「……早く、早く気がついて！」
　君達は、薄暗い小部屋の中で目覚めた。
　君達の傷口には一通りの応急処置が施されており、君達の傍らには……なんと、君達を倒した張本人、妖精騎士のドロシーがいた。

　ドロシーは、苦痛に耐えるように必死に歯を食いしばり、君達に向かって訴えかける。
「私がマスカレイドの支配を退けられる時間は、長くありません。応急処置は済ませましたから、早く、ここから逃げてください。ここにいたままでは、私が再びマスカレイドに支配された時、私自らの手で、あなた達を殺してしまいます……！」

　そして、ドロシーは部屋を飛び出す。振り絞るような魂の叫びと共に。
「あなた達はエルフヘイムの希望……！　おねがい、『終焉を終焉させる者』！」