■リヴァイアサン大祭2014『*。Leviathan dia De muchachas。*』
空にリヴァイアサンが泳ぐ日。年に一度だけのリヴァイアサン大祭が今年もやってきた。街は年に一度のお祭りに沸き活気に溢れている。
そんな中で、冬のための買い物に勤しむ2人の姿があった。訪れた先で2人は目を輝やかせ、お祭りの空気に浸りながら雑貨に服にと買い物を楽しんでいる。
「あ、このお洋服いいんじゃないでしょうか?」
「わぁ……とってもかわいいね。甘くてとっても可愛い♪」
ウルルが見つけた洋服は白と赤を基調としたふわふわの洋服だっだ。鮮やかで可愛らしい雰囲気がウルルによく似合うように見えた。
そして、メイはその隣にある色違いのお揃いが目にとまった。緑色の落ち着いた雰囲気が何処か気を引いた。その様子に気づいたウルルはにこりと嬉しそうに微笑みを浮かべて。
「それでは2人で着ていっちゃいましょ!」
そのまま会計を済ませて、2人はその衣装に身を包む。色違いのお揃いに身を包む2人は仲の良い姉妹のようにも見えた。互いの姿を確認し自然と微笑みが交わされる。
気がつけば2人の両手には荷物が山のようになっていた。少し休もうと、街の隅にあるベンチへと腰掛ける。
「こうやって可愛いを共有できるの、嬉しいな♪」
メイが幸せそうな笑みを浮かべ今日の楽しい買い物を思い返す。
そんなメイの姿につられるようにウルルも口元を綻ばせる。
「そうそう、わたし、こっそりメイさんにプレゼントも買ってありましたのよ。受け取って貰えるかしら?」
ウルルは赤い小さな箱を取り出してメイへと差し出した。それにメイは驚きつつ、しかしより嬉しそうになって。
「あたしもね、ウルルちゃんにプレゼント用意したんだよー」
メイが取りだすのは緑の小さな箱。偶然にもその色合いは互いの服の色と合っていて。
照れたような笑みを互いに交わし、交換したプレゼントを同時に開ける。
そうすれば2人同時にわぁっと声を漏らして
ウルルがメイに選んだのは、四葉のクローバーをモチーフにしたピンキーリング。
「メイさんに、たーっくさん幸せが訪れますように、って選んだんですのよ」
そしてメイが選んだのは、二日月のピンキーリング。
「今日みたいな二日月、繊細で凛としたウルルちゃんへの憧れイメージ。それとこれから幸せが満ちていきますようにって、願いを込めて!」
互いの願いは同じで、選んだものも同じだった。
2人は選んだものが同じことに驚き、笑い、幸せを共有する。
賑やかな街の中で、より賑やかで鮮やかな空気となっている。
互いに相手へとピンキーリングを付けて、互いの幸せを願い。
「いつまでも、明るく元気ですてきなメイさんでいてくださいな♪」
そして少しだけ頬をそめ正直な気持ちを告げる。
「大好きよ!」
「あたしもウルルちゃんすき、だいすきっ。これからも仲良しでいて、ね」
2人の幸福を祝うように、夜空のリヴァイアサンが輝いたように見えたのは、けして気のせいではないだろう。