「待たせたな、銀誓館学園の諸君! よくぞ、よくぞここまで戦い抜いてくれた……!」
銀誓館学園の右翼を守るように布陣したのは、銀の甲冑を纏った巡礼士達。それを指揮するのは、巡礼士総帥・ランドルフ。
「重傷者の後退を。彼らを銀誓館学園のメディックに引き渡した後、我々は前線に出ます」
銀誓館学園の左翼に布陣した人狼十騎士・聖女アリスが、手早く指示を下す。
それは、東南アジアを発ってより連絡の途絶えていた、ジハード所属の軍勢だった。
「遅参をお許し下さい、銀誓館学園の皆さん。何者かの妨害工作で連絡も取れず……ようやく先程、ジハードに参加していた戦力が日本に到着できたのです」
ランドルフとアリスは烈火の如き怒りを瞳に湛え、原初の吸血鬼達を睨み付ける。
「札幌の惨状は目にした。もはや奴らは人類の敵、滅ぼすべき邪悪に他ならない!!」
「秘されし3つの大罪に、聖女ジャンヌ・ダルク! あなたの切り札、私達が砕きます!」
そしてジハードの軍勢は、詠唱兵器を振り上げる。
「我等ジハード総勢2968名、今この時より、銀誓館学園の楯となる!」
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