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〜『円卓』〜

 いずことも知れぬ虚空……『円卓』に浮かぶは、その円卓を遙かに凌駕する、2体の巨躯。
 1体は「生と死を分かつもの」。そしてもう1体は「緑色に輝く巨大なオロチ」。

 オロチの頭部に生えた緑色の液体が如き人型が、生と死を分かつものに対して話しかける。
 「セイトシヲワカツモノヨ、オマエノサクセンハナカバセイコウシタガ、チメイテキナジャクテンヲカカエタ。ギンセイカンハマダワレラノタクラミニキヅイテハイナイガ、ヤツラガワレラヲソシシニクルコトダケハ、モハヤサケラレヌ」

 その時、虚空に耳障りな破壊音が響き、同時に勇ましき大声が響き渡った。
 「やはりお前達の企みは、オロチの出現そのものにあったか!
  しかしあそこまで徹底的にやり込められるとは、流石に予想外だろう!
  おかげで、またしても「生と死を分かつもの」の顕現は失敗だ!
  しかも、≪生命の根源力≫破壊儀式を強行した所で、これでは時間がかかりすぎる!
  銀誓館は世界最強の戦闘集団だ。確実に、お前達の儀式を阻止するであろうな!」


 「ソコマデシッテイルノカ……! ナラバワレラニ、ナンノヨウダ」
 「知れたこと。手を貸してやるのだ!」
 「ナゼダ。セイメイノコンゲンリョクガウシナワレレバ、オマエトイエド……」
 「下らんな。私や伯爵がその程度で死ぬものか!
  むしろ、死ぬことに怯えて強敵との戦いをフイにするほうが、余程の恐怖だ!」


 『……そもそも、お前達の儀式は失敗に終わる……』
 不意に聞こえた無機質な声に、オロチとブリュンヒルデは声の方向に振り向く。
 生と死を分かつものの見下ろす中、『円卓』に現れたのは……!