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なにはともかく、やってみよう!?
TRPG版『無限のファンタジア』の体験日記です。
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第25話
?月★日
ひょんななりゆきで、GMになった僕。
GM未経験の僕の為に、妹はチャットを用意して、僕にいろいろ教えてくれたんだ。
どうやってシナリオを考えたらいいのか。
どうやってダンジョンを決めたらいいのか。
一つずつ教えてもらいながら、シナリオの大筋と、冒険の舞台になる町と洞窟の内部も完成したんだ。
これで、終わりかと思ったんだけど………。
妹:次はNPC設定だね!
お兄ちゃん:え? まだあったの?
妹:もちろんだよ。重要な情報をくれる町の人は、どんな人なのかとか、敵をどのように配置するのかとか、ちゃんと考えておかないと、慌てちゃうよ?
お兄ちゃん:うっ……言われてみればそうかも……。
すっかりその事を忘れていた僕。
でも、どんな人達を配置すればいいんだ?
妹:いろいろな情報をくれる町の人達だけど、どんな情報を教えるの?
お兄ちゃん:そうだな……まずは依頼内容を説明しなきゃいけないよな。それと、町で情報収集しないで出発するかもしれないから、知らないとやられるような情報じゃなくて、知っておくと得するかもって感じの情報もあるといいと思うんだ。たとえば、依頼人が知らない迷宮の近道とか。
妹:なるほど。そういえば、洞窟の中で近道があったね。
お兄ちゃん:その近道の目印を教えてくれる人、かな。後、奥の扉をあけると敵が現れるから、注意するようにって、言うくらいかな。
妹:となると3人か……どんな人から情報が聞ける事にする?
お兄ちゃん:依頼人は……うーん、町の領主って所かな。近道の目印を教えてくれる人は実際に洞窟に入って働いていた男の人で、もう一人は怪我した男の人を看病している人……だったら、自然じゃないかな。
妹:うん、いい感じだね。で、種族は?
お兄ちゃん:え? 種族も決めるの?
妹:決めておくと、プレイヤーさんが、相手がどんな人なのか想像しやすくなるしね。自分でも演じやすくなるよ。
お兄ちゃん:そうか……。ぜんぜん決めていなかった……。
妹:そんなお兄ちゃんに嬉しいお知らせです。実は上級ルールブックの【81ページ】に『一般人NPC種族表』があるのです! し・か・も! 上級ルールブックのおまけについてきた「無限のファンタジア サプリメント1 Secret of the Ruins」の【32ページ】には依頼人NPC表もあるのですっ!
お兄ちゃん:何だかいたりつくせりだな。
妹:じゃあ、ダイス振って決めちゃおう♪
お兄ちゃん:おう!
こうして、依頼人や情報をくれる人々の設定が決まった。ついでに情報をくれる人物は、一人は酒場、一人は町の広場に配置。これで、町の設定が完了した事になる。
妹:次は敵の配置だね。
お兄ちゃん:敵のいる場所は、イベントシートで決まっているけど、どんなレベルの敵をどのくらい出せばいいんんだ? 適当に出すっていうのもちょっと、な……。
妹:そんなときにもお役立ち! 上級ルールブックの【82ページ】に『敵遭遇表』が便利だよ! これにはね、どのくらいのレベルの敵を何体用意すれば、相手は苦戦するとか書いてあるの。これを参考にして、敵を出せばばっちりだよ♪
お兄ちゃん:何だか話をきいていると、どんどん上級ルールブックが欲しくなってきたな。
妹と一緒にダイスを振りながら、敵の配置も完了した。
お兄ちゃん:ボスはどうしようかな? 火を噴くコウモリだから、ジャイアントバットよりも能力値が高くて、ブラックフレイム並の攻撃をしてくるって感じでいいかな?
妹:ジャイアントバットの能力値を成長度にして、レベルアップ表を見て修正していくといいかもね。レベル4くらい?
お兄ちゃん:レベルは3くらいかな。
妹:こうやって作っていけば、オリジナルの敵も出せるんだよ。私としては、いろいろと設定が付けられるキマイラが好きだけどね。
お兄ちゃん:なるほど……。
妹にレベルアップの仕方を確認してもらいながら、無事にボスも完成!
も、もしかして……。
妹:これで、シナリオの完成だね!
お兄ちゃん:おうっ! やっと完成だっ! これでバッチリ! 今日はありがとうな。
妹:どういたしまして。そのかわり……
お兄ちゃん:ぎくっ! そ、そのかわり?
妹:今回作ったシナリオをプレイした様子を聞かせてね! リプレイにしてくれると嬉しいな♪
お兄ちゃん:ま、まあ、頑張ってみるよ。
絶対、今回が初GMなんだって事、忘れてるな、妹は……。
でも、便利な表とかたくさんあったから、初めての僕でも、すぐにシナリオが作れたな。
しかも、案外簡単だったし、シナリオを作るのもプレイするとき同様、楽しかった。
これなら、何度でもできそうな気がする!
とはいっても、まずは初めてのGMをバッチリやらないとな!
僕は妹に別れを告げてから、チャットを出た。
気が付けば、シナリオを作ってからかなりの時間が経っていた。
………できたシナリオの事、誰かに伝えたいな。
僕がいうのもなんだけど、結構良い出来だと思うし!
よしっ! ちょっと遅いけど、美咲ちゃんにメールしちゃえっ!
きっと、美咲ちゃんなら、喜んでくれるよなっ!!
僕はそのまま、美咲ちゃんにシナリオが完成した事を報告したんだ。
とはいっても、そんな凄いものじゃなくって、ただ、一言、初めてのシナリオが完成したって伝えただけなんだけどね。
心地よい満足感と共に、その日僕は、ゆっくりとベッドの中に寝転んだのだった。
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第22話 〜夢じゃないよね? 美咲ちゃんからのメール〜
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