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2人でリヴァイアサン大祭

月舞桜花・リディア
対岸の青星・ニノルダ

■リヴァイアサン大祭2014『永久に共に…』

 多くの特別な時間が存在するリヴァイアサン大祭。
 それぞれの時間をどう過ごすのか、人の数だけ特別があり1つとして同じ形は無い。
 だけれど、特別な時間はずっとは続かない。それぞれが今日という日を終えて明日へと繋がっていく。その終わりの形もまた、それぞれだ。
 夜空にリヴァイアサンの輝く夜、2人での祝いを終えたリディアとニノルダはダブルベッドの上に座り、寝る前の緩やかな時間を過ごしてた。
「リヴァイアサン大祭は今年で4回目かな?」
 今までのリヴァイアサン大祭を思い返しつつ、ニノルダがリディアへ問う。
「でも、夫婦になっては初めてでしょ?」
「そういえばそうだったね」
 そう、夫婦になって初めてのリヴァイアサン大祭だ。今までと同じように過ごしていたと思ったが、確かに変わっているものもあった。
「リディアは、家族になって何か変わった?」
 家族になった。それも変化だが、家族になって変わったこと。
 唐突な問いをリディアに投げかけてみた。それにリディアは少し考えをめぐらせれば、すぐに答えは出てきた。
「そうね……大切な貴方と毎日を共に過ごせる幸せを日々感じてる事……かしらね」
 今までいた家族とはまた違う、新しい家族。
 守られるだけではなくて、自らも守りたいと思う心の芽生えが大きな変化かもしれない。この幸せを感じるたびに、守りたいと思えるから。
「じゃあ……ニノルダはどこか変わった?」
 お返しにと同じ問いをだしてみる。自分も答えたのだから、これで公平だというように。
 少しだけ黙り込みニノルダは考える。
 だがリディアと同じで、すぐに答えは出てきた。考えるまでもなく、はっきりとしたことだったから。
 そっと互いの額を合わせて、はっきりと告げる。
「リディアのことがもっと愛しくなったかな?」
 瞳を合わせて、互いの視線が絡み合い逸れることはなく。嘘も偽りもない真実の言葉で。
「いままで知らなかった面も知ることができたしねー。意外と強気なところとか!」
 冗談めかした言葉でも、それは本当に思っていることで。それもまた愛おしいと。
 その言葉にリディアは驚き、そして恥ずかしさを感じほほを染め、しかし嬉しさに微笑みも止まらなかった。
 湧き上がる気持ちは告げられた言葉と同じ。おもむろに抱きつき、胸に顔を埋めた。
「……これからもよろしくお願いします旦那様」
 ニノルダはリディアを受け止めるように抱き返す。
「こちらこそよろしくね、奥さん」
 互いの温もりを確かめ合いながら、夫婦として初めてのリヴァイアサンの夜が過ぎていく。
イラストレーター名:蒼那