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2人でリヴァイアサン大祭

銀に煌めく星灯り・ラテリコス
アクエリオの星・リィナ

■リヴァイアサン大祭2013『聖なる日は朱き炎の前で』

「わぁ……雪だよ雪」
 静かに雪が降り続く窓の外を指差してリィナが楽しそうな笑顔を見せた。
「そうだね」
 ラテリコス静かに笑って頷く。
 本当は1年に1度だけのこの日、最愛のパートナーであるリィナと特別な場所に行く筈だった。それなのに、先日の戦いの際に、ラテリコスが重傷をおってしまう。
「怪我で動けなくなっちゃったときはどうしようかと思ったけど……戻ってこられてよかった」
 戻っては来られたが、療養を余儀なくされてしまったのだ。
「うん。リコが戻ってきてくれて本当に良かった」
 リィナが心底安心したような笑顔を見せる。本当に心配したから。痛々しい姿を見た時には胸が潰れそうだった。だが、それでも戻ってきてくれた事が本当に嬉しかった。
「ごめんね……」
 ラテリコスは、自分が原因で出かけられない事を申し訳なさそうに苦笑して謝る。
「いいよ。こうやって戻ってきてくれたんだから」
 私のところに。リィナは、にこっと安心させるように笑いかけて、がばっと抱きついた。
「うん。ただいま」
 ラテリコスは、抱きつかれて、やっといつもの笑顔を取り戻す。
「その分、今日はリコに甘えちゃうからー……」
 まるで猫のように、自分の頬をすりすりとラテリコスの頬に擦りつけて甘えるリィナ。
「ふふ……リィナさんってば」
 ラテリコスは、くすぐったそうに笑って、甘えてくるリィナの頬に、ちゅっと軽く唇を当てた。
「リコー」
 嬉しそうに笑ったリィナは、お返しといわんばかりにラテリコスの頬にキスを返す。
 そして、見つめ合い、どちらからともなく、吸い寄せられるように唇を重ねた。
「いっしょだよ? ずっと……いっしょだよ」
 リィナは、ラテリコスの額に自分の額をこつん、と当てて、上目遣いでじっと見つめる。
「うん、ずっと一緒よ」
 柔らかく微笑んだラテリコスは、再びリィナと唇を重ねた。
 深く、角度を変えながら何度も。ずっと一緒だと。また大怪我をする事になっても、絶対戻ってくると――。
イラストレーター名:青砥あかず