〜大分県中津市の路地裏〜

「我らが拳は、裁きの鉄槌なり!」
 断罪のオーラを帯びた処刑人の拳が、金色の猪を貫き、消滅させる。
 猪が消えた後には落ちていたのは、神秘的な力を感じさせる金色の小さな欠片だった。
 処刑人のリーダーは、輝くその欠片を大事そうに拾い上げる。
「間違いない。吸血鬼に奪われた我等が至宝、メガリス『黄金の林檎』の、8つの欠片の1つだ」
「これで、2つ目……。どうやら吸血鬼は、既に『黄金の林檎』を破壊していたようですね」
「だが、いまや『黄金の林檎』は復活し、8匹の黄金獣と化している。吸血鬼どもに黄金獣を発見されるよりも早く、我らの手で倒し、多くの欠片を確保するのだ」
 リーダーは処刑人達に黄金の欠片をかざし、宣言する。
「急ぎ本国に連絡を取れ。そして攻め込むぞ。黄金獣を呼び寄せる、あの『古民家』へ!」