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2人でリヴァイアサン大祭

放浪パティシエ・アミュグデール
紅に染まる恋慕・ウメマル

■リヴァイアサン大祭2012『次はあっちへ行こうよ』

 ふわり。
 ひらり。
 しずかに、ゆっくりと舞い降る雪の中。
 アミュグデールは親友であるウメマルと街を歩いていた。
 年に一度の特別な日。リヴァイアサン大祭。
 この日の為に飾り付けられた街の景色が、大事な友といることでよりきらめいて見える。
「親友であるアミュと大切な時間を過ごすことは光栄だ。しかし恋人が多い中、本当に俺で良かったのかな」
「だからこそ、だよ」
 からかうような笑みを浮かべるウメマルに、アミュグデールも笑って返す。
「これを受け取って。君の為に用意したんだ」
「おおー。早速開けていい?」
 ウメマルがアミュグデールに渡したのは、綺麗にラッピングされたマフラー。
「ふわふわだ! ――手編みなの? 凄い!」
 プレゼントを見たアミュグデールの目が輝く。
 アミュグデール好みの色をしたマフラーはたっぷりとした長さを持ち、とてもあたたかそうだ。
「有難う……。ね、一緒に巻こう?」
「もちろん」
 微笑みながら巻きつけてくる親友の提案に、ウメマルは快く受け入れる。
 あたたかなこの気持ちを大事な人と共有したい。
 その想いも一緒なのだろうか。
 お互いにマフラーを巻き合いながら視線がぶつかり、思わず笑みが浮かぶ。
「――今夜はありがとう。願わくば来年も、その次もずっと……ウメと親友でいられますように」
「俺もそう思うよ。素晴らしい友人を離したりしない」
 空を泳ぐリヴァイアサンに祈るアミュグデールの言葉に、ウメマルは深く頷く。
「自分がひねくれ者で、何を考えてるのかわかんない奴っていうのは認めるけどね。……この言葉は本音だよ」
「うん、分かってるよ」
 二人共がその気持ちを無くさない限り、きっと絆が切れることはないのだろう。
「さて、そろそろ美味しいものでも食べに行こうか」
「あっちのお店からいい匂いがするよ。……そっちは賑やかな人だかり、何かな?」
「次はどこへ行こうか?」そう言ってはしゃぐアミュグデールにウメマルの頬が緩む。
「手を繋いでいく? ……なんてね、冗談だよ。――その代り、今日は最後まで一緒にいてくれるだろう?」
「勿論! ウメとなら、どこまでも」
 即答するアミュグデール。
 そうして二人は、いっぱいの幸せを共有しつつ祭りをめいっぱい楽しむのだった。
イラストレーター名:姫子