<MUSYA-7 デストロイヤー>
戦争に勝利するためには敵ロボットを全て破壊すれば良いという設計思想で開発された、ステイツエンパイアの正式採用の機甲兵器です。
その形状からMUSYAと名付けられたこの機体には、現在では遺失しているステイツエンパイアの最高機密テクノロジーが組み込まれており、最大の破壊力を生み出す一刀両断剣「デストロイブレード」や、完全破壊状態から復活する「肉体を凌駕する魂」など、科学技術の常識を打ち破る数々の装備が組み込まれています。
イラスト:
八マキ タカノリ
●開発経緯
デストロイヤーは敵ロボットを殲滅する為だけに生み出された、異形の兵器です。
圧倒的な防御力を持つロボットを一撃で殲滅する為に、デストロイヤーには全長50mを越える巨大な刀「一刀両断剣」が装備されています。
この異常なまでの攻撃力を実現する為に、デストロイヤーの開発には様々な非人道的な実験が繰り返されました。
特に、プログラムコアとなる殲滅回路には、無残に殺された数千名の実験体の魂が封じられているとも伝えられています。
しかし、その恐ろしいまでの力を使いこなす事はままならず、殲滅回路には厳重なリミッターが取り付けられ、「血の暴走」を使わずしてその回路が開放される事はありません。
●ナノマシン技術
ステイツエンパイアの宇宙開発局が手に入れた宇宙生物「巡礼者」。その体内から抽出された謎の粒子結晶が、ナノマシンです。
この粒子結晶の特徴は、物質の復元です。
ナノマシンが組み込まれたマシンが完全破壊された時のみ、僅かな確率ではあるが、完全破壊直前の状態に修復してしまうのです。
このナノマシン技術の研究を突き詰める事で、究極のスーパーロボットが完成すると予測されていたのですが、その研究は「肉体を凌駕する魂」の実装に漕ぎ着けた時点で方針変換を余儀なくされ、頓挫してしまいました。
その後、ナノマシン技術は生命工学の分野に転用され、不老不死に関わる様々な研究が行われたとされていますが、その研究成果が世に出る事はありませんでした。
●一刀両断剣
デストロイヤーの主武装である一刀両断剣の材質には、元素記号Fe(鉄)が使われています。
この材質の選択には、様々な試行錯誤が行なわれました。
スペースチタニウム、ミスリルシルバー、ゴールデンアダマントなど、様々な希少金属での実験が繰り返されましたが、どれも強度不足だったのです。
一刀両断剣を作成するには、常識を超えた強度が必要である。
そう考えたステイツエンパイアの科学者は、ありとあらゆる可能性を検討しました。
そして極東の島国に、素材強度を遥かに超えた強度を誇る刀剣を発見したのです。
日本刀と呼ばれるその刀剣は、カタナカジと呼ばれるシャーマンにより、魔力を吹き込まれた鉄で鍛えられている。
その情報を得たステイツエンパイアは、さっそく属国であった極東地区の島国に侵攻しカタナカジが集るパワーポイント、ヒダ地方を制圧しました。
そして、山奥に隠れ潜んでいたカタナカジを狩り集め、巨大剣を鍛える事を強要したのです。
こうして完成した一刀両断剣は、あらゆる戦場で恐怖の象徴となったのでした。
SPEC DATA
ジェネレータ:
殲滅回路+重積フィールドエンジン
推進機数:
ハイドロバーニア12機、巨大剣自走用カタパルトエンジン
装甲材質:
アダマンティクス装甲
武装:
巨大一刀両断剣「デストロイブレード」、超回復ナノマシン「肉体を凌駕する魂」、殲滅回路開放装置「血の暴走」ほか