの夜。
 世界を祝福するかのように金色の光が降り注ぐ。
 クローディアとヘンリーは、付き合い始めてから一年経つ恋人。
 一年前のあの祭りの日に、二人は愛を誓い合った。
(「綺麗な金色……真っ白な雪も好きだけれど、こういう景色も、とても綺麗」)
 クローディアは降り注ぐ光に見惚れながら、一年前を思い返していた。
(「去年、エルフヘイムの巨大樹を一緒に歩いて……あれからもう一年経つのね……」)
 ヘンリーは、金色の光に見惚れるクローディアの横顔を見つめていた。
(「ああ、綺麗だ。ディア……」)
 そしてヘンリーは、ずっと胸に秘めていた思いを口にする。
「ディア、お前がガーディアンを持たないのには理由があるのか?」
 不意に切りり出された言葉に、クローディアは驚く。
「私が……ガーディアンを持たない理由……」
「ずっと気になっていた。ディアのガーディアンと言う立場も他の誰にも譲りたくないから」
「ヘンリー……」
 クローディアはうつむくと、意を決して顔を上げる。
「ずっと言えなかった事があります。大好きな貴方の特別になれて、それ以上望むなんて贅沢だと思ってた」
「ディア……」
「何より私は、私を護ると言ってくれた人を亡くしてしまって……そんな風に言って貰える資格はないと思っていたから。こんな私を護ると言ってくれるヘンリーがどうしようもなく愛しくて、大切で……」
 ヘンリーは、その言葉に表情を綻ばせた。
「ねえ、ヘンリー。一つだけ約束して。傷付いてもいい、倒れてもいいから、必ず生きて私の所に帰ってくるって。私も必ず貴方を護るから」
「ああ。死なないよ。ずっとディアを守っていく。ディアのガーディアンになり、ずっと共にあることを誓うよ。どんなことがあっても、必ずディアの元に帰ってくる。共に生きていこう」
「ええ……ええ……」
 クローディアはその言葉に深く頷く。
「愛しているよ、ディア」
 ヘンリーはそう言いながらクローディアを背後から優しく抱き寄せる。少しでも愛しい人の温もりに触れていたいから。
「私もです……」
 クローディアは姿勢を正してヘンリーへと向き直ると、ヘンリーに抱きついた。
「ヘンリー、ずっと、一緒ですよ」
「ああ……」
「はい。ねえ、ヘンリー、改めて、これからもよろしくね」
「こちらこそ、よろしく」
 こうして、二人はこれからを誓い合ったのだった。
イラストレーター名:つづる