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第13章
 そこはある街のとある建物の地下だった。
 僕はグリーズとメリアに連れられるように、虚ろな気分でその廊下を歩いていた。
 結社のアジトらしいが……ずいぶんと殺風景な廊下だな……なんて僕は思っていた。

GM:さて任務より数日後。アジトの1つへと戻ってきた3人は、地下にあるとある部屋を目指して廊下を歩いています。“報酬”の譲渡を行います。
メリア:報酬?
GM:報酬です。
グリーズ:おお、報酬か! なるほど了解だ! ロムに向かって歩きながら呟こう――この薬を覚えているか?――出すのはロムが最後にプリスに飲ませた薬だ。
ロム:それは……一般人をモンスター化させる薬。
メリア:違うよロム、それは結社が要人の誘拐に使う睡眠薬。
ロム:え?
グリーズ:最後の試練だったってわけだ……生半可な決意ではこの裏の世界じゃ生き残れない。団長の俺だけに与えられていた特別任務を教えてやろう。それはロム、お前が使える駒か、使えない駒か見分けるというものだ。
メリア:へぇ〜〜――と呆れた感じで。
グリーズ:そしてお前は見事合格した。任務も無事成功させてな……。
ロム:………………。
グリーズ:ロム、覚えておけ。任務に成功すれば俺達には報酬が支払われる。
GM:その辺りでドアの前に付きます。
メリア:ロムに道を譲ります。
グリーズ:俺も止まる。この先に入って良いのはロムだけだ。
ロム:じゃあドアを開けます。
グリーズ:現実に感謝するんだな……――俺は去る。
メリア:2人とも生きてて、私は嬉しいよ♪――グリーズと一緒に私も去る。
ロム:じゃあ僕だけ部屋に立ち尽くして――そ、そんな……だって、あの時僕は……。
GM:そう、部屋の中……簡素なベッドに寝ているのはロムの幼馴染みであるプリスだ。扉が開いた事でロムの方を見て言います――ロム? そこにいるのはロムなの!?
ロム:あ、ああ……ああそうだよプリス。僕は……僕はここにいる!!!




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