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第1章
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第12章
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第13章
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終章
メリアとグリーズが居なくなって、ほどなく僕も家を出て街へと向かった。
数年前、僕がこの街を飛び出してから少しずつの変化はあるんだろうけど、どこもかしこも懐かしかった。
懐かしい……孤独だった思い出しか無いはずなのに、それでもこの街は僕の故郷なんだと認識させられる。
GM:
ではロムが街へと行くと――「おい、ちょっと待てよ! お前ロムじゃねーか?」
ロム:
声の方を向きます――そう、だけど……。
GM:
屋台で焼き魚を売っていたロムと同じぐらいの年齢の男です。
ロム:
……嫌な予感がする、見なかった事にしてさっさとその場を離れます。
GM:
じゃあ肩を捕まれて――「やっぱロムじゃねーか! なんだよ数年ぶりに帰ってきてやがったのか?」
ロム:
無視する。同年代でプリス以外の奴は、全員僕を虐めてた奴だし。
GM:
「おい、無視すんじゃねーよロム! なんで帰ってきやがった?」
ロム:
いいだろ、別に……。
GM:
「よくねーよ! ここにお前の居場所はねーんだぜ? おい、みんな! ロムの野郎が帰ってきやがったぜ!」――と、他の屋台で働いていた同い年がやってくる――「お、空気のロムじゃねーか!」「なんだよ縁起悪ぃな! わざわざ呼ぶなよ!」「何しにきやがった! さっさと帰れよこのロムが!!」
ロム:
自分で言ってなんだけど……僕って凄い嫌われ者?
GM:
プリス以外からは虐められてたのでしょう?
ロム:
じゃあ仕方無いのか(笑)――ちょっと腹を立てて突き飛ばす。【体】の(コロコロ)……8レベル成功。
GM:
それは突き飛ばされます――「うわぁあ!」
ロム:
僕はもう……昔の僕じゃない。
GM:
その言葉に皆一様に怒りの表情になります――「ふざけんなロムが!」「やっぱあの親にしてこの子ありって奴だな!」「帰れ帰れ! この街を出て行け!」「てめえの居場所はここにはねーんだよ!」――とはいえ、昔みたいに殴ってきたりはしません。ロムが強くなって帰ってきたのはさっきので理解したので。
ロム:
そのままスタスタ歩いていきます。こんな奴等、誰だって友達だとは思った事は無いけど……でも……――
僕は少しだけ、胸が痛くなる思いだった……――
「冒険者はモンスターなんだよ! さっさと出て行きな!!」
GM:
――と、宿屋のおばさんにグリーズは言われます。
グリーズ:
情報収集にならんな。場所を酒場とかに変えるか……。
GM:
メリアは?
メリア:
あ、私はグリーズとは別行動で情報収集しているって事にして下さい。
GM:
了解、ではグリーズだけ酒場に向かいました。
グリーズ:
酒場のマスターに聞くか、冒険者嫌いの理由を聞かなくてはナゴー探しもままならん――ちょっとすまない。この街ではいやに冒険者が嫌われているようなんだが、何か知らないか?
GM:
チラっと酒場のマスターはグリーズを見てから――「あんた等を止める為に、街の住人がかなりの人数犠牲になっているからな……一般人にモンスターの相手はさすがに辛い」
グリーズ:
街の住人が? そのモンスター再び攻めてくるのか? それがどうして冒険者嫌いに繋がる。
GM:
「解って無いなおまえさん。あんた達冒険者がモンスターになったんじゃないか」
グリーズ:
俺達がモンスターに?
GM:
「ご領主様が、これ以上の被害が出ないように冒険者をなるべく街から追い出すように政策してくれているが……やれやれ、あんたみたいなのがいるから、いつまで経っても街の住人は安心できないってわけだ」
グリーズ:
すまない……その話、もう少し詳しく教えてくれないか?
ステンドグラスが綺麗な陽光を招き入れる教会。
情報収集の合間に見つけたその教会に、メリアは1人やって来ていた。
メリア:
「絶対、逢いに行くからね……」――母の絵の入ったペンダントを握り締めながら祈りを捧げています。
GM:
では祈りを捧げるのに気を取られていたのか、キミ以外は誰も居なかった教会に誰かが入ってきました。
メリア:
はっと気が付きます。誰です?
GM:
街の子供でしょうか、3歳ぐらいの少女です。
メリア:
普通に話しかけます――どうしたの?
GM:
「お母さん待ってるの♪ 買い物が終るまで教会で待ってるの♪」
メリア:
1人で待ってるの?
GM:
少女は少し寂しそうに――「……うん、でも…我慢できるよ!」
メリア:
任務の事もあるけど、それはグリーズに任せてこの少女と母親の帰りを待つことにする。母親を待つ子供の気持ちは痛い程解るから――じゃあ、お姉ちゃんと一緒に遊んでいよっか?
GM:
じゃあ少女は嬉しそうに頷きます。本当に少女の母が帰ってくるまで待つと、情報収集はまったく不可能ですが良いですね?
メリア:
うん、構わない。少女と2人で遊んでいます。自分には無かった普通の子供時代を重ねるように。
GM:
では時間が経ち、教会の入り口から少女の母親が入ってきます――「お母さん♪ あのね、お姉ちゃんが遊んでくれたの♪」――少女が嬉しそうに母親に報告。
メリア:
笑顔でいるけど、内心はすっごく羨ましそうに見てる。
GM:
と、母親がキミを見て態度を変えます。困ったような顔をしつつ――「娘をありがとうございます」――と素っ気無く言うと、少女を連れていそいそと出て行きます。
メリア:
え?
GM:
メリアは声が聞こえて良いかもしれませんね。母親は――「駄目よ、冒険者なんかに近づいちゃ!」――少女は不思議そうにしますが、最後にキミに手を振ってくれます。
メリア:
私も手を振りつつ、その母親の言葉を反芻します――冒険者なんかに近づいては駄目? この街で何が起こっているんだろう……。
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第3章
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