■リヴァイアサン大祭2013『プレゼント着用指南』
「ん〜♪ 良くお似合いです」「……そう、かな?」
レイラがそう言うと、ベルは『ぽっ』と頬を赤らめた。
薄暗い室内の温度が、ちょっとだけ上がった気が。もっともそれは、レイラも同じ。
大きな二人用ベッドがある寝室。ベッド前には大きな姿見。
ベッドに腰掛けているのは、レイラとベルの美少女二人。その二人がまとうは……薄布の、小さく扇情的な下着。
じゃれ合い、いちゃつき、互いに身体を密着させつつ……二人は自分たちの姿を鏡に映していた。
きっかけは、ベルから。
『いつもの恰好は寒そう』という事で、彼女からレイラへと服をプレゼント。
「まあ、ありがとうございます」と受け取ったレイラ。ではあったが……。
その服は多少扇情的、ぶっちゃけ「ちょっちエロい」。
加えて、冗談っぽく「着せてあげようか?」などと言われ、着せ替えられるはめに。
一刻後。
いざ着替えさせられると、かなり恥ずかしい。というか、いつもの服装より布地が少ない気が……もとい、少ない。
ちょっと大きめな自分の胸を包むのは、大人っぽい『黒』のブラ。その色と意匠とが、胸の形をより滑らかに見せ……なんだか、ちょっと照れくさい。
更に、お尻を包むパンツもまた、同じく黒。
「うん、とっても似合ってる」
などと、ベルのような美人さんに言われたら……こちらとしても、対抗せねば。
「なら、私も……」と、レイラもまた、ベルへの贈り物を取り出し、彼女へと差し出すと……。
「私の手で、履かせて差し上げますわ♪」
と、彼女の服を脱がせ始めた。
ちょっと恥ずかしがっているけど、気のせいという事にしとこう。
着せ替え終えて、見つめる鏡の中。そこに映るベルの姿は、それは美しいもの。
流れる金髪、赤く輝く瞳を見ていると、まるで心奪われるよう。
けれど、それ以上に……滑らかな肌に、美しい曲線を描くボディ。やや小さめだけど、形の良い両胸は、同性であるレイラが見ていても……見とれてしまう。
その胸と腰とを、上品な紫色の薄布が覆う。両足には、やはり薄布のストッキングとガーターベルト。
レイラの胸中に、湧き上がってきた。……強く、こみ上げるものが。
「……あの、ベル様」
ベル以上に赤い顔で、レイラが問いかけた。
「は、はい?」
「もう一つ、プレゼント……いただいてよろしいかしら?」
聞くが早いが、返答を待たず。レイラはそのまま、ベルをベッドに押し倒した。
履かせた後、脱がさないわけにはいかない。そうでしょう? それに……もう我慢の限界。
ベルの下着の留め金を外し……レイラは自分の下着の留め金も外す。
「……もう、レイラったら……」
「ベル様が……悪いんですよ……。こんなに……綺麗なんですもの……」
ベッドの上。美少女二人が、互いの唇を重ね合う。身体を重ね合う。二人の熱い吐息が、一つに交わり……絡み合った。
リヴァイアサン大祭の熱い夜は、始まったばかり……。