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「あちゃー、負けちゃったんですね……」 |
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「そう。同じ時期に起こった二つの戦い。ランドアース大陸ではザンギャバスに勝ったけど、楓華列島ではジリュウに負けちゃったのよ」 |
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「領地数はジリュウが5、トツカサが2、マウサツが2、ですか。ジリュウが飛びぬけましたね」 |
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「これから厳しくなりそうねえ。ジリュウの攻勢を凌ぎきれるかどうか」 |
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「ジリュウにはあのトキタダさんもバックについてますし……大丈夫なんでしょうか」 |
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「方針としては、楓華列島の他の隊に援軍を求めるみたいね。ただ、後で説明するけどカザクラはトオミフジ州を平定しなきゃいけないだろうし、カムライはセトゥーナへ向かっちゃったのよね……」 |
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「なんかどこも大変なんですね……でも、きっと大丈夫なんですよ!」 |
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「……ちなみに、根拠は?」 |
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「ありません!」 |
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「……とほほー」 |
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「あ、ランドアースへ向かっている三人官女さんですけど。私もお三方みたいに、3ヶ月もの豪華歓待を受けてみたいのです……ああ、お菓子まみれ……」 |
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「をーい、そんなにお菓子食べてたら太るわよー」 |
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「はっ、一瞬で現実に引き戻されたのです。三人官女さんはランドアースに着いたみたいですけど、無事に戻れるのでしょうか……」 |
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「またそれか。良い事を教えてあげるわ、そんな時は発想を逆転させるのよ」 |
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「逆転……ですか?」 |
| 「そうよ。もし、三人官女が無事に戻れなかったら?」 |
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「それは超大変なのです! 無事に帰さなきゃなのです!」 |
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「ま、そういうことね。大丈夫でしょうか、じゃなくて、大丈夫にしなきゃいけないのよ、何事も」 |
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「りょ、了解なのです!」 |
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「といっても、私らには祈るくらいしかできないんだけどね」 |
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「そういえば、カザクラの方々がトオミフジ州にモンスター退治って、どういう事なのです?」 |
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「ああ、それはね。ある日キナイの天子様に呼ばれてカザクラの面々がキナイの都に向かったんだけど」 |
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「何のお話だったんです?」 |
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「マウサツが同盟諸国に加入した件について承諾したって事とか、共に歩もうとか……」 |
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「なんだかよくわからないですけど、良い話だったんですね!」 |
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「そうね。その最中にキナイの東、トオミフジ州にモンスターが出現したという報が入ったの。その場に居合わせたカザクラの面々はモンスター退治を手伝おうとした、ってわけ」 |
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「なるほど……楓華列島にもモンスターがいたのですね……」 |
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「結果はキナイの武士団とカザクラ隊の圧勝。翌日、天子様から勅命を受けたのよ」 |
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「ちょくめい? なんですか、それ?」 |
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「んーと、えらい人の命令みたいなもんかな? トオミフジ州を平定したら同盟の傘下に加わろう、って言ってくれたのよ」 |
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「わー、凄いのです! 太っ腹なのです!」 |
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「誰が太っ腹ですって?」 |
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「別にセンパイの事は言ってないのです……」 |
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「……次にカムライだけど、いよいよ船を貰ってセトゥーナへと渡るみたいよ」 |
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「セトゥーナですか……鬼がいるとは聞いていますけど、どんなところなんでしょうね」 |
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「そうね、わかってるのはセイリン王タカムラ公に書状を渡すよう頼まれた、イヨシキって国があるくらいかしら。落ち着ける場所を探して、そこにマウサツの船を呼べるようにするのが当初の目標ね」 |
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「セイカグドに帰れるようにするですか?」 |
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「それもあるだろうけど、連絡を取れるようにってのが大きいみたいね。セトゥーナでドラゴンズゲートを見つけたりしてないから、しばらくの間、カムライは他の部隊と音信不通になるわけよね」 |
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「あ〜、なるほどなのです。カムライの皆さんも、一緒に頑張りましょうなのです!」 |