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「ぶれいく〜♪ ぶれい―――」 |
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「プルミー、それ以上は危険だわ!」 |
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「……はい?」 |
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「ゴ、ゴホン! と、とにかく! なんとかカディス割譲問題は決着がつきそうよ」 |
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「そうですね、カディスの皆さんはよく決断してくれたな〜って思うのですよ。自分が護ってた場所を壊せって言われたんですよね?」 |
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「ええ、そうよ。カディス城砦は解体し、カディス護衛士団は新たな地へとその活動を移すわ。そこは旧東方ソルレオン地域なの」 |
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「センパイ、質問です! あの、旧東方ソルレオン地域って……どこですか?」 |
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「そこからなのね……とほほ」 |
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「あはは……ご、ごめんなさい」 |
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「プルミーには東方ソルレオン地域というよりモンスター地域って言った方が通りが良いかしら? シェロ君が発見されたところね」 |
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「あ、シェロ君! そういえばあの子はソルレオンの少年でしたね」 |
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「……そう、彼は東方ソルレオンの生き残りよ。ちなみに彼の証言から恐らく東方ソルレオンを滅ぼしたのは」 |
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「リザードマン……いや、正しくはのすへらとー(ノスフェラトゥ)、ですか……」 |
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「そ。ノスフェラトゥのパンドラがリザードマン王国を利用してたのは覚えてるでしょ」 |
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「なるほど……途切れ途切れの線が繋がりましたね」 |
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(「繋がってたのを覚えてなかっただけでしょ……」) |
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「……と、まあそんなまだまだ危険な地域にカディス護衛士団は移動するのよ。ラドックさんは一緒じゃないけれど」 |
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「ラドックさん、どうして逝ってしまったんでしょう……もう、役目は果たしたから、とかなのかな?」 |
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「それは本人にしかわからないけれど、ラドックさんはノルグランドの護衛士へ最後にこう言い残したそうよ。『我等の誇り、そしてこの地を守り、逝った者達の誇り……全てを踏み越え、己の職責を果たせ。お前達に言う事はそれだけだ』ってね」 |
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「……重い言葉ですね、なんだかノルグランドの護衛士さんだけじゃなくて、私達も頑張らなきゃって思います」 |
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「そうね、私達の職責は同盟のみんなを守り、ひいては世界を平和にする事。頑張っていきましょ!」 |
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「はーいっ!」 |