〜騎士団詰所〜
エルフヘイム全騎士団を預かる総帥として、騎士諸君に通達する!
良いか諸君、我らがレジスタンス拠点を捜索する目的は、あくまでハーフエルフと、パートナー不在のダークエルフの捕縛だ。可能な限り、レジスタンスの構成員は傷つけぬように戦うのだ。
政府に不満を感じ声を上げるのは当然の権利だ。我々は彼等の権利を可能な限り尊重した上で、≪戒律≫に反する彼等の無法だけを正すのだ。良いな!
各自、出立まで待機せよ。ただし、ここ数日はレジスタンスとの小競り合いも目立ち始めている。
いかなる時も気を緩めぬように注意するのだ。
この作戦が完了すれば、ようやく都市警備隊の再建となる。
警備隊より編入された者達には苦労をかけるが、今しばらく同行を願いたい。
……聞けば今は、人間の一部有志が、我らに変わって自警活動を行ってくれているらしい。
やはり人間とは、優しさに満ちた尊敬すべき種族だ。
カシアス老をはじめとする≪戒律≫至上派には、正しきエルフ以外への硬直した態度が見られるが、我らエルフは、そのような排他的な態度は改めるべきだ。
人間の好意に甘えることなく、我らもすぐにこの作戦を完遂し、彼等の労に報いよう。