<SG-75-2 ハンター>

 戦場に高重力の「通路」を開く事で、超長距離からの射撃を可能とする、後方支援型の人型戦闘機「SG(ストライクガンナー)」です。射程距離に掛けては、他ロボットの追随を許しません。
 ランチャーに各種ビーム弾を装填する事により、ハンターは徹甲ビーム弾「貫き通す矢」や、炸裂ビーム弾「ナパームアロー」などの多彩な砲撃を可能とします。


イラスト:秋吉

●開発経緯

 ロボットによる戦闘が主流となった現代戦。その嚆矢は、様々な通信妨害要素をロボットが発生した事により、超射程兵器の有用性が減じた事も、ひとつの原因でした。ロボット達の発する重力偏向、妨害電波、魔力結界の数々が、超長射程兵器の命中率を減じ、誤射率を増大させたのです。
 そんな中、優秀なメカニックでもある一人のエースパイロットが、戦場に超長射程兵器の概念を復活させました。彼とバナザード機関が開発した大型ビームランチャーは、グラビティサーキットを外部ユニットとして搭載、目的を単純化する事で、戦場に重力の「通路」を作り出す機能を実現させたのです。
 対象を重力井戸に捉え、超長射程より撃墜する「SG-75-2 ハンター」は、魔法や武術で動く脅威のロボット達と同レベルで、技術革新におけるエポックメイキングであったと言えるでしょう。

●大型ビームランチャー

 ハンターの特徴は、何と言っても前面に搭載した巨大なビームランチャーでしょう。重力を歪めて戦場に「通路」を作り出し、超長射程攻撃を実行する様は圧巻です。
 ランチャー内部には最新型の「グラビティサーキット(詳細はフェンサーの項参照)」が搭載され、ランチャーの安定は24基のハイドロバーニアで支えています。
 グラビティサーキットは、複雑な使用方法を一切行わず、ただ「前方射線の重力を歪め、強引に射線を通す」為にのみ使用されます。その単純な使用目的の為、こと射線を通すという目的においてのみ、TC(タクティカルクラスタ)をも越える重力操作能力を得るに至ったのです。

●ビーム弾

 ビームランチャーは、ビームを発射する為のエネルギーを、「ビーム弾」と呼ばれる弾丸の形状で装填します。ビーム弾は、複雑なビームランチャーの開発思想とは概念的に切り離されたものでした。その結果、比較的に新型の開発が容易となり、様々な特殊効果を持たせた、多彩なバリエーションが生まれたのです。
 有名なところでは、装甲貫通能力に優れた「貫き通す矢」や、着弾点から広範囲に被害を与える「ナパームアロー」等が存在します。

SPEC DATA
ジェネレータ:重積フィールドエンジン+ランチャー付属グラビティサーキット
推進機数:ハイドロバーニア6基+ランチャー付属ハイドロバーニア24基
装甲材質:硬テクノニウム合金
武装:大型ビームランチャー、徹甲ビーム弾「貫き通す矢」、炸裂ビーム弾「ナパームアロー」、光線型ビームカートリッジ「ライトニングアロー」ほか