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紫刻の幻影・クトラ &犯罪課課長・ドンチャッカ

〜犯罪課オフィス〜

先日までの潜入捜査、ご苦労だったな、クトラ」
 紫刻の幻影・クトラ(c16568)は、自分を呼び出したドンチャッカの前の席に深く腰掛けた。
「報告書は読ませてもらった。クトラの考える通り、早急にリアルおとぎばなし・マーヤの支配するマスカレイドの街を掃討する必要があるだろう」
「じゃあ、掃討戦だね」
 言うクトラに、ドンチャッカは首肯を返す。
「ああ。そして、この状況は表沙汰にする事はできない」
 断固とした口調で、ドンチャッカは言った。

「元々の依頼主である革命聖女ゼファーや、革命評議会、豪商連合、懲罰騎士団。どの勢力に露見しても、エンドブレイカーにとって窮地を招くのは間違い無いからな。
 なにしろ、一見して幸せに暮らしている可愛らしい子供達を掃討していく作戦だ。
 マスカレイドの仮面を見る事ができない者には、我々の戦いは悪鬼の所行にしか見えないだろう」
「……そうだね。潜入した時には、まだマスカレイド化していない子供達もいたから、その子達だけでも助けられればいいけど」
 既にマーヤによってマスカレイド化された子供達は、倒すほかない。
 マーヤの誘惑を拒み、拒絶体となった者ならば、あるいは救うことも出来るかも知れないが……。

「この作戦は、犯罪課として表立って行う事はできない。
 すまないが、作戦の詳細を詰めた上で、他のエンドブレイカー達に連絡を行ってくれ。
 私は、この作戦が表沙汰にならないように、出来る限りの準備をしておこう」
 ドンチャッカの言葉に、クトラはオフィスを後にするのだった。
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