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「さぁてプルミー、レポート発表のお時間よっ」 |
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「はいなのです! 今回は密林の楽園Gパンポルナへお邪魔しました。すっかりGパンポルナ色に染まってきましたよ、あろはー」 |
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「……それは、Gパンポルナじゃないと思うけど」 |
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「じゃ、あろえ〜。ネバネバだったのです……」 |
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「何があったのかは、敢えて聞くまい……んで、なんの為にGパンポルナへ行ってきたの?」 |
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「なんでも面白い大会が開かれているそうなので取材に行ってきたんですよ!」 |
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「……ま、私が行けっていったんだから知ってるんだけどね」 |
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「センパイ、それは言わないお約束なのです! なんで聞いたんだって話なのです!」 |
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「あはは、ごめんごめん。それで、『荒野縦断ワイルドラリー』をやってるのよね」
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「はい、Gパンポルナのある辺りの集落では年に1度、各チームがノソリンに変身した人を護衛して各地に設けられたチェックポイントを通過する、っていうレースをやってるんですよ」 |
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「そのレースの名前が『荒野縦断ワイルドラリー』って訳ね」 |
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「そうなんです、しかもこのラリーレース中には近くの集落で別のお祭りがあったりして、大騒ぎみたいですよ」 |
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「そのほかにワイルドファイア大運動会もあるんでしょ? ワイルドファイアの人達は、本当にお祭り好きねえ」 |
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「良い事じゃないですか、私はお祭り好きですよ!」 |
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「お菓子とか食べられるからよね」 |
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「う゛……は、はい」
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「素直でよろしい! で、どんなコースを回るの?」 |
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「えーと、まず強風でころころ草さんが転がってくる『ころころ草の谷』を通ったんですよ、次は『ネバネバアロエの林』で、これが文字通りネバネバで―――」
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「ちょ、ちょっとまって、地名を聞くになんだか凄いところを移動してない?」 |
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「ええ、特徴的なコースを一ヶ月かかってスタート地点であるヒトノソリンの聖域、巨蟹のグリモアまで戻ってくるレースなんだそうですよ」 |
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「……………でっかいわねえ、ワイルドファイアは」 |
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「ちなみに参加チーム数は108チームです」 |
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「煩悩が宿ってそうな数字……じゃなくて、やっぱり大規模なのね」
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「別のお祭りもどろんこになったり、劇という形で同盟諸国の種族を紹介したりとか、ばらえちーに富んでるのです」
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「ああ、バラエティー、ね。プルミーもなんか参加してきたの?」 |
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「私は……少々屋台めぐりを」
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「食ってただけかい……」 |
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「あはははは……でも、ワイルドラリーとは直接関係のないお祭りなら、Gパンポルナ護衛士じゃなくても参加できますから、皆さん是非参加してみて下さいね。とっても面白いのですよ」
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「ほほう、私もなんか参加できるのあるかしら」 |
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「うーんと……霊査士は危険かもですよ。なんだかんだで、ワイルドファイアですから」
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「そっかあ、ちょっと残念ね」 |
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「センパイでも出来そうなのは……あ、そうそう! 情報局がありましたよ!」 |
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「情報局っていうと、いつものあれ?」 |
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「そうなのです。そんな感じで、色んな情報を集めたんですよ。例えば『ケーキ〜〜、クッキー〜〜、プリン〜〜』と虚ろに呟きながら徘徊するぱんつ丸見えの少女が居た、とか。怖いですよね」 |
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(「まず間違いなく、プルミーのことよね」)
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「他にも、ケーキを主食にしてるリザードマンという謎の種族がいるそうですよ!」 |
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「ぷ、プルミー、いろいろと大丈夫? リザードマンの時点で謎じゃないわよ」 |
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「あ、よく考えてみたらそうですね。うっかりしてたのです」
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「うっかりレベルなのか、それは……」 |
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「まあまあ、細かいことは気にしないのがワイルドファイア流なのですよ!」 |
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「細かくないって……とにかく、怪しい情報局だったのはわかったわ」 |
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「ドタバタしながらも、ワイルドラリーはまだまだ続いてるのですよ。気になった人は要チェックなのです! 以上、Gパンポルナレポートでした〜」 |
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「お疲れ様。色々と悪いニュースが続きがちだったから、こういう癒し系の特集もたまには良かったわよ」 |
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「わーい、ありがとなのです!」 |