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◆とりあえずダラダラ……
 悪徳冒険者――ファントム四天王――の野望を阻止した【エンドレスピース】旅団は、その村を後にして希望の岬ウキへと戻ってきていた。

GM:ではプレイを開始しましょう。えっと前回の冒険のあと、キミ達はどこで何をしていますか?
ナー:最初の街に戻って来てダラダラ〜〜♪
エレナ団長:じゃあゆっくりお茶でも飲んでようかな。
ギン:春の陽気でポカポカだでよ〜(笑)
GM:今って春だったんだ。
ペンタゴン:いや、そうじゃないだろ! 団長、俺達は強くなって世界を平和にするんだろ? こんな所でダラダラしていていいのか?(笑)
エレナ団長:そう! 危なく春の陽気にやられるところだったわ(笑)
ペンタゴン:(頷いて)じゃあ、こんな所でダラダラしてないで旅とかに出ようぜ?
ナー:ごは〜ん♪
ペンタゴン:そうご飯!……って違うっ!! いきなり脈絡無いセリフで流れ斬るなお前は!(笑)
ナー:お腹好いたのです〜オムレツと冒険者シチューとアップルパイが食べたいです〜。
ギン:じゃあペンタゴンの財布から払っておくだでよ(笑)
ペンタゴン:なんで俺の!ってか掏るなよギン!!
ナー:わ〜〜い♪ いただきますです〜♪
ペンタゴン:食うな! まだ払うとは言ってねーだろうが!
ペンタゴン&ナー&ギン:『ギャーギャーギャー!』(←掛け合いが長い)
サクヤ:姫、強くなるには強敵と戦うのが一番です。強敵には自ら会いに行かねばなりません。
エレナ団長:そうよね……うん、この街から旅立とう!
GM:じゃあ世界地図でも見ましょうか? 皆さんルールブックも買ったみたいですし(笑)

 現在地は[希望のグリモア]付近と考え、どの方向を目指すかアレコレ相談しだすプレイヤー達。

「[大樹の街フレイハルト]には孤児院があるって書いてる! 素晴らしい街だわ!」
「南の楽園のリゾートに行きたいです〜南国のフルーツがわたしを呼んでます〜(笑)」
「(ボソリと)商業都市……行ってみたい……」
「修行は山奥と相場が決まっているだでよ!」

ペンタゴン:ガァーー! 話がまとまんねー!(笑) この店の主人に聞くぞ――なぁ、この辺で強くなるにはどの街に行けばいいよ?
GM:聞いてくれてありがとう(笑)――「ふむ……それならロックの街だな、あと数ヶ月後に武闘大会が開かれるそうだ。今のあんた達のLVでも大丈夫なはずだ」
一同:『武闘大会!?』
エレナ団長:それは是非参加しなきゃ!
ペンタゴン:よし、さっそくそこに出発だ!
ナー&ギン:『お〜〜♪』
GM:と、キミ等が店を出ようとすると――「待ってくれ」――呼び止められます。
サクヤ:誰だ?
GM:ヒト族の男性ですがその両手に鎖で繋がった腕輪のようなモノをつけています。
ナー:腕輪ですかぁ〜?
ペンタゴン:ああ、霊査士(シンフォナー)か!

○解説27 「霊査士(シンフォナー)」
 霊査士は特殊な冒険者です。「霊視」と呼ばれるアビリティを持ち、物品に宿る精霊から情報を引き出す事が可能です。情報は霊視した本人にしか見えない映像や音の形をとります。この力で霊査士は他の冒険者に事件の助言を行うのです。
 ただし、この「霊視」は1つの事件・依頼に対して1度しか使用できません。これは別の霊査士に頼んでも同じなので注意が必要です。また、霊査士はその力を引き換えに、全ての戦闘能力を失っています。周囲で戦闘が発生しただけで途端に気絶してしまうので、霊査士を無理に冒険に連れて行ったりしないようにしましょう。
 ちなみに霊査士が両手にはめている鎖付き腕輪は「霊視の腕輪」と呼ばれ、精霊からの情報を受け取りやすくなる特殊な力が込められています。

エレナ団長:その霊査士さんが何の御用でしょうか?
GM:「キミ達、ロックの街へ行くのだったら、途中にある村で起こっている事件を解決してはくれないだろうか?」
エレナ団長:行き掛けに寄れるのなら問題無いと思うけど……。
ペンタゴン:その依頼受けても闘技大会には間に合うのか?
GM:間に合います。それは霊査士も同じ事言います。普通の冒険者なら数日で終らせられる依頼との事です。
ナー:じゃあ問題無いです。その依頼お受けしましょ〜♪
ペンタゴン:いや、お前団長でも無いのに即断するなよ。
ナー:でも今のわたしはお腹いっぱいで良い気分なのです〜〜♪
GM:ナーがお腹いっぱい食べたのなら[裕福度]を誰か減らしておいて下さい。
ナー:ペンちゃんご馳走様です〜♪
ペンタゴン:俺かい!(笑)
エレナ団長:う〜ん、しょうがないから私が払っておきましょう。団長だしね。
サクヤ:いえ、姫が払うぐらいなら私が支払いましょう(←[裕福度]を減らすプレイヤー)。
ナー:ありがとうございます〜♪
ギン:良いんだ良いんだぁ、ナッちゃんは良く食う所が可愛いんだでよ(笑)
ペンタゴン:お前は何も払って無いだろうが。
エレナ団長:えっと……とりあえず霊査士さんから詳しい話を聞きます。
GM:はい(笑)

――霊査士の話した依頼内容――
 ◆ロックの街へ行く途中にあるウユト村で、最近泥棒騒ぎが多発している。
 ◆ウユト村は山の麓にある平和な農村。
 ◆その山には昔から“仙人”が住むと村には伝わっている。

ギン:仙人! きっと修行つけてくれるだでよ!
ペンタゴン:それはちょっと会ってみたいな(笑)
サクヤ:泥棒騒ぎと言っていたが、被害はどの程度なんだ?
GM:「畑の農作物から人家の洗濯物、それ以外にも空き巣をされて金や財産を盗まれた村人もいるらしい」
エレナ団長:普通に泥棒ね。
サクヤ:役人や領主とかは動かないのか?
GM:「いや、実はキミ達冒険者に頼んだのは他でも無い。村人が盗人のモノと思われる落し物を拾ってね……それを僕が霊視してみたんだが、どうもこの事件の裏にはモンスターが関わっているらしいんだ」
ペンタゴン:モンスターが?
GM:「ああ、詳しいフォルムは解らなかったけど……何か白いモンスターだった」
サクヤ:白いモンスターか……漠然としているな。
GM:霊視は全てがわかる場合もあるけど、基本的には断片的な情報ですから――「この事件を解決しようとすれば、その白いモンスターと戦う事になるだろう。だからキミ達冒険者に頼むことにしたんだ」
ナー:わたしはどちらでも良いです〜♪
サクヤ:姫の命のままに。
ギン:オラは仙人に会いてーぞ(笑)
エレナ団長:ペンタゴンは?
ペンタゴン:引き受けていいんじゃないか? どうせロックの街へ行くついでだしな。
エレナ団長:……そうだね。その依頼、私達【エンドレスピース旅団】が引き受けます!




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