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〜『円卓』〜

 『……そもそも、お前達の儀式は失敗に終わる……』
 不意に聞こえた無機質な声に、オロチとブリュンヒルデは声の方向に振り向く。
 「生と死を分かつもの」「緑色のオロチ」「情熱のブリュンヒルデ」が浮かぶこの空間に現れたのは、鈍色に輝く一台の「戦車」であった。
 「ほう、あれは超重戦車マウス! しかも、スレイプニルの骨肉を使いし初号機か!
  かつてアドルフが私の為に拵えた逸品だ。懐かしいな!」


 緑色のオロチが問う。
 「ランニュウシャヨ、シッパイニオワルトハドウイウイミダ」
 『聖杯を手にした巡礼士ランドルフが、既に諏訪湖へと侵入している。今まで非活性だったようだが、おそらく彼は聖杯のメガリス・アクティブ。≪生命の根源力≫に関する知識も携えているとみて、間違い無い。彼はもうひとつの聖杯を手にし、都合良く集まっていた根源力を使って、ふたつの聖杯を起動するだろう。やがて世界には平和が戻り、お前達は絶滅する。それは困る。力を貸そう』
 「……オマエノモクテキハナンダ」
 『言うまでも無い、ルルモ−ドだ! そして僕は探すのだ。僕の真理を以て唯一知覚できない、この宇宙にディアボロスランサーを放った存在を!』