＜プルミエール、決死の突撃現地レポ！＞

■同盟諸国漫遊記：骨の鳴く村

	「お、親分！　てぇへんです！　あっしのお菓子が―――」
	「誰が親分よ（お菓子をバリバリ貪りながら）」
	「あーっ、私のお菓子！　なに食べてるんですかー！！」
	「働かざる者食うべからず！　お菓子が欲しいならしっかり冒険者としての職務を果たしてきなさいな」
	「私、働いてると思うんだけどなぁ……」
	「そんな反抗期なプルミーが向かってもらうのは、ここ！」

	「反抗期って……えーと、その辺りは……特になにもないですね」
	「旧リザードマン領、聖域キシュディムから南にいった辺りね。沼がわりかし多い地形かな？ 　この付近にあった村……だったところで事件は起こったのよ」
	「だった、ですか……い、嫌な予感がしますですよ」
	「今回の依頼の舞台は、アンデッドに滅ぼされてしまった村。そこに徘徊するアンデッド達を倒してくる事よ」
	「えうー、やっぱりアンデッドさん達なのですね。アンデッドさん、苦手なんですよ私」
	「大丈夫大丈夫、得意じゃないのが普通だから」
	「そ、そりゃあそうですけど……」
	「……プルミー、アンデッドってのは巷ではどうやって発生すると言われてる？」
	「え、えーと……たしか図書館にあったような」
	「恨みを持った死体が、時たまアンデッドとして蘇ると言われているの。それが本当かどうかはわからないけれど、死んでからも動き続ける可哀想な敵なのよ、アンデッドは。だからしっかり倒して、供養してあげてね？」
	「は、はい！！」
	「よっし！　それじゃ詳しい事は冒険者の酒場で他の冒険者の皆と一緒に話すわね」 ※現在、募集は締め切られています。
	「はい、それじゃ早速酒場に行きましょう！」

	「ひー、た、ただいまです……」 ⇒⇒⇒骨の鳴く村
	「あらあら、泥だらけじゃないの……お疲れ様。どうだった？」
	「リザードマンスケルトンさん達は倒せましたよー。私は沼に引きずり込まれかけました。夜道はもう勘弁なのです！」
	「あちゃー、冒険者がみんな、沼にはノーマークだったものねえ。一人でも気付いていれば奇襲は防げたんだろうけど」
	「待ち伏せ作戦は悪くないと思ったんだけどなぁ」
	「今回はどこかチグハグになっちゃったわね。その原因は、アンデッドがどういう敵なのか、その辺りをしっかり理解してなかったから、かもしれないわ」
	「アンデッドがどういう敵か……ですか？」
	「例えばアンデッドは夜に活動する事が多いってあるけど、昼に出てこない訳でもないし、『アンデッドに殺された者がアンデッドになる』という事はないってのも図書館にも書いてあるわよね」
	「ふむふむ……『敵を知り、己を知れば百選油要らず』ですね！」
	「滅茶苦茶違ってるわよ……とにかく、日々是勉強、忘れないでね」