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2人でリヴァイアサン大祭

翠嵐の星霊術士・アヤメ
常花・ナギ

■リヴァイアサン大祭2012『幸せの贈り物 〜翠と桜のサンタより〜』

 赤い衣装は、おとぎ話の幸せを配る妖精さん。
 白のもこもこな縁取りで専用のドレスに置き換え、翠と桜は視線を合わせてふふり、と笑みを交わす。
 ナギにはこんな衣装は初めてで、ちょっぴり、不思議な感じだ。
「じゃ、準備しよっか!」
「はいっ」
 今日はリヴァイアサン大祭。
 日頃、お世話になっている大切な人達に、おとぎ話をなぞってプレゼントを配って回ろう。
 驚いてくれるだろうか。笑ってくれるだろうか。
(「喜んでくれると良いなぁ……♪」)
 ナギが想いをこめて、そりにプレゼントを積み込む。
 その視線の先では、赤い帽子に赤い衣装でめかし込んだアヤメの星霊・クロノスのゲットとクリンのノエルも、せっせとお手伝いだ。
「ふふ、星霊さん達も手伝ってくれてありがとうございます。とっても可愛らしい恰好ですっ!」
「えっへへ、褒められちゃったね、ノエちゃん、ゲットくん! 手伝ってくれてありがとうって!」
 アヤメが笑えば、ゲットはどこか誇らしげに胸を張って、ノエルはまん丸の瞳で瞬き。
 そんな様子も可愛らしくて、ふたり、笑い合う。
(「後でぎゅってして良いかな……」)
「あれ……、レーちゃんは何処……?」
 そわり、うずうずする大好きな友達の様子に気付いたなら、きっと彼女は笑顔でもちろんと許可しただろうけれど、もう一匹、お手伝いにと喚んだはずの『レスター』が見当たらなくて、きょろきょろ。
 プレゼントは積み終ったし、早くしないと全員に配る前に、夜が明けてしまう。
「……ま、いいか」
 ひとつ息をついて諦めて、飾った樅の木を背に、ちょっとの照れ臭さを隠しながら、アヤメは笑う。
「また来年も、こうやって仲良くしていこうね……ナギちゃん」
 大切な親友。
 当たり前ですと、おんなじ笑顔をナギも返す。
「うん、こちらこそ仲良くしてね♪」
「……ふふっ。じゃあまずは、プレゼント持ってみんなの笑顔を見に行こう!」
「はい!」
 と。
「わっ!」
「え?」
 急に肩を跳ね上げた親友に首を傾げれば、彼女はおかしそうに細い指で飾りつけた木を指した。
「アヤメちゃん……レスターさんはあそこだよ?」
 もこもこ。飾り付けの雪に見立てた綿の中に混ざり込んだ、のんびりヒュプノス。
 その姿が、あんまりにも違和感がなくて。
 ふたり、顔を見合わせて、それから弾けるように笑う。
「もうっ、レーちゃんったら!」

 こうやって。
 来年も、ずっとずっと。
 一緒にふたりで、笑い合っていられますように!
イラストレーター名:ゆゆ